2016年4月29日金曜日

2016.04.03 Dreamers Union Choir DUAL LIVE YAMAHA QL1+Mackie DL32R

2016.04.03 Dreamers Union Choir DUAL LIVE YAMAHA QL1+Mackie DL32R

4/29 現在DUC FBページより
Tomorrow
https://www.facebook.com/taro.kijima.75/posts/1140739705958511
Love Train
https://www.facebook.com/taro.kijima.75/posts/1136346973064451


DUC2016年春の本公演は、おなじみの吉祥寺Star Pines Cafeで、なんと1日2公演。
しかも、その2公演は別の演目でした。



このアイデアには、NYのVanguard Jazz Orchestraが、来日公演時には必ず全セット別々の曲を演奏することを思い出した。何よりDUCファンにはとても濃厚に楽しめる1日となりました。

そして、その2Stageの深い意味がある。
1stは3名の米国人Singerを迎えて、Gospelのみを歌う、『That's Gospel』
2ndは、Gospel以外のPower Chorus 『That's Power Chorus』

真摯にGospelや黒人教会のことを学んでいれば、その自分が歌う中身について、考えなければならない。
もちろん、どんな歌を唄うのも自由だが、ことこの音楽の背景には、宗教が深く関わっています。

先だってある記事で、現在のローマ教皇、フランシスコ氏が2015年の1月パリのテロ事件について、語っていたことがある。

以下ウィキペディアより引用。
"「あらゆる宗教には尊厳があり」「信仰を挑発したり嘲笑したり侮辱する自由」はその限度を超えていると発言"

そうなのだ、お互いを認めこと、その意味を理解し、尊重すること。

He's Able


これは、あまり人には話していないのですが、『何かを信じている姿は美しい』
この『ゴスペル音楽』の本質と、そこから新しく生まれる『Power Chorus』、十分に満ち足りた1日でした。





そして今回、新しくベーシストを迎え入れました。
洗足学園音楽大学 Jazzコースの卒業生、『長谷川ジャッカル慧人』さん。
在学中にはGet Jazz Orchestraで2年間、録音などで一緒に関わりました。


プランはこんな感じ。





Band系の改善点。
・Per いつも見た目でOHのマイクが問題になり、どうにかF.Tom and SNをOff目に使って補えないかと考えましたが、やはりOH必要でした。
反面OnはBeta91 Cajon SN FTとなかなかのアイソレートでした。
・Bass 今回ステージが劇狭なので、片岡氏よりMackie SRMを借用、リハから使いベーシストさんに慣れてもらった。
そして、やはり分岐のポイントについて、いろいろ試行錯誤。
本番中のトラブルに関しても、わかりやすくトラブルが出たのは、アンプIn前のパラであったから。BOSSのUnbal Outをうまく使おう。
・Pf(Key)タローくん新規導入のKeyは、XLRとPhoneが両方ついている。
PA本線はXLR、PhoneでMSP-3へ楽器単体のボリュームとして使った。こういうときパワードの2ch Inは便利ですね。

・Choir Soundのモニターの方向性も確立、前後左右4方向からのモニターが理想だった。



また、今回メンバーの協力によりパンチを敷きました。

そこそこ音が落ち着きました。




終了後には恒例の白ケーブルの拭き上げと巻き上げ。








9年目の、Dreamers Union Choirをよろしくお願いいたします。

Staff
片岡 敬、弓立 寛子、今井 大輔

2016年4月21日木曜日

2015.10.24 Dreamers Union Choir Concert Sing to Survive YAMAHA QL1+Mackie DL32R

2015.10.24 Dreamers Union Choir Concert Sing to Survive

だいぶ時間が経ってしまいましたが、昨年10/24 さいたま芸術劇場 小ホールで行われた、Dreamers Union Choir本公演、Sing to Suviveについての技術記録を残します。




こちらはその1年半前、初めて同会場で行われた本公演の様子です。


この上記のフライヤー、衝撃的な画像が載っていますね。
そう、その昔人々は、コミュニケーションのひとつとして、輪になって歌っていたのだ。
言葉よりも歴史が古いという、解釈もあるようです。
輪の内側、それぞれが対等に向き合って、そのハーモニーの外側にお客様が聞く。
Choir Soundにとって理想的かと思います。

こちらは、これまでのChoir Soundの試行錯誤、Large Ensemble Jazz(Big Band)についての記述もあります。
http://m-aquastaff.blogspot.jp/2015/09/20150824-0914-dreamers-union-choir.html



システムは、2015年5月より稼働のYAMAHA QL1とMackie DL32Rの変則Dante伝送。
マルチのトラブルが少なく、いまSmall Companyにはベストな選択かと思います。


実は本番1ヶ月前、9月に会場を借りて、テストを行ったのです。

それは、ほんとにこの配置で、Choir Soundは成立するのか?どうしても、音響テストをしたかったのです。
9月のテスト録音時には、8月に使い始めたVSC Virtul Sound Checkを、うまく活用しました。DL32Rで32chマルチ収録した音源を、すぐさま会場で再生し、各楽器のかぶりや、Choirメンバーに客観的に聞いてもらうことも出来ました。


