2007.8.3-5 Natsukoi Sound Stage2007 SR Staff Report 35RP-1
<打ち合わせ段階、事前の要点>
3日(金)15時に現場集合・・・スピーカーとアンプを組む。
4日(土)朝7時現場へ移動、21時頃終了予定。
10時頃開会式・・・それ以降バンド選手権、吉本興行さん、花火。
バンド選手権・・・リハ無し、準備完了の場合クリアカムで伝達。
・転換時のバミリ、クリアカムの伝達を間違えないように
・吉本興行さんの時、モニター以外をステージ袖までハケる可能性あり。
・吉本興行さんは基本的にSM58を2本で対処、芸風によってはワイヤレス。
※EG系はMicで拾うので、AmpのVolumeをいじる可能性大。一方、Key等Lineものは卓側で確認。
ゲストバンドさんの持ち込みワイヤレスは回線使用。
→A帯、ステージ袖に受信機。
→こちらのワイヤレスはB帯、卓側に受信機。
※アナログ卓・・・こちらのワイヤレス回線と、こちらの再生モノの回線に使用。
5日(日)朝8時半頃現場へ移動、19時終了予定。
ダンス発表、ファッションショー、カラオケオーディション。
・再生もの+α・・・カセットは再生機付きで相談。なるべく対処する。
・オーディション時に楽器持ち込み可能性があるので、簡単なもの(AG等)ならSRを行う。
『注意事項、その他』
・3日(金)、4日(土)の宿舎移動時は卓側をはずし、ステージ側へ。基本的に重いものは現場に残す。
・雨対策としてのサイドモニターまた、Footを横にする等の移動有り。
→ケーブルをビニールで養生。事前に雨が降りそうな場合、近くのホールへ移動。
・予備のSPをレンタルする予定。マッキーのパワードスピーカー。
・搬入はステージ側から設営。台車はステージ上のみ使用可能。
・Ampに全て扇風機で風を当てる。Amp2台、卓側1台。
・野外は無限空間、ハウリングが突然来るので注意すること。
・スネアのTopとBotがわかるようにビニテにマッキーで書き込み、ビニテを貼る。勿論D.Iも。
・スピーカーをイントレに設営する場合は毛布等で養生してから行うこと。
・ステージ上のマイクケーブル、スピーカーケーブルの区別がつくようにすること。リップ帯で止める。
『昨年のレポートから読み取れた注意点、工夫点』
・バンド転換時にマイキングが即座に対応できるように工夫する。特にドラム。
・バンド転換時のスタンドのおじぎに注意。ケーブルも延ばせるようにすること。
・事前にマルチケーブルの長さを計っておくと、引く際にスムーズに引ける。
・転換が多い場合は、ケーブルをスタンドの下に通さない方が、転換がスムーズ。
3日:金曜日(1日目)
自分は電車で現地に向かうことになっており、当日は他のスタッフに駅まで車で迎えにきてもらいました。当然ながら事前に路線を調べ、無事に合流できました。会場は8月に入りたての野外ということもあり、非常に暑かったです。一番最初に機材車のトラックの後輪を角材を用いてかさ上げし、ステージ側の機材を降ろしました。ハウススピーカーはイントレへ。ハウススピーカーを設置した際には同時に全てのスピーカーをアンカーを使用してラッシングし、さらに3つのハイボックススピーカーのみをラッシングしました。効率的なラッシングをするにはどうすればいいのかを考えなくてはいけないと思いました。イントレは非常に不安定なので、登る時は片側のみに体重がかからないように注意しなくてはいけない。スピーカーもイントレ一枚の板にのみ乗せないように注意しなくてはならない。ハウススピーカーの雨対策に関しては、ブルーシートをハウススピーカーを設置した上段の板からかけ、前面と背面をカバーできるようにしました。ショックコードと細引き紐、を使用してブルーシートを固定させます。
