2008年3月31日月曜日

2008.3.20-22 Big Band Recording STAFF REPORT 36SI

2008.3.20-22 Big Band Recording STAFF REPORT 36SI

今回は、初めて研修に行かせて頂きました。
最初から最後まで何もかもが分からないことばかりで、不安や出来ないことばかりでした。

搬入撤収のときやセッティングの時、手際の良さにびっくりして一人あたふたしていました。
セッティングに関しても回線表は見てましたが、理解度が低すぎました。
実際のものを見ないとなにがなんだか分からない。
ケーブルに関してもどれくらいの距離があって、例えばマイクならどれくらい動かす可能性がある、
とかを調べないとできません。
何も分かっていないのと変わらないなとおもいました。

一日目では
クリアカムも本来の使い方が出来ていなかったと思います。
何をしているか分からないからこそのクリアカムなのにどうすれば良いか分からない。
「伝えて」と言われても言えない自分に最初イライラしました。
録音中は、スコアに録音時間を書いてました。
これもまた迷いがありました。
事前にスコアを見ていたりはしましたけど必ず、曲には繰り返しがあり、
見失ったらどうしようなどと不安でした。
どこからどこまでを書けばいいのかも最初迷いました。

トラックの最初?曲の最初?曲の途中も区切れが一杯あったりと一曲目では迷うところばかりでした。
一曲が曲の途中でマルチのケーブルの抜き差しがあり何度も譜面と回線表を見たのを覚えています。
曲の途中ということは、ミュートしないと外した時などにブチっとしていまう。
これも、セッティングする側と、ミキサー側が分かって理解していないとできないし、
ミスをしてしまうと、演奏が台無しになっていまうという、緊張と焦りがありました。


二日目では、セッティングだけだったので、一日目の思い出しつつ一階と地下のセッティング。
前日にやったことでもまだ出来なかった部分が多かったです。
ブラスのマイクぐらいしか分かっていませんでした。


三日目では、録音中は前半はスコアでした。
しかし、一回なぜかスコアのタイムを書き間違えていて富さんに指摘され焦りました。
集中力がないと反省ました。

後半ではフロアにも行きましたが、ここでクリアカムの必要性が改めて分かりました。
お互い顔が見えない状況での情報やコミュニケージョンの大変さにフロアでの状況
(次がどうするのか?休憩するのか?など)をミキサー室側に伝えないと、
スムーズに録音ができないこと。録音をスムーズに進みように心がけるのも録音のスタッフとした大事なことだと思いました。

最後のオーバーダビングの意味を理解できました。
ハードディスクレコーダーの危険性もわかりました。
それがどれだけ危険が伴うのか、いくら便利でもそれなりのリスクがつく。
被りの意味もようやくこのときに理解した気がします。
1チャンネルだけするということは、周りには他の楽器のかぶりの音がない状況、
つまりはその楽器だけの音しかない。
それだけ変わってしまうということでいいんですよね??


全体を通して思ったのは、自分の知識のなさと録音スタッフとして録音機やミキサーをやらなくても、
やることはたくさんあるということです。
特に私は知識が他の二人よりありません。
だからといってやることはある。私に何が出来るかを考え行動すること。
それが大したことでないかもしれない。
でもそれが直接的でも間接的でも録音することに関係あるならやらなければならないこと。

これは、恐らく私が学校でスタジオワークを受けたからでしょう。
スタッフとしてやることは、一つではないと学んだからだと思います。
やはり、現場の雰囲気を体験出来たのは、良かったです。
すべての現場が今回のような感じではないとは思いますが、自分の経験として蓄積したいと思います。

そして、ケーブル巻きって授業ではさほどやってはいませんが大事ですね。
セッティングや撤収でケーブル巻きが遅くて、時間がかかっていまいました。
これは、授業の合間などでもできることなので、ケーブル巻きは練習します。

何より、知識の無さは自ら学ばなければ変わりません。
学ぼうと思いました。学ばなければならないと思います。


また機会があったらというより行かせて頂きます。
今回はありがとうございました。


あとですね、私が思ったこと?なんですがTPの方のエアー感というのは、
ピストンの動きではないかと思います。
なんと言ったらいいか分かりませんが、息の動き?のようなものではないかと思います。
私が思ったことなので違っているかもしれませんが。

