2009年6月20日土曜日

2009.6.7 Shibuya Gospel Live SR 37RPE STAFF REPORT

2009.6.7 Shibuya Gospel Live SR 37RPE STAFF REPORT

今回はSHIBUYA O-EAST DUO MUSIC EXCHANGE でのライブでのSRで、初めてハコの方とご一緒した仕事でした。ハコの方の振る舞いや動きは特に学ぶ点が多かったです。

まずは結線ですが・・
マイク→モニ卓→モニSP
   →ハウス卓→メインSP
     ↓
    Spilter Out→32chヘッドアンプ→レコーダー24ch+Protools6ch
でした。
信号の流れはマイクから分岐し、モニ卓・ハウス卓にそれぞれ流れる仕組みになっています。そのため、回線チェックの時はモニ卓がOKだったらハウス卓にも同じ信号が流れているため、ハウス卓もOKという仕組みです。
セッティングの際、何をレコーダーにどのチャンネルを記録するかということがわかっておらず非常に迷惑をかけてしまいました。結果、Protoolsで各チャンネルの名前記入する時に手間取ってしまいました。毎度のことですが、ちょっとのことでもわからない点はしっかりと聴いておかないと後に響いてくるので、この点は本当に気をつけないといけないです。

ステージセッティングですが、RolandのV-Drumや琴・コンガ・ジャンベ・キーボードなど非常に多くの楽器を目にする機会がありましたが、セッティングする際に楽器の扱い方がわかりませんでした。多くの場合は出演者の方が自分で楽器のセッティングはしますが、やはりこうした楽器類の扱い方もある程度は知っておいた方が良いのではないか?とも思いました。こうしたことを知っておけば、出演者のセッティングの手助けにもなり、セッティングも短時間で済むのではないかと思いました。

本番は非常に転換が忙しくゆとりが無い状態でした。そのため、ホーンセクションのマイクのセッティングを怠り、迷惑をかけてしまいました。

撤収の際、ケーブル巻きがハコのやり方と違っており、結局全部、富さんに巻きなおしてもらいました。郷に入りては郷に従えと言いますが、まさにその通りで気遣いが足りませんでした。

まとめ
 今回、ハコの方の動きや振る舞いから多くのことを学ぶことができました。特にステージマンのコミュニケーションや気遣いのうまさを実際に見ることができてとても良かったです。私自身とっさのコミュニケーションや気遣いが中々うまくできることができないので、非常に参考になりました。
 今回も多くのことを知ることでき、非常に良い経験になりました。しかし、現場で働いているにも関わらず気付くことのできないことも多かったと思います。次回働く時は、もっとより多くのことに気付けるようになっていきたいです。有難うございました。

2009年6月16日火曜日

2009.6.13 M-AQUA Presents Mic Tasting

2009.6.13 M-AQUA Presents Vol.1 Mic Tasting
New Mic揃いました!。
AKG/D5 SENNHEISER/E935 SENNHEISER/E835 EV/N/D967





こんな企画考えてます、1個目。

私が修行時代(今も修行してますが)、エンジニアの先輩に沢山教えていただいた事も山のようにあるのですが、演奏家の方に教えていただいた事が沢山あります。
その目的として、『演奏家の方の音の好みを良く知りたい』という気持ちがありました。これは今も変わらず考えている事です。エンジニアが自分の好みで音を作るのでは無い、老若男女アマプロ関係なく、演奏家の好みを大事にしたいという気持ちは今も変わっていません。

また放送局にいる時、スタジオがあいている時間にこんな事を良くしていました。
いきなり楽器にマイクをたててどうのこうのより、『それぞれのマイクの特性や特徴を知りたい』という事でした。
スタジオのマイクを全種類引っ張り出してきて、ヘッドフォンで一つ一つのマイクの音を聞き比べて、あーだ、うーだ言ってました。

この2つの要素
『演奏家の方の音の好みを良く知りたい』
『それぞれのマイクの特性や特徴を知りたい』
以上を満たす機会は無いかと常々考えてました。
自分の教える学生にも、『修行時代はこんなことやってたよ』なんて教えてました。
そこで、演奏家の皆さんにも、エンジニアを目指す皆さんにも、こんな企画を用意しました。

題して、『M-AQUA Presents Mic Tasting』です。
M-AQUAが持っているMicは全て、聞き比べをしていただけるように、どこでもイキマス。
駐車場完備の場所が良いのですが、電車でもイキマス。
もちろん、皆さんのお宅にも、リハスタにも、レコスタでもイキマス。横浜の我が家に来ていただいても構いません。
演奏家の方で、今自分のマイクを買うのに悩んでいたり、エンジニアの卵の方達が、いろいろとマイクを聞き比べをして、そのマイクの固有の音について、知る機会を設けてはどうかという所です。もちろん、私自身にも得る所があるから、ご提案したいと思います。

