2008.3.29 DUC Chorus Recording STAFF REPORT 36RP
2008.3.29 DUC Chorus Recording レポートです。
初めてのコーラスのレコーディング現場でした。
自分はPA、SRに特に興味があるのですが、レコーディングの現場も経験してみようと思い、今回参加させていただきました。
事前の情報があまりなく、どのような状況の現場なのかわからなかったのですが、あまり構えずに行きました。
実際、雰囲気はガチガチしているものではなく、現場にいて楽しかったです。
事前にはLogicProを使える人大募集、と書いてあったので、自分で良いのかな、と思いながら行ったのですが、ProToolsに変更になったということで、初歩的な質問から、自分の知識ギリギリのことまで色々質問し、教えて頂きました。
思ったことは、最近よく思うことなのですが、どれだけマウスを使わないでキーボードを使って早く効率よく作業していくか、ということです。そのために今必要なものを考えることができました。キーボード探します。
当日は3曲のレコーディングをしたのですが、最初にソロの部分を録るのは予想外でした。
曲中のコーラス部分を先に録って、後からソロを録った方が、声が安定してきたり、コーラスに
あわせながら作っていけるのではないか、と思っていました。
しかし、それは間違いなのかもしれない、と思ったのは、最後の曲、最後の時間になってくると
体力的、精神的に疲れてきてしまうことでした。
富さんはそこまで疲れているご様子ではなかったものの、私は耳が疲れてきたり、肩が凝ってきたりと、プレイヤーでないのに疲労が溜まっていました。そのような中でソロを録るのは不可能、だから先に録るのかなと思いました。
編集作業をリーダーの方も見ながらセッションを進められるように、という理由で、モニター画面をリーダーの方の隣に1台置いて作業しました。確かにそれがあることによって、「そこの3小節前ですね、あーそこですそこです。」と言った会話がスムーズに行われていました。
また、そのような心遣いが音響マンとして大事なんだな、と思いました。
画像にもあるように、床に毛布が敷かれていたり、マイクスタンドをTの字にしたりして毛布を置き、反射を抑えるようにしているのを見て、そのような音に対するケアの考え方は自分には無かったな、と気づかされました。
バンドの音をマルチ録音で、ひとつひとつの音をデッドに録ったりするのとは違う今回の場合、部屋の響きもコントロールする必要がある、ということでしょうか。
録音現場では、歌詞カードやスコアに、タイムや何小節というのを書き込んでいく、というのが基本ですが、PT上のマーカー、メモリーロケーションを使って、A1、B2、といった感じで曲中のセクションごとにメモすれば、とてもスムーズに作業できるんだな、ということを知りました。
また、トリマー、セレクター、グラバーの3点セットを同時に使うアレは、自宅で実際にやってみましたが、どうもトリマーが使いづらい、というのが今のところの感想です。オートスクロールも同じく設定してみましたが、作業中は使いづらいので、ある程度作業がまとまったら使う、というように使い分けようと思います。
それとこの場で質問なのですが、コマンド+Fでできるようなフェードイン、アウトを使わないのはなぜでしょうか?私は勝手に好んで使ってしまうのですが・・・
オーバーダビングの際にあえて毎回パンチインのスタート位置を変える意味、よくわかりました。
違うリージョンをくっつける時のクロスフェードのしかたも収穫です。
tenキーほしいな、とつくづく思いました。
それと最後ですが、録音開始前に、メンバーの方全員にモニターHPをしてもらう際の説明が難しいな、と思いました。コーラスを歌うとき、メンバーさんは何をモニターしたいのか聞いてみれば良かったなと、いまさらですが思いました。それでもひとりひとりの要求を聞くことは難しいのかもしれませんが・・・
今回はPTについての収穫が多かったです。
12日も宜しくお願いします。
ありがとうございました。
==========以下富のコメントです
ほとんど情報がない中の参加でしたが、良い動きで助かりました。
先にソロを録音した理由は、あのダビングで聞いていたソロパートは、
全て仮歌です、本録音を後でやり直します。
コーラスを録音する時にどんな、ソロパートが入るのか?
どんな、ピッチ、テンポ、タイミング、音形(おんけい)なのか?
あるパートを録音する時に、他のどんな楽器(情報)がはいるのかを、
聞きながら録音しないと、とんでもなくかけ離れた、アレンジになってしまう可能性があるからです。
毛布や、カーテン等で、音場をコントロールすることは、SRでも録音でもエンジニアの大事な仕事です。
建物の壁や構造物に対して興味をもってこそ、真のエンジニアだと私は考えます。
前回の、ビッグバンド録音の時になぜアクリルを音響さんがもってくるのでしょうか?
録音する場所、SRする環境、それぞれが、音を伝えるのに良い環境でないと、よりよい録音&SRができないと考えるからです。
ミクシングはマイクを立てるだけでなく、その場所の音環境、音場を整える所から始まっています。
ですから、それに関連して、空調や、照明等も、音に無関係という訳ではないのです。
トリマー、セレクター、グラバー3つのツールをいっぺんに使うあれは、便利です。
例えば、各リージョンの冒頭や尻の部分で、リージョンの下の方にカーソルをもっていくと、フェードも簡単にかけることができます。
録音時にFI&FOをしない理由の前に、環境設定でリージョンに短いFI&FOを常に、かけておくモードもあります。
しかし、これらの作業はミックス時に行う物で、録音(ダビング)時には行わないのが普通です。
時間もかかるし、うっかりミスもあります。
仮歌のイマジンのソロパートの音形の長さを、録音時に聞きやすいように合わせたときは、ボリュームデーターで操作しましたが、確かに、こんなときはFADEの方がよかったと思いますが、FADEだとリージョンを切らなければ行けないこともあり、不用意にリージョンの数(TakeNO .01 .02 .03)が増えていってしまわないように作業をしていたので、ボリュームデータで書きました。
モニターに関してのオーダーは本来は聞いた方が良いと思いますが、どんな音を聞いて録音してほしいのかはディレクターの木島君が同じヘッドフォンを聞いていたために、あえて言わなかった部分でもあります。
たぶん、自分の声の大きさがそれぞれ違うので、なかなか難しい部分でもあります。
木島君が本番で、開放型のヘッドフォンはダメと言っていましたが、なんで青い開放型のヘッドフォンが3つ入っているのかと、密閉し過ぎもよくないので、入っているわけです。
なにかと、盛り沢山な内容ですが、沢山おみやげとして、技術を習得していってください。
来週もお願いいたします。 Tomi
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