2014年11月30日日曜日

2014.11.28 Orchestra SR Project終了報告

2014.11.28 Orchestra SR Project終了報告
こちら依頼現場なので、覚書として書いておきます。

場所は、渋谷区大和田さくらほーる。
実は3年前、下見でお伺いしました、下見だけで、、、、。
それから3年経ちましたが、ホールの設備はすごく整ってます。
Pの管理ホールによくある、卓台(使わず)とか、音響室のM7とか、三点釣りにSCHOEPSのORTF Barとか、クラシックをやるには最適です。

搬入口の画像です。

惜しいのは、駐車場のレベルから台車ゴロゴロだと、20cmくらいの段差があるのです。
たぶん、水対策だと思いますが。
留置可能、あれは6階。
ワイヤレスはUR2、プロセとカラムはよく飛んでいるが、Near Fill用に何か必要です。
また、会場が綺麗すぎて、マルチ直引きだと色々かわさなければならないので、会館回線使用した方がよかです。


卓廻りは、これだけ。
中ホールということで、通路が一つだけ、客席最後方には導線が無いので、卓位置は検討の余地あり。

Foot Sideなどはやっぱり持ち込んで正解でした。
ClassicでもChoirでも、また来てみたいホールでした。

内容は、バンドネオンとオーケストラの公演。
Input Delay/Output Delayをたくさん使いました。


2014年11月25日火曜日

2014.11.25 Nigori to Kaburi and Reverb No Kihon

2014.11.25 Nigori to Kaburi and Reverb No Kihon


『にごり』と『かぶり』について、書きたくなったので書いてみる。

マイクの本数を多くすると、『にごり』が生じる。
複数のマイクに到達する同音源の時間差があるからだ。
通常、マイクの本数は極力少ないことが望ましいが、個々のマイクに役割をエンジニアが決めるべき。

マイクロフォンに、音源の選択性は無い。
だから、物理的に目的の音と目的外の音(かぶり)をよくコントロールする必要が有る。
もちろんマイクセレクト、マイキング、その他のプロセッシングで行うこともできるが、複数の楽器やライブレコーディングでのMONSPのかぶりなど、様々なことがマイクの前で起こっている。

客観的に音を聞くこと、『マイクの耳』になってきくことが、とても大切。

そして、そもそもマイクを立てる時、立てた後、どのようにその音を捉え、その音楽を支えていくために、マイクを調整する作業にはこつがある。

例えば、音楽の景色がかわらないうちに、マイクを動かすことかもしれないし、生の耳で聞いた生音をマイクを通した音の違いについて、まず認識することかもしれない。


ジョージマッセンバーグが言った。
『音を聞きながらつまみをまわすんだよ』
マイクアレンジにも同じことが言えるのではないでしょうか。
『音を聞きながらマイクをあてる』
その変化を聞き取るために、考えながらマイキングする。
そして、マイクを素早く意思を持って速やかに立てる必要がある。


Reverbについても、ちょっと書き残したくなったので、操作法のまとめを記す。

『リバーブは◯◯のAuxから送って!』
などとよく使われるが、この『送る』=Sendである。
Send and Rtnが、リバーブやディレイなど空間系の接続の基本。

Reverbで気をつけること、
0:3つの基本 Hall=うっわーーん Room=もわん Plate=しゃーん
1:個々の楽器に送る量(Send Level)
2:Reverb Time(960L=Mid RT D-Verb=Decay) ながさ
3:Pre Delay(単位はm sec)リバーブの始まりまでの時間、距離
4:高域の扱い(960L=RT H Freqなど)

リバーブだけに限らず、エフェクター類についてのポイント。
1:実機を知る=実機の操作箇所について、
2:プリセットから、具体的な設定方法を知る。
3:多くのプラグインに惑わされない、まずは内臓の物で使いこなす。
4:Rtnは基本的に固定、Sendの送る量で調節

数少ない読者の皆さんや、どこからかたどり着いた方へ。
『基礎が大切だ』と師から学びましたが、その基礎についていまだに、『本当にそうなのか?』と、答えについて確認と再考をしています。

先だって見たテレビ番組でこんな言葉に出会った。
プロフェッショナルとは、自分自身の可能性の限界を自分で決めず、チャレンジし続ける人。なおかつ、それを楽しんで出来る人』

Mic1本でもMixingのTitleの投稿時には、このとんでもなく基礎的なことに立ち返り、共有していこうと思います。




2014.11.22 Alice In Wonder Land Dance and Musical Fuu SR Project終了報告

2014.11.22 Alice In Wonder Land Dance and Musical Fuu SR Project終了報告

3月に栃木市で行われたダンスミュージカルの再演です。

今回は会場が栃木市文化会館大ホールに移りました。
大ホールに仕事でくるのは、たぶん15年振りくらい。
27歳くらいで、地元局ののどじまん。夜の飲み屋を予約するので大変だった思い出しか無い、、、、。