移動に伴う、料金等何もかかりませんが、どうしても駐車料金が発生してしまう様な時にはご相談をしたいと思っております。

Singerにとって、Engineerにとって、大事な楽器であるMicについて色々学んで行きたいなというのが、今回の企画の趣旨であります。
また、そのMic Tastingの結果については、このBlogで蓄積していって、より良い音楽づくりに貢献できればなとも思っております。
現在所有のマイクリストです。だいぶ処分してしまいましたが・・・。
AKG C-414 EB
DPA 4006
Neumann KM184
SENNHEISER MKH-416P
SHURE SM58 SM57 565SD Beta57
Audio Technica ATM25

AKG D5
SENNHEISER E935
SENNHEISER E835
EV N/D967

問い合わせはmaquanet@gmail.comまでお願いいたします。
この企画はいつでもどこでもやって行こうと思ってます。

2009年6月15日月曜日

2009.6.15 経験ときっかけ

2009.6.16 経験ときっかけ

 仕事を始めて7〜8年経った頃、「仕事はだいぶ覚えてきたのに、なかなかチーフになれない」「何度ミクシングしても、納得のいくミックスが出来ない」といった壁にぶつかった。
 その頃よく飲み歩いていました。よく通った、地下の小さなバーのマスターは、即興演奏のギタリストでした。 いつもお客と飲んだくれてどうしようもないその人が、ある日こんな事を言った。
  『富さん、僕にはよくわからないけど、そういうのは経験なんでしょ?』
  『好きな音楽に対して、少しでも多くの経験を積めば、プラスになる事はあっても、
   マイナスになる事は何一つないのでしょう?』 
 これを聞いてはっと目が覚めました、マイナスなんて何一つない。
オーケストラの、マエストロ、名指揮者というものは、年とともに円熟味をまして、一朝一夕
では真似できない表現力と、音楽を作り出すパワーをもっています。ミキサーの仕事によく似た所があると私は思います。
 『経験』というものは、人生においても、仕事においてもとても大事な要素のひとつです。
その時の私は、どうしたら近道してうまくミックスができるようになるか?、何をすれば自分の得になるかということばかりを考えていました。 近道はあったら私も教えてほしいですが、残念ながらありません。 ミキサーや、音に関する技術というものは、大工や職人の世界に比べて、とてもとても歴史が浅いです。 でも、先輩方々や現場の努力によってどんどん新しい手法が生まれているのも、確かな事実です、だから希望をもってほしい、やり尽くされてなんかいない。
 一口に経験といっても、ただ時間を過ごせばいいという物ではないと思う。若いうちはとにかく走り回る、失敗してもいい。 いろいろやってみる、反対の事もやってみる、そしてよく考える。
 とにかくいろいろなパターンを想像し体験する。何度かの失敗は、事前に回避できるようになる。落とし穴に落ちてから這い上がる方法はとてもとても重要だ!。スランプに落ちない人なんていない。 36期生のチェ・ジェファン君に言葉を借ります。
 『経験とは誰にも奪われない、自分だけの武器』 奪われないよ本当に。

 就職してすぐの卒業生から聞く言葉の中で、『思っていたのと違った』この言葉をよく聞く。これはごく普通の反応だと私は思う。 多かれ少なかれ、実際にその仕事に就いてみないと、どのような仕事か?どのような生活か?想像はつかないと思う。 しかし、新しい職業に就く為に、その差を埋める努力をしたか? 現実に目を背けてないか? 環境を受け入れ、その中で自分を磨こう。
大事な事は、入社してから何をするかだ。その会社に入るのは目的ではない。
 どういった基準で、バイトや求人で人を選ぶか? どういった基準で、仕事のパートナーを選ぶか? 『声が大きくて、返事が早い人』『明るくて、気配りと先回りができる人』
 全ては『自己責任』と『自己選択』 自分で決めた事は自分の責任だと思う。!
何かに流されていないか? やる気と情熱、絶望と落胆。

