2013年4月24日水曜日

2013.04.21 Amature Big Band Live Rec Project終了報告

2013.04.21 Amature Big Band Live Rec Project終了報告

こんにちわ富です。

このあといったい、人生で何回ビッグバンドの録音やSRにかかわれるのだろう。
そんなこと思う録音でした。(いつもじゃん)
ほんとに、誰も何回目か解らなくなってたので、調べてみました。
2012年の終了報告
2011年の終了報告
2010年の終了報告
2009年の終了報告
2007年の終了報告
2006年の終了報告
解ってるだけで7回目。むっちゃやってる。
そして、以前参画していたSurround2011のブログにも、こちらでの収録の様子が書いてありました。
http://surround2011.blogspot.jp/2007/02/blog-post.html

さて本題です。
栃木県は日光市を中心に活躍する、社会人ビッグバンド「Nismo」のProject終了報告です。




今回初参加のスタッフが4名+ 神戸経験者1名。入学そして、学校始まって2週間、皆新生活の準備で、かなり奔走していました。
そんな中での、M-AQUA新年度初現場、参加者の皆さんのレポートに触発されて、かなーり長文ですが、おつきあいください。

1:事前準備の要点

なぜ、事前の準備が必要か=セッティングが早くできる。

プリパッチや、プリマーキングは前日の土曜日に行いました。
マルチケーブルには両端に表示をする。
コツはケーブルを伸ばす前、巻かれた状態の時に書くこと。

マルチボックスの楽器名を書く。『こりゃやりすぎかな』とも思いながら、最初は理解のために、わたしが書いてみた。
コツは、マルチボックスがゴツゴツしてるので、先に縦線で区切り線をつけ、書きやすいところにずらして書く。

卓やプリアンプにも楽器名を書く。
こうしてかいておくと、時間の短縮や、なにより回線の把握ができる。
すべて書き終える頃には、自分の頭で考えた回線順がすべて頭にはいってる。

どちらも、ほとんどの場合マイクの型番(=SM58)ではなく、楽器名です、Outputの場合には、用途を書く。(FOH、Dr MON、M1など)



マルチボックスには、こうやってかく。



横が書きやすい。



Head Ampにプリパッチをしておく。
軍手は、マルチのコネクターが、ケース内で暴れて傷つけないように。





HAが3台、その上の銀色が、Word Clock Distributer



卓のマーキング。




今日は、PAではないので、AUXからはRevだけ。









2:当日のアプローチ、往路。
参加者5人中誰も書いていないんだけど、むっちゃ寒かった。
参加者多数のため、全員が電車移動。参加メンバーは東武線で栃木に向かう。


たぶん、ここ浅草?



4月とは思えない陽気、那須〜福島は東北道が雪で通行止め、栃木についたら、車の屋根に雪を載せた車にちらほらすれ違う。

会場に到着前にいつもいくとこがある、川だ。川を見たくなる。Many River to Cross / Ain' t No Mountain High Enough / Can't Give Up Now(全部ゴスペルじゃん)。







日光連山から流れる大谷川、水源は奥日光中禅寺湖(もっとうえに天国ある)から流れだし、華厳の滝を経て、今市の下流で鬼怒川と合流。
なんてことないこの平坦な川。代表的な扇状地なので、水が伏流水となって、地下を流れてるのです。砂利も多くたくさんの砂防堰もあり、あまり魅力的でなく感じる人もいるかもしれませんが、わたしは20代の中盤から、この風景を見てきました。





ホントはこの奥に、綺麗な日光連山が見えるんですが、どんより曇り。





晴れてたら、外でピクニックだな。







時間をあわせて、お店に到着。11:00くらいかな、到着して事務仕事をしようと思っていましたが、程なく5人も到着。
東武線下今市駅からすぐなのです。
色々始める前に、まずごはん。カレーがおいしい。


お店の営業終了が15:30なので、それまでじっくり勉強会、打合せをする。
ここまでの確認。
http://m-aquastaff.blogspot.jp/2013/04/20130416-m-aqua-meeting.html
http://m-aquastaff.blogspot.jp/2013/04/20130418-m-aqua.html

お店との関係、代表の小倉さんとの関係、一般的な飲食店における注意、どばーっと話す。


3:Mix Rom Setting
ゆっくり、まずは機材を置いてみる。HAからHDRから2台のミキサーへ。光ケーブルの長さがキモです。(えんちょーみたことないです)あとは、人の出入り、StageやBooth、演奏家が見える場合には、見える想定をして、位置を決める。




卓のメーター、レコーダーの視認性、操作性。機材の置き場所で、かなりのことが決まってく。=だから、慎重に慎重に行う。
パッチは後でも変更、追加できる。

マルチの行き先を考えておく。
今回01V/DM10002台のミキサーからのダイレクトミックスを、1台のR-44に収録する。
見やすいところにおくこと。
真ん中のプリンターの上にRoland R-44をおきました。



こちらが、共通のHead Amp Mackie ONYX800R(8ch Pre Amp)とWord Clock Lucid


こちらが、収録のAlesis HD24(24Trk Hard Disk Recorder)、もう生産中止です。





このBig Band録音会でやっている、事前Check方法を今回も行ってみた。


会場はMix Room側しか、事前にセッティングができない。
しかし、Mic→Multi Cable→PreAmp→HD24→DM1000→R-44→Head Phone通してチェックをしておかないと、トラブルが起こった時に対処できない。