Faderと再生系と台本の位置関係。

ワイヤレスは高く高く。








来年度もこの会場でダンスの発表会をやるそうなので、技術的なメモをいっぱい残しておきたい。

会館関係メモ
・搬入口 高い! 2人搬入はSub-Low上げるのきついです。
・電源 下手上手にA口であるが、少し通路を5mくらい引く。
・花道が広いので、Sub-Lowおいて大丈夫。
・中通路の前or後どちらでも、結構なケーブル長が必要です。
・会館WLはRAMSA 815と840あります。
・ホテルは栃木市駅前の加登屋が便利。すき家、寿司、庄屋、食べるのに困らない。
・インカムを伸ばすのが大変なので注意。必要ならば自前か?

機材関係メモ
・一階席満員の800-1000弱くらいで、AKGのWL特に問題無し。
・マルチのピンアサイン
・バトンに注意
・main のC/D Hi/Lo共に-6→ Amp12時でした。

来年は11月15日です。


2014年11月9日日曜日

2014.11.09 Mixing Technique Genba Tairyoku Kokoro Tairyoku

2014.11.09 Mixing Technique Genba Tairyoku Kokoro Tairyoku

今日まで3日間、溝ノ口で録音が続きました。
金曜日はリハーサルスタジオでの一発取り。(Dr Ba Pf TP/Flh A.Sax Tb+Vo)
土曜日は通常アンサンブル、午前午後別々のグループで2曲づつ。(Dr Bass Pf Fl Gtr VO)(Dr Bass Pf Gtr Gtr Vo Vo)
日曜日はBig Band 録音2日目(Dr Ba Pf Gtr Per Sax5 Tb5 Tp5 Fl Cl Vo Vl)



充実した3日間でした。
今日書きたいのは、こういうこと。

『Mixing Engineer、Sound Engineerにひつようなもののひとつ』について。
若い頃、わたしは現場体力が無かった。
もちろん好きな勉強をして、成りたいと思った仕事に就けたけれど、長いセッションだと疲れてしまうのだ。
俗にいう?『おうち帰りたいメーター』がすぐに振り切ってしまう。

現場で盗める技術は盗めるだけ見て、何か自分にしか出来ないことを一個でもやろうと気概もあったが、反面、毎日レコスタや毎日PA、毎日MA Studioに向かう同期や同僚や近しい年齢の人に比べて、毎日徹夜でやる自信も実力も無かった。

口では毎日やってる奴に、絶対負けたく無いなんていってたのに、気持ちも体力も何か途中で萎えてしまう。

東京での華々しい現場を指でくわえて4年後。20代中盤で宇都宮に転勤し、うちひしがれ、あるきっかけで自分で音響の自主勉強を始めてみる。
このあたりは別途お話するとして、実は20代後半から、月に3-4回スポーツクラブに通っていた。会社の福利厚生でスポーツクラブの割引券があったのだ。

その時は、ただただ痩せたいという気持ちと、ミックスのチェック等を違った環境で音を聞くのに、I Pod等に入れて、ジョギングをしながら音を聞く。
ただ、そんな理由で通っていた。あと、なんかスポーツクラブという響きが、かっこよかったから・・・。

実はこの8月からスポーツクラブに再度通い始めました。
理由はこう。

わたしたち技術者(Sound Engineer)は、毎日毎日さらうことがむずかしいのです。
この『さらう』とは、音楽の演奏家が、その日出来なかった奏法や、毎日毎日の訓練として行う自主練習。

録音・PA・放送、どの業界のSoundEngineerも、相手(演奏家や演者)がいないと、練習出来ない職業。
パソコンにだけ向かっていても、ワンツーだけしていても、練習や技術向上に繋がらないと私は思います。

Sound Enginnerの訓練とは何をすれば良いのか?
一つだけ持っている耳という楽器、そして、その耳がついている『からだ』造がとても大切だと私は思うのです。

そう思ったのは、2011年の2月、私も所属するDreamers Union Choirの為に、アメリカからThe Sounds Of BlacknessのGary Hines氏が来日したのだ。


多くのSingerが解っているのに出来ないことやらないこと。
Singerの唯一の楽器が声であり、自分のからだだと。

これには衝撃を受けた。
そのGary氏のもと、Dreamers Union Choirのメンバーの多くはその日から走り始め、いまも変わらず走っています。

話はもっとさかのぼると、20代後半、SingerのNathan Ingram氏とも、よく宇都宮や、福島のスポーツクラブで偶然出会ったのも、鮮明に覚えている。
画像右がNathan Ingram III 氏、左はセシルモンロー氏。
彼からしてみれば、Singerが走るのは当たり前のこと。ホントによく走っていた。

