2012年11月8日木曜日

2012.10.27 Nikko Outside Event SR 41RP STAFF REPORT

2012.10.27 Nikko Outside Event SR 41RP STAFF REPORT

10/27 BigBand/JazzCombo/HawaiianBandレポートです。

今回Mixをさせて頂いた。
事前に考えた内容は、
・マイクは何を何本使うか
・モニターはいくつ必要か(演奏する上で必要な個数と自分が操作出来る個数のバランス)
・それとBigBandの音について

まず、使えるマイクの特性について勉強。
・SM58 PAにおける定番マイクロフォン。
 ダイナミックマイクロフォン・単一指向性
 オンマイクにすると低音域のレベルが上昇する「近接効果」がおこる。その近接効果を旨く使って週音SRするために、ロールオフという調節がされており100Hz以下の音について感度を落とす周波数特性で設計されている。
 一般的にステージ上でのボーカル集音に使われる。比較的安価で丈夫な事が特徴。
 ある意味音色が完成されている。音響の勉強を始めて数ヶ月、それまでにも何度もであった事があるのがこの58。耳に58の音が記憶されてきた。
 Soloマイクに3本使用。(歌とMCでした)

・SM57 
 ダイナミックマイクロフォン・単一指向性
 SM58とならびPAの定番マイク。主に楽器用と記載されている事が多い。
 個人的な印象は58よりも少しパキッとした音がなるイメージ。
 PerとTromboneに使用。

・Beta57
 ダイナミックマイクロフォン・超単一指向性
 富さんがいつもDUCさんのchoirマイクとして使用しているのもあり、何度か耳にした事がある。
 印象はスッキリした音!というイメージ。58とは全然違う気がする。
 TrumpetとSaxに使用。

そして次に考えた事がどこまでPAする必要があるのか?という事。
一番音を美しい形で表現出来るのはやはり生音であると私は信じています。しかし多くの人に聞いてもらう為に、マイクを通し拡大する。
普段からドラムにあんなに沢山マイクが必要なのか?楽器や歌の個々にマイクを立てる必要があるのか?BigBandなどの生でも音量があるものに対してそもそもPAが必要なのか?などと頭を悩ませました。
行き着いた答えが、屋外である事や個々のバランスをとる為にはやはりPAシステムが必要。ただし、余計な事はしない。

安易にフェーダーを操作したり、マイクを増やしたり、エフェクターを使わないという事だ。
音楽の表現に必要ならば進んで行う。当たり前の様で当たり前にできていなかった自分が恥ずかしく、大切な事を再認識させていただけた現場だった。

・頭どりはすばやく!(Head Amp HAのATT決め)
 卓の前に立ってしまうと客観的に聞こえづらくなり、躊躇してしまう。普段ステージスタッフとして現場に参加している時、スピーカーから出た音を客観的に聞いて自分の中で印象づけてるか?と反省。
 また当然の事だがSoloボタンを押してPFLならばフェーダーを上げても意味がない。慌てるとおかしなミスを犯す。
・チューニングをもっと自分の声で練習する
 屋外・無限空間であった為助けられたのだが、もっと集中して音を聴きPAの重要な仕事である音場管理・補正を行えるようにする事。


・様々な音楽のジャンルを知る
 今回ハワイアンバンドも出演したのだが、演奏家の方からのオーダーもあり、Voのリバーブの量(Reverb time)に驚く!でもなぜだか耳にしっくりときて、型を固定してはいけないなと実感。ハワイアンが奏でられた瞬間空が晴れ渡ってきたのに感動した。
 またリバーブについて。空間の広がりなどを表現するのに使用。Rev Timeだけでなく、Pre delayの時間設定による音の距離感の変化を身を以て知った。
・近い音と遠い音について
 今回DrumsのOH(Over Head)に2本マイクを使用し、Kickに1本、合計3本使ったのだが、どうしてもスネアのブラシ(スティックから持ち替え)がとれない事やHiHatの音が立たない為、スネア付近にマイクを追加した。それがOHとの距離感の違いを生み出してしまい、ドラム単体で聞くと違和感のある音作りになってしまった。
 ドラムの近くで音を聞く事などプレイヤーでもない限り無い訳で、近くの音を収音し拡大するという事自体不自然なのだが、そこをあたかもドラムからなっているようにお客様の耳に届けることがミキシングエンジニアの仕事なのだな、と思った。
 辻褄合わせをする為にOHのマイクを近づけてみたり、個別にオンマイクで収音しバランスをとっていく必要があったなと感じた。
・体を動かして音を聞きに行く事!
 今回卓を離れる事に躊躇してしまい、生の楽器の音やモニターの音など自分の足で情報を稼ぐ努力をしなかった。もの凄く反省。ウクレレなどあまり馴染みの無い楽器に対して色々な音の情報や印象を耳に蓄積させる事が重要です。

今回焦りや不安だらけで面白くやれていない自分に気がついた。ここで学んだ多くの事をしっかり自分の肥やしにしたい。
このような機会を頂きありがとうございました。

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