一方、アンプは打ち合わせ時にはイントレの下に設置する可能性がありましたが、今回は上下イントレ横、それぞれステージ上に設置しました。アンプは翌日(4日土曜日)の状態にセッティングします。上下最上段のみインプットパラにし、卓までの長さを測ってひき延ばしてきたマルチケーブルを8chマルチボックスを間に挟みアンプのインプットに、またアンプのアウトプットにはハウス、モニターそれぞれのスピーカーケーブルを結線しました。ハウススピーカー用のケーブルはそのまま結線してしまい、モニタースピーカー用のケーブルはビニールを被せ、ビニテにどのモニターなのかを記入し貼付けておき、翌日即座に結線できるようにしました。またアンプ横にサイドスピーカー用のスタンドを設置し、細引き紐でアンプラックと固定しました。アンプラックの雨対策は一番上にコンパネを置きラッシングを行い、マルチボックスを縦置きにし、スピーカースタンドも一緒に一カ所に集めブルーシートを被せ、細引き紐で固定しました。
翌日にステージ上で使用するモニタースピーカー、マイクスタンド、ステージケーブルといった機材はステージ中央奥にひとまとめにし、インシュロック等で盗難対策をし、ビニールシートを被せました。
ケーブルに関しては、マルチケーブルをステージ中央のステージ下から卓側までの長さを測り、巻きタメはステージ下になるようにしました。ペアケーブルも同様に長さを測り、ステージ下に余裕を持たせ巻きタメはステージ上までひくことを想定し上手にしました。電源ケーブルはドカジェネから頂きます。そこでT型~平行を上下アンプラック用に1口ずつ、また楽器用に1口上手にひきます。
宿に戻り、2日目の流れ、注意点、ワイヤレスの扱い方、を確認しました。
<ワイヤレスに関して>
・ハンドのワイヤレス置き場を作っておくこと。(空箱等にタオル、スポンジを引く)
・送信機の電池は持つと思われるが注意すること。
・電源のオン/オフは長押し。電源は爪を立てないこと。
・一度送信機を受信機に近づけないとチャンネルの変更をすることができない。
・ヘッドセット、ピンマイクは翌日、イベント中に波を確認する。相手への付け方の確認。
・実際に音を聴いてみる。同じチャンネルにしてしまった時のノイズ。ピンマイクの指向性。
4日:土曜日(2日目)
会場の集合時間が7時半であったのに、丁度に着いてしまった。当たり前のことですが、集合時間より前には現場に集合していなくてはいけない。時間に余裕を持った行動をとらなくてはいけないと痛感しました。現場到着後、湿気をとばすためにも第一にハウスとアンプの雨対策を外し、次にモニタースピーカーをそれぞれ結線する。この日はバンド選手権ということもあり、いかに転換をスムーズに行うかが問われるため、モニタースピーカーはキャスターに乗せて迅速な転換ができるようにしました。またドラムへのモニターにはプラ箱を用いてかさ上げしておく。迅速な転換とありましたが、特に吉本興業さん、ゲストバンドさんの時は時間が非常にタイトなためより素早い転換が必要となりました。10時半頃には最初のバンドのみリハを行うため、それまでステージの準備に追われました。バンド選手権は基本的に、1バンド持ち時間は15分で、下手にBass、中央にVocal、中央奥にDrum、上手にE.G×2という配置で行いました。バンド選手権の出場バンドは2名~6名と幅広く、特にE.Gはアンプがマーシャルとローランドの2台があり、上下で分けましたがバンドによってはE.Gを下手に配置したいバンドもあり、マイクと合わせて混同しないように注意しなくてはなりませんでした。卓側との伝達はデミトスとクリアカムで行いました。初めてクリアカムを使用しましたが、相手が話している時はスイッチをオフの状態にした方が聴き取り易く、こちらから話す時はオンにします。デミトスよりも聴き取り易いですが音量に注意しなくてはならないと感じました。ゲストバンドさんの時のモニターのチューニング、サウンドチェックを正確に行うためにも正確な伝達が必須であると感じました。この日の吉本興業さんは4組の芸人さん