問題点
・FOHがChoirのMONを兼ねること。
・DUCの場合場立ちソロがある、どこまでFaderを付ききれるのか?
・そもそも、Choir16本のハウリングマージンは取れたとして、その音圧の中で、ハーモニーは成立するのか?
・バンドは、輪より離れている、音遅延の問題、タローくんの合図などの問題
・バンドとFOHが離れていることによる、低域サブローの問題。
・ドラムにアクリルは必要か?
・どこにMixer席を設けるべきか?
・基本のセッティングは、輪の内側を向くけれど、音楽の表現上、輪の外側すなわちお客様の方を向くことは出来るのか?FOHを背負ってしまう。

使い慣れたシステムを、FOH Mainとして採用できたこと。
輪のデッドポイントについて、モニターで少しカバーが出来たこと。




舞台に横並びに立つ時、Singerはどこを見る?
不安な時左右を向いてしまう心配がこの配置では少なく済む。
また、かぶりも、ほぼ均一。
少し上から見るとこんな感じのCircle

いろいろなチャレンジをした公演でした。
公演後、そのまま日光へ、一週間後には中国北京へと、昨秋はとても充実した季節でした。

次にDUCが輪になって歌うのはいつでしょう?

2016年4月14日木曜日

2016.04.09 Return to Origin Nikko Koshiro Project終了報告

2016.04.09 Return to Origin Nikko Koshiro Project終了報告

最近後ろを振り返ることが多くなりました。
でも振り返るなら、たまには思いっきり振り返ってみるのも良いのかと。
行ってきました、栃木県日光市まで(手弁当で、、、)


それは20代後半、音声の仕事がほとんどない地方局への転勤、勉強という名の内職か、内職という名の勉強か。特にそこを正さずとも、演奏家の方から学ぶことが、一つの道と勝手に解釈、いろいろ県内の音楽家の元を訪ねて、録音や音響をさせていただいていました。

その時に出会ったのが、Singerのニトリヒロヤスさんでした。

4月に入ったある日、SNSでそのニトリさんが、『日光こしろ桜まつり』で唄うということを知り得て、ある程度余裕のある日程であったため、これは音響の提供が出来ないか?という申し出をしてみました。

こちらはフライヤー。



先月まで、あれだけ栃木を行き来していたのだから、もうちょっとお休みでもいいかな、と。

ネットで日光市 小代駅舎と検索すると、それはなにやらただならぬ、郷愁を帯びた雰囲気これはいかねばということで行ってきました。

宇都宮に前泊し、当日の朝移動時。
この古賀志山の風景を見たら、やっぱ落ち着く。



会場は、東武日光線の下小代駅前、旧小代駅舎で行われました。



この、旧小代駅舎、周辺の皆さんの協力で保存と維持が行われているらしいです。
画像ではわかりにくいですが、本当に映画のセットみたいです。
そして、さくらはドンピシャの満開。
このロケーションだけでも、ため息が出ます。
ねえ。

近隣の建物の近くにヤギがいました。かっこいいつの!
そして、軽く3階くらいの高さのとても大きなさくら。
たぶん、ヤシオツツジ。
これは、ホームから撮影した全景。(駅は無人駅です)
懐かしいものが好き。


何が原点か?
わたしは『対価をいただいて、サービスを提供する』今これを生業として生きています。
『より良い音響技術を手にしたい』ために何をすればいいか?
そんな目的など皆目検討もつかない若造でしたが、その若かりし時に気付いたこと。

『録音したい、録音したい』といっても、もちろん録音物として残すものを欲しい人もおりますが、多くの演奏家が困っているのはそこではない。

多くの演奏家は、録音ではなく『その会場でのPA Live Sound』に、困っている。
そして、『録音をさせてもらう』ということは、とても演奏家のセンシティブな部分に入り込まなければ、その信頼は得られない。


そこで、『ライブ録音』をさせてもらう代わりに、『PAを担当』する。
このスタイルで、JazzやGospel、Acoustic Soundの勉強をさせていただいたのでした。
多くの栃木県内外の演奏家に胸を貸していただいた。(もちろんお店も)

ですから、このニトリさんも同じ。
日光市今市にある珈茶話(かしわと読みます)という、ダイニングバーで出会い、その後宇都宮市内でも何回かライブを収録させていただいたりしました。

画像のとおり、AGの弾き語り。

バックの駅舎の中には、100年前の看板とか。
実際に人が往来していた改札や待合室。
歴史的建造物として、綺麗に保持されていました。





美しく咲き誇るさくら、大切な古いものを大切にしようという人々に会いにいったのです。


しかし、そこに会ったのは、20年近く経った今でも、唄い続けているシンガーの姿でした。
日光にも春は来てました。

美しいです。

番外編:一人気ままな前乗りの、原点回帰音響の旅。
もちろん、宇都宮は釜川のさくらを楽しみに行き、兄のようなバーテンダーと楽しい時間も過ごしました。

この風景も、いろいろなことを考えさせられます。
しだれ桜。
番外編2:帰りは、鹿沼の日光珈琲 饗茶庵(きょうちゃあん)で、カレーを食べて帰って来ました。(家主不在)


以前は秋口とかの、現場行き帰りにこうした息抜きをいっぱいしていた。
タイミングがあえば、こんな形でのボランティア音響をやることで、自分を見つめ直す良い機会なのかも。一人現場でしたが、新年度に向けていろいろ考える時間も出来て良かったのです。