そこで、Mix室内でMicを2本使い、チェックを行った。
レポートにもあったが、こういったチェックの時、コンデンサーマイクを使うべきな理由は、ファンタム電源が効くかどうかもチェックしたいので、時間があれば、コンデンサーマイクでやるべき。それならば、全部がコンデンサーマイクだけで良い気もするが、もう一工夫あったのだ。
ダイナミックマイクもチェックする。そしてどちらもある程度HAの値、設定を決めてしまう。

こうしておけば、とんでもないOn Micのセッティング、とんでもないOff Micのセッティングの時でも無い限り、HAのGainを大幅に変更せずとも、ある程度コントロールが出来る範囲になる。


これは、学校のH君が話していたことの受け売りです。

「耳で聞いた感じ」と「マイクを立てた感じ」

この2つが、ある程度同じ状況になるように、スタッフ間のマイクチェックで作っておけば、とんでもない音圧の音源を収音したりする時以外は、大抵うまくいく。

それだけマイクチェックに意味を持たせてもいいと思う。

確かに、「そのマイクが、そのシステムが正しく働いているかどうか?」が基本だが、私はこう考える。そのセッションセッションに合わせたマイクチェックの姿があっていい。

だから、自分がフロアマンでマイクチェックを担当する時に、ミキサーの気持ちになってやる。

exこれは、ON Micでも喋りますか?OFF Micでも喋りますか?
exWLなら、少し乱暴に振ってみる。ノイズや風切り音など、使用する状況を再現してみる。



Stage Setting


回線表の図をごらんください。






Mic Setting
Nismoの皆さんが続々と集まってきて、時間がなくなってきた。
StaffでのMic Checkできるかわからないので、Mic Arrangeまでしてしまう。



Drums
OH 少しいつもよりせまめ。それが好結果をもたらした。
録音でOHはこのごろDPA4006ばかり使っていたので、単一電池のマイクを使うのは久しぶり。ずばっと、いいとこいく。
だいたい私の傾向としてDPA4006だと広め、単一であったら、ORTF程度の幅で、音像が広がりすぎないように、考慮する。
基本的にジャズドラムでも、ロックドラムでの、Over Head、Top、という考えでのアプローチ。『Cymのマイク』という考え方をしたことは一回も無い。

Kickは嶽下にお任せなので、わからじ。どのくらい突っ込んだのか、程よい安定感で◎。
SNはもう少し立ててアタックがとれてもよかったか?

EB
DI-1を用意するが、ベースアンプよりXLRに変更。
コンプの設定がみそ。
ラインものの距離感、前後感はある程度こちらで、つくる必要がある。

Percussion
Conga皮もののDynamicとか、Cajonをお持ちになっていたので、ATM25追加も準備想定をしたが、やっぱり全体でとるのが望ましい。
OHをC-391に急遽変更。

Brass Sax
Sax/TPはBeta57、TBはSM57、このマイクセレクト、まあまあいいと思った。
昨年4月からの洗足大学ジャズコースでの録音、一年間の修行中、管楽器についての見解。
『楽器の構造から朝顔以外をねらう』
『床からの反射がどう音に影響をしているか?』
これ、心情としていることです。
管楽器奏者は一生朝顔直接の音を聞くことはできない。
しかし、リスナーはだいたい、朝顔からの音を聞いている。
トランぺッターは楽譜に音をあてて音を聞き、楽器によっては(TubaやEuph)朝顔が空を向いている。

ふむふむ、これは根深い。
さらに、楽器は裏からも音がでている。

EQやHAなど、つまみは必ず音を聞きながら決める。
マイキングだって、ほんとはそうしたい。

ハンディレコーダーを持って、楽器の周りをあるこう。
そこからがやっぱりスタートだ。
録音機がなければ、耳録音機。

今回、共通のPre Ampの調整も、ぜんぶ嶽下におまかせした。
おっさんは、分配されたものを、01Vでどうにかする。





前半の録音が終わって、少しマイクを直してもらう。
しかしこれも、自発的なもの。






M-AQUAのスタートは、メジャーリーグでもマイナーリーグでもない、草野球で三軍。
それは、今も昔も変わらない。




スタジオがあるわけじゃない、倉庫に屋根がある訳でもない。



やろうと思えば、アイデアと協力してくれるひとが、どこかにいる。



現場にいけなくても、何かを感じてくれれば、それでお互いが関係し合っていると思います。





冒頭に書いた、以前のプロジェクト終了報告。
小倉さんの一言で、何気なく始まったこの録音会。記念写真のように、年を重ねていって、ホントに意味のあるProjectになりました。

これもひとえに、お店のマスター柏木さん、Nismoのリーダー小倉さん、そしてNismoメンバーの皆さんのご協力あっての、録音会です。




『コンプレックス』と『劣等感』それがはじまりで、何もわるいことない。
常に山は下りじゃなくて登りがいいし、いつも挑戦者のほうがいい。

書きたいこと、いつもながら全くまとまっていないのですが、それもまあ、わたしらしくていいのかな。どこからでも、持っていってください。(持っていくものがあればですが・)

STAFF

富 正和(M-AQUA)
嶽下 あい(M-AQUA)
栗林 薫(ISA)
佐々木 晴加(ISA)
長嶺 亜希乃(ISA)
山本 菜水(ISA)

次は5/12 日光総合会館前駐車場。新緑の日光です。

1 件のコメント:

M-AQUA Live-Sound さんのコメント...

事前準備の必要性に追加です。
多くの授業や音響アルバイト現場では、その日始めて触る機材、場所など多くあります。
プロフェッショナルであるならば、それでもなんでもこなすのがプロかと思いますが、そういう人ばかりではありません。
M-AQUAの事前準備は理解を深めるため、慣れるため。

事後整理について。
レポートの提出はじぶんのため、いけなかった人のため。次に繋げるため。