 今でも毎日確認していることがある。それは自分の音響のコンセプトである。
『自分でやる』『必ず続ける』『想いを伝える』ただそれだけ。
若い頃も今も、私はコンプレックスの固まりです。 とにかく人に認めてもらいたかった。 毎日が不安でしょうがなかった、今もふわふわしてるが、本当にこれでいいのかと自問自答し、確認を続けている。
 何か人と人の橋渡しを『自分でやり』『必ず続け』誰かの『想いを伝えて』ほっとさせるような仕事をしたいと思っている。
 自分を変えるのはとても大変だ、そんなに自分は変えられない。そんなに簡単に自分をコロコロ変えたら、そこまでの20年の自分に申し訳がたたない。 でも、進歩や変化が無い人生もあり得ないし、仲の良い人とだけ仕事ができるわけではない。 外(他人)に目を向けよう、内(自分)にも向き合おう。
 ただ、いろいろと書いたけれど、多くの事を求すぎて自分を追い込むのは良く無い。
『自分自身が今どの部分に悩み、どの部分が解らないのか?』を確認する作業が一番重要だ。

2009年6月8日月曜日

2009.6.7 Shibuya Gospel Live SR Project終了報告

2009.6.7 Shibuya Gospel Live SR Project終了報告
日時:6月7日(日)12:00〜22:00
内容:Gospel Chorus Group SR & Live Recording
出演:Dreamers' Night
Dreamers' Union Choir Presents Charity Live 4
Asami http://www.airwave.co.jp/asami/
Dreamers' Union Choir http://dreamersunion.jp
場所:渋谷CLUB DU0(←O)





終了報告の前に:
tomiです、いつもご愛読ありがとうございます。
内容が反省文的であったり、こみいった内容であったり、後ろ向きであったりして申し訳ありません。読んでいる方の中でも退屈な方いらっしゃるかもしれません。

何よりそこに存在している音楽を、より良くしていこうという方向性のもと、このように公開をしています。
最近では、これを書かないとその日その日のProjectが終わらないと感じているからです。
その日のProjectには、様々な丘があったり、谷があったりする訳ですが、長く皆さんと音楽制作にたずさわりたいという願いの元に書いております。

読んで頂いて、不快にはならなくても、『!』『???』等いろいろご感想をお持ちになる方も多いと思います。
commentでなく、直接メールを下されば、ぜひ一緒に音楽を作り上げて行きましょう。
そんなやり方を、当方では貫いて行こうと思っております。
そんな事を考えさせる、一夜のStageでした。

終了報告:Setting
12:30 搬入 店の前に機材車を駐車して、台車を使い階段下までいきました。
台車は2台必要です、段差を超えるのに、乗せ変えも含めると、せっかく私も入れて4人もいたのだから、その方が楽でした。

12:45
手あげの機材の中で、3U が1Rack多かったです。失礼しました。
卓側の録音機は前回の2年前同様、Houseの卓の横に設置した。
8対の大蛇マルチ4本で届いた。


13:00 ハコのマイクでは本数が足りないので、SM57(風防付き)を貸し出した。
クワイヤ台が想像以上に狭かったです。
Sopのマイクスタンドが台上に乗りませんでした。
これは、後々結構やりにくかったようです。
スタンドのブーム部分はやはり正面から来ていた方が、振り付け等にも影響するのだなと思った。
メンバー紹介をした。
ハコの方は3人、MONITOR MAN、STAGE MAN、HOUSE CAREの3人だった。
Settingは、ほとんどお任せになってしまい申し訳なかった、よく考えたらこのセッティング時にもっと皆さんを引っ張って行ければ良かったのですがいかんせん、ステージが狭すぎたですね。


以降はコンソールのオペであるが、まずチューニング
HOUSEのCheck/TBで、HAは12時から1時くらい。
FADER規定。
Mid630 800とLow 315 200 160
どちらから切るか迷うとこだが、結果両方切った。
もうどんだけ切ったか、ぐちゃぐちゃで覚えてないが、唯一覚えているのは、Stage上が予想以上に、ぼわんぼわんだということだった。
いつも通り、HPFを入れてTuningしてるが、自分がStageに行った時には、規定にあげただけで、800〜1kくらいが、ステージ下のハコなりを感じた。
これじゃ、もっと切らねばということで、色々ドン切りで調べつつも、とりあえずSolo Micでハウスを決める。
いつもなら、Choir Micをやるのが、今回出来なかった。失敗した。
MicCheck時には、Choir Micを同じHA12時付近で、Ch Fader -5dB位で12本いけたのだが・・・。

リハ時にもいろいろと、問題が出てくるが、やはりMONの依頼が多い。
『一回MONを全部切って、最小限にしてみよう』という提案をすればよかった。

ゲストの方のご指定で、結構リバーブの操作が多かったのですが、リバーブをSendでControlしたい。これも、どこかで考えたい所です。
しかし、Inputが40chフルだと、何も出来ないっすね、はは・・・。