で、ワイヤレスが2組とスタンドマイクが2組でした。ワイヤレス(ヘッドセット、ピンマイク)は芸人さんに装着後、一度声を頂きレベルをチェックしました。事前より、できればヘッドセットを使用して頂けるようにアプローチしましたが、一番手のですよ。さんはピンマイクを使用することになりました。ネタの中で、ですよ。さん本人がピンマイクを口に寄せて話すこともあり、次のアクセルホッパーさんはヘッドセットを使用することになりました。しかしこの時、マイクへの入力が大き過ぎたのだと思いますが、歪んでしまっているような現象が起きました、一度袖にハケた時にマイク部分を口から離して頂くよう伝えましたが、最後までこの現象は消えませんでした。この日の最後の花火の時はステージ上が暗いので手元明かりを用意しておかないと撤収作業ができず、事前にしっかり用意し作業を行えました。
<バンド転換時の注意点>
・ラインもの(今回はA.GとBass)のチェックを必ず行うこと。結線後一度弾いて頂くこと。
・4本のコーラスマイクのどれを誰が使うのか正確に伝達すること。
・転換を素早く行うためにも、歩かず走って動くこと。
・ゲストバンドさんのシーケンサーのアウトが不明なため変換ケーブルを用意して対応する。
・最後のバンド演奏が終了したら、速やかにバンドに使用した回線(4本のコーラス以外)を撤収する。
<打ち合わせからの変更点>
・こちらのワイヤレスの受信機は上手のアンプラックの上。
・ゲストバンドさんのワイヤレスがこちらと同じB帯であった。
・吉本興業さんの時、モニターも全てステージ奥に下げてスペースを確保する。
バンド選手権中に一度卓に触らせて頂きました。その時のバンドのドラムさんがモニターを大きくして欲しいとのジェスチャーがありましたが、自分は少ししか上げることができず、申し訳なかったと思います。どれくらい上げればいいかをモニターチェックの時から音でわかっていなくてはいけないと感じました。また、バンド選手権中にバンドによってBassのレベルに違いがあり、楽器用電源の電圧が変化してしまっているのかと思われテスターでチェックしましたが、おそらくベースアンプのヘッド、ベース本体の出力が変化していたためではないかと思います。また、 E.Gもピックアップでハウリングが起きてしまう時もあり、アンプのボリュームを下げることで対応しました。
1日を通して、芸人さんや司会者の方がステージに上がる際には、必ず卓側に「◯◯さん出ます。」と伝達しなくてはならない。多くの転換が続くとコーラスマイクのケーブルがネジレてしまい、ネジレを直すのに苦労しました。転換時に直すわけにはいかず、大幅な転換時に直すしかありませんでした。また、前日同様に暑さ対策のために水分補給をしっかりとり、スタッフ間で交代交代に体に気を使いつつ作業ができたのではないかと思います。日焼け止めがあれば良かったと思いました。
この日は最後にハウスを1日目と同じ雨対策をし、アンプは3日目の状態にセッティングし雨対策、バンドに使用した回線(マイク、マルチボックス、ケーブル類)、翌日に使用しないモニタースピーカー、ペアケーブル類を撤収、トラックに積み宿に戻りました。宿では3日目の流れ、変更点を確認し、この日の吉本興業さんのワイヤレスの問題の検討、解決策を教えて頂きました。
<ヘッドセットの解決策>
・受信機のアッテネーターを入れて対応する(Mic、0、-10の3つから選択でき、『0』にして使用する。)
→この時、音も聴いて確認する。音響エンジニアとしてdBで話せるようにする。
・ワイヤレス関連で、受信機のアンテナを折り畳んだ状態にしない。
→この時、アンテナ同士が当たらないようにしなくてはならない。
5日:日曜日(3日目)
<この日の変更点、注意点>
・カラオケオーディションは無し。
・ワイヤレス受信機は下手のアンプラックの上に配置する。ワイヤレス用にペアケーブルを使用する。
・マイクは前日にも使用した4本のコーラスマイクのみ。
→もし演奏があった場合も4本で対応する。当然電源を用意する。
・ファッションショーの時に「オンマイクでお願いします」とナレーションさんに伝達する。