2008年3月23日日曜日

2008.3.20-22 Big Band Recording 終了報告

2008.3.20-22 Big Band Recording 終了報告
BigBandのCD Recordingを担当しました。

録音会場はジャズのライブハウスです。


ミックスルームは1階です。







piano




日時:
3月20日 All Band Menber Basic Track Recording
3月21日 Setting
3月22日 All Band Menber Basic Track Recording

場所:神田TUC(Jazz Live House)

編成:17名
Drums W.Bass Piano
Sax5 Tb4 TP5

・終了報告
2月の初旬、ビッグバンドレコーディングの相談を受けた。
著名なジャズミュージシャンからの、依頼で当初かなりびっくりしたが、
聞いてみれば、私の元職場の上司が、今は大学の助教授をしており、
その伝手で、ビッグバンド録音のエンジニアを捜しているという依頼内容だった。
録音場所の選定が一番苦労したが、かなりいろんな場所をリサーチし、自分のためにもなった。

録音そのものはマルチの一発取りで、落としあり、ダビングは、パートや、箇所によって可能だが、
17人が同じスタジオで(ライブハウス)録音するので、カブリがある前提での演奏となった。

・HD24の操作性。
HD24がUNDOの無いHDRのため、録音時に特に緊張した。
大きな消し間違いは無く、セッションそのものは大成功でしたが、
全chイレース等の、可能性もある中、やはりパンチインは落ち着いた状況でやるべきだった。
フルートの後ダビを2小節消してしまったが、すぐ気づいたので、良かった。

・ピアノのイメージ。
2日間ともピアノのマイクアレンジについて、時間を割いた。
エンジニアが思っている距離感はかなり、ハンマーよりなのだなと思った。
ピアノ=鍵盤打楽器といういめーじよりも、『響き』『余韻』『倍音』等が、より重要であると再認識。
あたりまえなのだが、無指向性という音質を優先したために、単一のマイクよりもカブリは大きい。
カブリがより自然であるのは、良かった。

・ドラムのマイキング
1日目と2日目で、2日目の方が多少音が重たい感じがした。
キックは、キックの上にタムの棒をブッさすあたりに、狙ってみた。
アクリルで多少の初期反射がついているが、すぐ後ろが、吸音タイプのカーテンで、
演奏はしやすかったのでないでしょうか?

・ウッドベース
アンプは椅子の上で煽って、アンプのマイク取りと、ラインを録った。
ダイナミクスが大きいため、録音モニター時に、ある程度フォローしていた。
特にアルコの時に大きかった。

・TPセクション
KM184を使った。
ミュージシャンと譜面台の手前にするか、譜面台より遠くするか迷う所だった。
結局、アンサンブルの音を重視して、譜面台のすぐ後ろにした。
EQでは、とれない倍音が、捉えられたと思う。
『ミュージシャンの方がエアーの音(ピストンの出し入れ)がとれますか?』
と聞かれて、当初理解出来なかったが、『もっとオンしなくても良いのか?』
という意味だった。
ほんとは、もう少し近くしても良かったかなと思うが、外れた時の事を考えると、
このくらいで合格点かな?とも思った。

・TBセクション
すぐ背後が壁のため、ある程度デッドでとれた。
マイクもSM57+MBSで、ベルが下がってきても対応出来る様な位置で収音できた。
ただし、SM57のヘッドにばらつきがある様で、もう何本か買い足して、
17年選手の57は、用途を限定しようと思います。
17年選手の57は、学生時代に購入したものであります。

・SAXセクション
譜面台が座りのビッグバンドタイプであるため、狙いが難しかった。
フルート、持ち替えが3人いたため、SM58で対応した。
MD441か、RE20等、3本くらいあると、こんなとき良いなと思いました。
マイクの番号をつける時に、並びの番号をつけるのか、パートの番号をつけるのか迷う所です。
番号じゃなくて、SAX−ABCDEなんてのも、間違えなくて良いかもしれませんね。
数字が沢山ありすぎると、混乱する。
SOLO1 マルチのch15 SAX−2 TSの1 等ね・・・・。

・ヘッドフォンモニタリング
今回、ヘッドフォンアンプを4台使用した。5ch×3(BrassSax)10ch(Rhythm)
延長はすぐに売り切れ、当初、生音を感じながら演奏してもらうため、
イヤフォンタイプを使用してもらう前提だったが、やはり密閉型の方が聞きやすいようだ。
エムアクア手持ちのヘッドフォン総員数を書いておく。
@SONYオープンタイプ×3 (NO1-3)
@CD900×9(NO4〜12)1個ミックスAcc
@Panasonic×1 (NO13)
@SONYオープンタイプ×1ぼろぼろ (NO15)
@NO14欠番 捨てちゃいました。