ゲストのバンドで、Gtr Amp追加。
このトラック録音していません。

客入れぎりぎりまで、リハーサルが続く。
客入れのBGMは、主催者さんに用意してもらいたいものです。

今回の反省点、改善点を書く前に、本当に良かった点を書いておきます。
・今回Stage Staffのお二人には本当に感謝です。
ハコの方の的確な指示もあったのでしょうけれど、誰も助けてくれない中で本当にありがとうございました。この点は主催者に、本当に進言して良く伝えておきます。
ハコのStaffだけではもっと進行は押していましたね。また、楽器の転換について、舞台監督が指示するべきだと思いました。

本番中の『まだ転換できていないの?』的なMCさんの発言時には残念でした。お気を使って下さってのでしょうが、伝えておきます『失礼』ですと。
時間を押してやむなしの中、回線的なトラブルが一つもなかったのは本当に拍手です、ありがとうございました。

・また、ハコのStaffの方どこかで、こちらをご覧になったら本当にすみませんでした。
沢山の転換、安全に行えた事に感謝します。

・録音のAssの方、トラブルの多い機材で、こちらもご迷惑をおかけしました。

こちらでまず書いてしまいます。
結構痛々しいのですが、苦手な方はスルーしてください。
大きく分けてChoir全般、MD操作、Stage転換の3つに問題があった。

・Choir Micのステージ背面の板にあきらかに反射している。やはり少しでもDeadな方が良い。
・Choir Micの特に低域の音量感が全く足りない。
・Foot MONが各パートにあったが、これまたどうだろう。4700シリーズの結構いいやつだったけど、やっぱりStandの方が良いと思った。
・Choir MicのMONを完全にPreだと、盛り上がった時にかなり、爆発した。
MON卓があって非常に助かった部分もあるのだが、やはりChoirはHouseのAfterで行うのが、良いと思った。
・ChoirMicの普段行っている、EQやEXPの処理が全くAnalogue卓だとできないので困った。

・MDの位置が後ろ向きでやりにくかった。
・MDの曲順が限りなく順番でなかった。ポン出しの前に、頭だし確認だけをAssの方にお願いすればよかった。
・MDの半分くらいが、頭がきちんとすぐ出る状態に録音されてなかった。
Auto Cueを使ってもだめだったので、編集しても頭を切って、順番変えても良いですか?と確認すれば良かった。

・無理なStage転換に関して、NGを出すべきであった。
・転換とMCに関しての情報が皆無だった。事前にセットリストをもらっていたが、転換OKの合図について、確認が足りなかった。私が事前にこれも指摘すべきでしたね。
・Stage Staffの皆さんには、情報も少なくすみませんでした。

他にはちょっとしたことですが・・・。
・エフェクターの送りがステレオで、ビックル一気飲みでした。MONOで良いんでないの?
うーん。途中でEFFCTORがトラブってましたが、オペミスでした。
・WLの意味????
・PTが何度も停まってしまった。Ch数と、収録時間の関係だが、今後はHD24をもう一台整備したい(皆さん仕事下さい)

まとめですが、反省のアラシです。
こんなに転換したら、元の音づくりや何もかも無いだろう。
特にchoirのサウンドづくりに集中できなかったのもいい訳ですが、『何が大切か?』を考えさせられました。
Vertecの指向性に助けられて、何とか乗り切れましたが、今後のChoir Soundの作り方に大きなポイントになるProjectでした。

では、楽しく無かったかというと、そうではありません。
こんなにキンチョウしつつも、脈が上がったのも久しぶりでした。
録音には、そんなパワーが収められていました。

『どこまで冷静にいられるか?』そしてやはり『何が大切か?』『それは今か?』
この10月で開業6年目に突入しますが、ゴスペルやChorusは本当に難しいです。
多くのエンジニアの方が避けて通る道を、わざわざ専門のジャンルとして選んで開業した自分を後悔はしていません。辞めてこの道を進んで良かったと心から思っています。
試練が続きますが、皆様どうぞよろしくお願いいたします。

Dreamer's Union Choirの皆さん、木島Taroさん、今後ともよろしくお願いいたします。
今後も上質なChoir Sound & Gospel Soundを追求していきたいと思います。
皆さんありがとうございました。

富 正和

Stage Staff:Nosaka,Ogi
REC Ass:Iwamoto
F.O.H:Tomy
機材協力:mikimix ONYX800R×2