この日はあいにくの空模様でした。前日の集合時間の反省を生かし、いち早く現場で作業に取りかかりました。変更点にもありますようにこの日はダンス発表、ファッションショー、吉本興業さんというスケジュールでした。モニタースピーカーは、前日にも使用しましたステージ面のサイドスピーカーとステージ奥に同じ系統の奥サイドスピーカーを配置しました。奥サイドスピーカーは地面からスタンドで立てました。ダンス発表ということもあり、ステージはかなりのスペースを確保する必要があったためです。マイクは司会者さん用のハンドのワイヤレス2本とヘッドセット、ピンマイクが1本ずつ、4本のコーラスマイクのみでした。ダンス発表中の主な作業はダンス音源の終了30秒前を司会者の方に伝達し、ダンス後のインタビューに使用するマイクの受け渡し、ケーブルを介錯することでした。2日目のバンドのようにステージ上にモノが無いため、よりキレイにケーブルを扱わなくてはいけませんでした。時間が経つにつれ、前日とはうって変わってタイムスケジュールもマキで進行しており、会場内の露天のPRが転換の間に入ったりと、卓側とのコンタクトを常に取るように務めました。
15時半を過ぎた頃に空が一気に暗くなってきました。すぐに、アンプ用のブルーシートと細引き紐、サイドスピーカー用のビニール袋、マイクスタンドに被せるように作られたビニールを用意しました。関係者の間で中止の合図が出たので、すぐにアンプ、サイドスピーカー、マイクスタンドに雨対策を施し、卓側からの合図が来次第アンプの電源を落とし、ハウススピーカーはブルーシートをかけ、ケーブルを抜き、ステージ上の機材を屋根のあるステージ奥に集め始めました。その頃、イベント雨天時の近くの会館への移動が決まり、ワイヤレス、再生機材をトラックに積み移動となりました。会館に到着すると既に着々と準備が始まっており、自分はステージ袖で音響室と連絡を取り合う役目を行いました。なんとかイベントは再開し、会館のエンジニアさんにはスタンドマイク4本とピンマイク2本を用意して頂きました。再開後、マイクの回線を正確に伝達することができなかったのがとても申し訳なかったです。ゲストダンスユニットさんの演目中は、マイクの受け渡し、ケーブル介錯、屋外の会場に残ったスタッフと連絡を取り、屋外の状況を聞き出し、音響室に伝達し対応策を連絡したりと、やるべきことが多かったです。この日の吉本興業さんは5組の芸人さんで、ピンマイクが2組とスタンドマイクが3組でした。ピンマイクは前日同様、装着後一度声を頂き、スタンドマイクに関しては、コンビの芸人さんの立ち位置という点で吉本興業さんのスタッフさんに指摘されました。漫才の距離ですから当然2人の間隔を狭くしなくてはいけない。またセンターに配置し、マイクの向きを真っ直ぐ向ける。一番手のアームストロングさんの時にサイドモニターが少しハウリングを起こしていました。会館のエンジニアさんがスピーカーの向きを変えると無くなりました。いち早く原因を見つけ出し対処できるようにならなくてはいけないと思いました。吉本興業さんのネタ中に3回停電が起きました。非常灯も消えていたため雷による停電ではないかと思われます。屋外はとてつもない夕立であったのではないかと思います。吉本興業さん終了後、音響室に向かい卓のオペレートを引き継ぎました。音響室からは実際に窓を開ければ会館内の様子を把握でき、抽選会ということからも番号を言う時に少しフェーダーを上げましたが、実行委員長挨拶の時にBGMを急激に下げてしまいました。常にステージの動きを見ていなくてはならないと再確認しました。抽選会も終わり、全ての演目が終了しました。音止め後、持ち込んだ再生機器を運び出し、屋外の会場に戻ると、地面は水浸しになっており、撤収作業へ移っていきました。ブルーシートを広げ、使用しました機材を確認しつつ撤収作業を行いました。
3日間に渡り大変お世話になりました。
段ボールを忘れてしまい申し訳ありませんでした。
次回も宜しくお願いします。お疲れ様でした。
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