2008年3月1日土曜日

2008.2.23 High School New Song Recording STAFF REPORT 36RP-1

今回の参加させていただこうと思ったのは、ピアノの音を聞けるチャンスであることと、これから日の目を浴び、歌い継がれるであろう新校歌のレコーディングに携われることに魅力を感じた、この2点が大きいです。

私たちは仕事を依頼されてレコーディングへと向かいました。
つまり相手はお客様。ただの録音係ではないということ。
これを強く感じた今回のレコーディングでした。
いかに歌いやすく、自然な配慮でプレッシャーをかけずにいい音をだしてもらうか。
これは音響に限ったことではなく社会では当たり前のことですが「お客様」という考えがどこか抜けていたなと思います。


メインレコーダーはHD24。
これは事前に連絡があったためインターネットで入出力系統は確認して行きました。
いきなり出されて現場で戸惑うことがあってはいけないという思いからでした。
しかし「使える」というのは「隅々まで使いこなせる」ということ。
その為には手元にものがなくてもIT時代の今はもっと下調べすることが重要だなと思いました。
入念な下調べが自信へとつながるのではと。

マイキングの確認方法について。
広い部屋の真ん中にピアノ、隅に音響卓を組み上げたわけですが、マイクをたて戻って音を確認し、また直して聞いてと繰り返していたのでは手間がかかります。
今回は録音室からの返しをピアノの近くまで引きヘッドホンアンプを介してモニターしながら調整ということをしていました。
機材や時間に余裕があるならこういうこともするんだなと思いました。
疑問も浮かんだのですが、ヘッドホンの直接音と録音室のモニタースピーカーで聞く音場がある音では違いが大きいのでは?と。

電源について。
音響にとって電源のクリーンさは重要です。
電気がくればいいのではありません。
ホットとアースの確認をテスターを用いて行うのですが、託されたとき一瞬戸惑ってしまいました。
落ち着けばわかることなのですが…。

テスターを交流計測状態にし、リード棒の片方をコンセントのどちらかに差します。もう片方のリード棒先端を手に持ちます。
次にコンセント側リード棒を反対側に差します。
両者を比べて電圧が高い方がホットということです。
・・・これでいいんですよね^^;?

録音→プレイバック→録音→プレイバックの繰り返しだった今回はすぐに頭出しができるように時間の記録を行っていました。
これは慣れが必要ですね!
ふと書き漏らしてしまったり、時間の記録ばかり気にしていると音を聞いていなかったりとあたふたしてしまいました。
そして走り書きをしたため自分でもそのメモが分かりづらい…。
「だれが見ても分かるメモ」という言葉をよく言う方がsurround2011にいらっしゃいますがその通りだと思いました。


録音に使った楽器はスタンウェイのピアノ。(型番までは分からず…)
身近にあるようであまり「聴こう!」と思って聴く機会があまりない楽器ですがあの倍音はやはり美しい。
ピアノについては詳しくないですが私はよく低音を目安にしています。
ピアノの最低音付近は根音が分からないほどたくさんの倍音で溢れています。
その音がいかに深く綺麗が響きをしているか。
調律をしてあっても決していい響きとは言えない楽器がありますよね…。
ピアノの素人がすいません…。

話はすこしそれますが録音音質(あくまで規格上)の善し悪しも低音にあるのではと思っています。
Fsが上がる→高域が収められるといいますが、何より顕著にでるのは低音域の豊かさではないでしょうか。
SACDを試聴してまず聴くのはコントラバス。CDにはない自然さを持っていますよね。


また一つ、自分の中で成長するものが確実にありました。
ありがとうございました。

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