・クリカム
クリカム親機のスピーカーが壊れていたのと、パワー不足が否めない。
マイクは欲しい、スピーカーステーションも欲しい。
どうにかならないのか、BOSEのアンプを組み込む事も検討中。
または、ミックスルームはOMNI INに組み込む。
FOSTEX 6301B が欲しい。

クリカム修理終了。
黄色ケーブルもノイズのため廃棄。

スタッフ
森岡謙
平塚敏大
垣内紗央里

2008年3月1日土曜日

2008.2.23 High School New Song Recording STAFF REPORT 36RP-1

今回の参加させていただこうと思ったのは、ピアノの音を聞けるチャンスであることと、これから日の目を浴び、歌い継がれるであろう新校歌のレコーディングに携われることに魅力を感じた、この2点が大きいです。

私たちは仕事を依頼されてレコーディングへと向かいました。
つまり相手はお客様。ただの録音係ではないということ。
これを強く感じた今回のレコーディングでした。
いかに歌いやすく、自然な配慮でプレッシャーをかけずにいい音をだしてもらうか。
これは音響に限ったことではなく社会では当たり前のことですが「お客様」という考えがどこか抜けていたなと思います。


メインレコーダーはHD24。
これは事前に連絡があったためインターネットで入出力系統は確認して行きました。
いきなり出されて現場で戸惑うことがあってはいけないという思いからでした。
しかし「使える」というのは「隅々まで使いこなせる」ということ。
その為には手元にものがなくてもIT時代の今はもっと下調べすることが重要だなと思いました。
入念な下調べが自信へとつながるのではと。

マイキングの確認方法について。
広い部屋の真ん中にピアノ、隅に音響卓を組み上げたわけですが、マイクをたて戻って音を確認し、また直して聞いてと繰り返していたのでは手間がかかります。
今回は録音室からの返しをピアノの近くまで引きヘッドホンアンプを介してモニターしながら調整ということをしていました。
機材や時間に余裕があるならこういうこともするんだなと思いました。
疑問も浮かんだのですが、ヘッドホンの直接音と録音室のモニタースピーカーで聞く音場がある音では違いが大きいのでは?と。

電源について。
音響にとって電源のクリーンさは重要です。
電気がくればいいのではありません。
ホットとアースの確認をテスターを用いて行うのですが、託されたとき一瞬戸惑ってしまいました。
落ち着けばわかることなのですが…。

テスターを交流計測状態にし、リード棒の片方をコンセントのどちらかに差します。もう片方のリード棒先端を手に持ちます。
次にコンセント側リード棒を反対側に差します。
両者を比べて電圧が高い方がホットということです。
・・・これでいいんですよね^^;?

録音→プレイバック→録音→プレイバックの繰り返しだった今回はすぐに頭出しができるように時間の記録を行っていました。
これは慣れが必要ですね!
ふと書き漏らしてしまったり、時間の記録ばかり気にしていると音を聞いていなかったりとあたふたしてしまいました。
そして走り書きをしたため自分でもそのメモが分かりづらい…。
「だれが見ても分かるメモ」という言葉をよく言う方がsurround2011にいらっしゃいますがその通りだと思いました。


録音に使った楽器はスタンウェイのピアノ。(型番までは分からず…)
身近にあるようであまり「聴こう!」と思って聴く機会があまりない楽器ですがあの倍音はやはり美しい。
ピアノについては詳しくないですが私はよく低音を目安にしています。
ピアノの最低音付近は根音が分からないほどたくさんの倍音で溢れています。
その音がいかに深く綺麗が響きをしているか。
調律をしてあっても決していい響きとは言えない楽器がありますよね…。
ピアノの素人がすいません…。

話はすこしそれますが録音音質(あくまで規格上)の善し悪しも低音にあるのではと思っています。
Fsが上がる→高域が収められるといいますが、何より顕著にでるのは低音域の豊かさではないでしょうか。
SACDを試聴してまず聴くのはコントラバス。CDにはない自然さを持っていますよね。


また一つ、自分の中で成長するものが確実にありました。
ありがとうございました。