2012年12月18日火曜日

2012.12.15 OOTA Gospel Concert SR Project終了報告

2012.12.15 OOTA Gospel Concert SR Project終了報告
昨年の太田ゴスペル祭りに引き続き、蒲田で長く活動をされている、『Precious Praise』という、Gospel Choirの10周年記念コンサート。
ディレクターは、こちらももう10年以上のおつきあいである、斎藤直江さんです。




場所は太田区民センター、下丸子駅目の前のホール。
ゲストは、ラニーラッカーさん。

最初に依頼を受けた時に、実は別の現場の依頼があったのです。
何年も担当している、ワールドソウルコーラス宇都宮のクリスマスコンサートでした。
ご承知のとおり、本年1月にワールドソウルコーラスのディレクターであり、シンガーであり、師であり、仲人のような、兄のような、人が亡くなりました。
その人の名は、『Nathan Ingram III』ネイザンイングラムです。
終了報告の冒頭で、湿っぽい話になります。
しかし、私はこれを書かなければ、なぜ宇都宮のコンサートを他の方に依頼して、太田のコンサートを担当するのかが、まとめられないからです。

ネイザンのお通夜の日、というかご対面の日です。
福島市内の教会で行われた通夜式の日に、わたしたち夫婦はもちろん、日本中からネイザンのファミリーが、訃報にかけつけていました。

ご遺体も教会に到着し、メンバーが続々と到着、わたしはいてもたってもいられなくなり、他のメンバーと外でタバコを吸いながら、一般的な日本の弔問のように、提灯は持っていないのですが、弔問客が道を間違えないように、教会の外で立っていました。

タクシーが一台止まります。
タクシーから降りた一人の人を遠目で見る。
ハットをかぶり、丈の長いコート、肌の色は黒く、そこにいた誰もがそう思った。

『ネイザンだ!』

ゆっくりと、傘をさし、みぞれの中を歩いてくる。
近づくと、見慣れたお顔。

日本のゴスペルの第一人者、『ラニーラッカー』さんでした。
木島君以外にも、ラニーさんから、沢山のGospel Director、Singerが育っていきました。(木島君はラニーさんの弟子ではありません)

私は翌日その東京経済大での録音があったので、通夜式で失礼しました。
翌日の録音の様子はこんなかんじ。
不思議なこともありました、ちょうどだびにふしている時、とめどなく涙があふれ、同じ黒人のレディーウォーカーさんの録音時、なにかそれぞれ感じるものがありました。

そしてそして、その週も明けて、ある動画が公開されていたのです。
通夜式から葬儀まで、一本のドキュメント動画が公開されていました。
もちろん、教会で聞いた、マイクプライス氏のフリューゲルソロ、『遠き山に日が落ちて』他、そこで聞いた唄声・旋律、一生忘れないと思います。
私が去ったその後も、克明にその場に集った人々、ネイザンの周りに集まった皆を、撮影してくれていたのが、ラニーさんでした。

おなじ、アフリカンアメリカンとして、思うところもあったでしょうし、同じように多くの生徒を抱えるディレクターとして、もちろん友人として。

ラニーさんの暖かさ、そして、一人で辺境の地に住み、暖かく皆に守られながら天に昇っていった、ネイザン、なんと言葉に表せばいいのか、音楽で生きて、音楽で死んでいくということは、こういうことなのだと、残された皆で感じたのでした。

さて、ラニーさんの話はここまで。

今回のディレクター斎藤直江さん、本当にパワフルで、敬虔なクリスチャンです。
そして、声があったかい。
タロー君の仕事で初めてお会いした時には、4人のChorus GROUPの一人でした。
そのChorus Groupの名は、Vessel。
弓削礼子さん、中山亜希子さん、斎藤直江さん、野口さん、の4人。
タロー君とは、Vesselについて話したことはあまりないけれど、この4人のグループ、その後タロー君が手掛ける、Chorus Grp、Choirに、多くの影響があったことはたしかだと思います。

わたしはここでちょっと大事な告白をします。
わたしはゴスペルが専門でありながらも、クリスチャンではありません。
ただ、『何か一つを信じてる人』それはとても美しく思います。
『何かを信じる』、手段かもしれないけれども、何か一つに打ち込み、信じている人。
ぶれないけれど、壁にぶつかっても、這い上がり、ずっと続けること。

とてもだいじです。

直江さんのChoirでもいろいろな場所で音響をさせていだたきました。
教会・小学校・弓削さんのゲストとして。

いろんな形で守られていることを感じます。
そんな、直江さんが続けたChoir、『Precious Praise』です。
ゴスペルでは、大人数のChoirのことをMass Choir(マスクワイヤ)と呼びます、名の通りです。

今回50名を超えるメンバーがStageにのりました。
久々です。

そうここまで書いて、まとまり、落ち着いたのはこういうことです。
ネイザンならばこういっただろう。
『ウン、トミサンハネ、ヤッタホウガイイ』『ダイジョブ・ダイジョブ、ウツノミヤハダイジョブ
わたしが、この日太田で、直江さんとラニーさんの音響を担当したのは、必然だったのです、意味があったのです。



今回特筆すべきは、転換です。
私以外5人のスタッフが頑張ったおかげで、かなりスムーズにいきました。ありがとう。




そしてもう書けないや、最後にこれだけは書いておきます。
本番前に、ラニーさんに伝えました。
その赤いケーブルは、いつも私がネイザンに使っていたケーブルですと。 

STAFF
富 (M-AQUA)
嶽下あい(Band Chief)
青木理佐(Choir Chief)
高橋萌
根井さん
竹内さん


来年はここで、ゴスペル祭りらしいよー!

1 件のコメント:

Naporing さんのコメント...

既に丸2年以上経過してしまいましたが、今頃このレポートを拝見して感動してました。