長くなったがこういうこと。
Sound Engineerとして、先輩と会食に行き、多くの話を聞き、自分の話を聞いてもらうことも大切。
Sound Engineerとして、知識を高め、技術専門的な修練を続けることも大切。

それらにあわせ、もうひとついえば、
『現場体力』=音を判断する為の楽器としての、耳そしてからだづくりがどれほど大切かと。

『こころ体力』も合わせて考えると、友人からこんな言葉を頂いた。
『健全な精神は、健全な身体に宿る』
スポーツ選手のようなトレーニングは必要ないが、録音やPA等の本番時に必要な体力と集中力について、軽い運動でも良いから、ちょっとづつやってみようと思ったのです。
この10年間なんにも運動してなかったのです、ほんとに。

さいごに、先だってテレビで見かけた、ピアノ修復士のドキュメンタリー。
師匠が弟子に話していたこと。
『不安と孤独の中でしか人は育たない』

自らを育て高める為には、なんだってやってみてもいいんじゃない?



PS Big Band録音配置のメソッドは、コの字型から次の形が見つかりました。
来週もBig Band録音です!

2014年11月3日月曜日

2014.11.01-02 Koga Yokanbe Festival(Pakuma)SR Project終了報告

2014.11.01-02 Koga Yokanbe Festival(Pakuma)SR Project終了報告

さっきまでモコちゃんとお風呂はいってました。(正確には覗かれた)
茨城県古河市で行われたよかんべ祭り、無事倉庫で積み降ろし完了、帰宅したら24時でした。

こちらは昨年度。
http://m-aquastaff.blogspot.jp/2013/11/20131101-03-koga-yokanbe.html
一枚目の夕日がせつないねえ。

今日はちょっと違った切り口から。

いつだったかブログに書いたような気がするけど、何で現場が終わってすぐにブログを書くのか?、思い出してみた。

『なにかひとつのことを、しつこくやるのが好きなのだ』

こちらの画像は、今から20年くらい前、就職し配属された部署で貰った一冊のノート。

専門的な部署の研修の最初にそのノートを頂いた。
『ノートに何を記すのか?』
そこから考えさせるのが意図か?それとも、何?

中身を少しだけどうぞ。






自分自身できづくこと。
人から言われてきづくこと。
どちらも大切です。


さて、本編初日は雨。
なんと、開会式以外の全ての演目が中止、BGMとアナウンスだけ。
 開会式だけは、雨タイ外した。
 アンプは台車に組んでみた。
 QLをじっくりさわる。
 カセットとMDの出番はありませんでした。
 あまりにヒマで、HAのマーキングとか

この風景がずっと・・・・。 

卓にはほとんど毛布をかけて、I Padでいろいろ操作を行う。

司会の方が、もともと放送出身の方で、急遽ラジオ中継スタイルで、各店舗を廻った。
とはいえ、そんな準備は何ひとつしていないので、ワイヤレスマイクの電界とエリアを確認。
B帯アナログWL、2.4GhzデジタルWL、携帯電話。
三つを聞き比べる良い機会でした。
ノウハウは書きません、直接聞いてください。

ただ、携帯電話で気づいたことがあった。
携帯電話の音ってむちゃむちゃよくない。
この音質でよく内容が聴き取れやり取りが出来ているなあと思う。
ほんとに。

会話というのはある程度の予測があると聞いたことがあるが、知らない単語とか文法だったらわからないよ、これ。

そんなこんなで一日目終了


自衛隊のなんだかでっかい車両がかっこいい! 


夜は古河アップスのねこちゃんに会いにいく。
二日目。

朝8:30からバンドのサウンドチェック。
 10時過ぎにはわんさか子供達が集まる。
画像は、QL画面がちょっと見にくかったの、毛布を裏返して日よけ。








撤収時の雨が心配で、とにかくメインとスピーカーアンプ類を優先した撤収。
やっぱりまっくらになるまでかかりました。


仕事の日報?、備忘のため?、これからのため?、いろんな意味があるけど、書かないと何か気持ちが悪い。

どこから来て、いま何をしていて、どこへゆくか?
さっきまで何をしていて、これからどこへゆくか?

記録は現在から過去のこと。
たいせつなのは、これからのこと。

原点か分岐点か、区切りが好きなのか?

なんやかんやいっても、どうにか必要とされているところへ出向き、元気にねこのもとへ帰ってこれること。
Pakumaさん、古河の皆さん今年もありがとうございました。

M-AQUAの年中現場としては、秋の"なつこい"的な感じです。


がんばろー!
そう思いたいから、書いているのかも。
行きたいといつぞや思っていた場所に、いまおります。
とみ