2012.06.23 Nishikokubunji Izumi Hall Gospel Live SR 40RP STAFF REPORT
久しぶりのM-AQUAの現場でした。
今回はワンマンライブということもあり、大きな転換等はありませんでした。搬入搬出が階段での手上げ、手下げで大変でした。
仕込みは特に大きなトラブルもなく進みました。
今回の会場はクラシックホールで、ホリゾントなし、しかも壁の素材はコンクリートでした。音の反射・反響がかなり目立ちました。今回ハウスのチューニングを少しやらせていただいたのですが、100Hz~160Hz辺りはかなりもわっとしていて、GEQで切っても切りきれないような感じがしました。
リハーサル中はずっとステージの中音を聞いていました。ディレクターの太田さんに言われてから気がついたのですが、「音に時間差がある」という指摘を受けました。今まで僕が考えていた時間差は、演奏者とハウススピーカー距離差による時間差、ディレイスピーカーなど、表の音に対する「時間差」しか考えた事がありませんでした。しかし広いステージになると中音にも時間差というのは生じる訳で、ましてやステージ中は複数のモニタースピーカーがあり、ハウススピーカーからの回折・反射、直接音と間接音による高音・低音の時間差、など様々な時間を乱す原因があります。それをひとつひとつ潰してつじつまを合わせていくのはかなり大変な事だと思いました。タイムアライメントに関しては中音の方が何倍も難しいように感じました。
今回自分にとって一番の収穫は富さんと「音」についてたくさん会話できた事です。ステージ中の音を聞きながら、富さんが気になっている部分、ステージ中の音の状況などを話す事ができました。富さんが感じている事を、全てではなくても僕も感じることができました。しかしその問題に対して、何の解決策も提案できなかったのが悔しかったです。もっと色々な経験を積まないといけないなと感じました。
今回の現場を通して、ステージマンの仕事は転換だけじゃない、それがわかりました。特に表返しの場合、ハウスエンジニア、出演者の両方の信頼があれば、たとえミキサーには触れなくても中音のミックスを作る事ができるし、ステージマンというポジション、立場だからこそ聞く事のできる音があります。転換や回線、マイクは何を使うか、もちろんそれも大事ですがそれよりも大事なのは、やはり音を良く聞くことなんだなと、改めて実感しました。
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