2006年8月21日月曜日

2006.8.19-20 BRASS BAND LIVE REC&SR REPORT 34RP

2006.8.19-20 BRASS BAND LIVE REC&SR REPORT 34RP

今市文化会館 吹奏楽 録音・SR

だいぶ遅れましたが、レポートを提出させていただきます。
あそこではいろいろと学ぶことがありましたが、あの経験が自分にとって確実にプラ
スになったと思います。

まず、チームの中での動き方について
・機材の積み下ろしなどはみんなで息を合わせ、流れを作り効率よくやる。
 バラバラに動かない。無理をしてたくさん持とうとせず、確実に安全に運ぶ。
・現場ではアシスタントも全体のことを把握していなければいけないので、
 ミキサーが演奏者や舞台監督と話していることは一緒に聞いておき、
 状況の変化などにも俊敏に対応できるようにする。

〈反省点〉
・自分の不勉強により、富さんの言っていることが良くわからないことや、
 理解するまでに時間がかかり少しもたつくことがあった。
 鎮(しず)が一瞬わからなかった。
・トランシーバーでの意思疎通が難しかった。
・弁当を食べるのが遅かった。
・実は2日目の本番のとき、強い睡魔に襲われていました。


次は、ミキサーテクニックについて
・司会者へのモニター返しは近いほうのスピーカーを下げ、
 遠いほうを上げでハウリング回避。マイクが遠いとき、声が小さいときは
 (わざと?とは言ってもレベルを上げれば必然的ですが)
 ハウリングさせることによりちゃんとしてくれることもある。
・ソロマイクにディレイタイムの設定をすることで、生音より先に
 SR音が出ないようにする。
・ホールのスピーカーが上方にあるため、別のスピーカーも持ち込み、
 定位を下げる。
・突然マイクから音が出なくなったとしても慌てず原因を探す。

Bruel & Kjaerのマイクがサンレコに出ていました。
ビンテージなのですね。富さんが大切にしている理由がわかりました。
学校にも同メーカーの測定器があり、録音ゼミで使いました。
遅くなったわりにはあまりボリュームのないレポートですが、
字で書いて説明できないことも多く学べたと思います。
それは演奏者や舞台監督との接し方から、ホールの電池は使っちゃ駄目とか、
ミキシングしやすいフェーダー(レイヤー)割り当てなど細かいことまでです。

いくつものミックスを1台のミキサーでつくり、
録音とSRを同時にひとりでやっているのを目の前で見られたことは、
とても価値のある経験だったと思います。ありがとうございました。

2006.8.19-20 BRASS BAND LIVE REC&SR REPORT 35RP

2006.8.19-20 BRASS BAND LIVE REC&SR REPORT 35RP

中学校の吹奏楽部定期演奏会の録音のレポート

 今回は吹奏楽部の定期演奏会と言う事で、ホールでの録音でした。キャパシテ
ィーは約1000人です。今回はメインマイクとしてDPA4006を使いました。3点
吊りで約1000mmのステレオバーを使ったAB方式です。指揮者の後頭部の後ろ
と上にそれぞれ2m位の位置にあったと思います。音源に対しての距離、角度とい
うのは人によって違いはありますが、ある程度似ているものだと思います。経験
を積んでいけば、これ位の距離だとこういう音だろうという見当はつくと思いま
す。しかし、覚えるまでは「前にやった時は何となくこんな感じ」というあやふ
やなものになってしまいます。私は先程2m位の位置と書きましたが、それは、マ
イクを吊った日の夜に思い出して書いたものです。その時はそれで良いと思った
のですが、今になってそのメモを見るとちょっと違うのではないかとも思ってし
まいます。やはり記憶というものは曖昧です。メインマイクが目の前にある状態
でメモを取らないとせっかくのメモが生きてきません。デジカメで撮ることも良
いと思います。それと、距離の見当をうまくつけることも大事だと思います。3m
と5mでは音も変わってきてしまうと思います。何度も現場をみて、覚えていくこ
とも一つの手ではありますが、効率が良いものではありませんし、時間がかかり
ます。メジャーや物差しを使って測る時間も取れないと思います。もし測るとす
れば、体を使うことも一つの手だと思います。ちなみに私は、17歩で10mなの
でフロントの楽器からマイクまで何歩とメモをしておけば、あとで計算して距離
がわかります。しかし、距離を測るということは万能ではなく、ホールの広さや
ステージの奥行き、楽器の編成なども関係してその時々に合った音源とマイクの
関係があると思います。3点吊りの位置はステージ上だけではなく、客席の最後
方などに行って立体的に見て場所を決めるそうです。もちろん音も聴きます。そ
れらは経験によるところが大きいのではないでしょうか。
 2本のメインマイクは、平行でステージに真っ直ぐ向かっていました。横から
見ると、マイクの向きは地面と平行で楽器の方向を向いていませんでした。直接
音と反響版からの間接音のバランスをうまく録音するにはそういうマイキングが
良いのではないかと思いました。単一指向性であれば、マイクの中心と中心から
30度位は感度がそれほど変わらないので多少音源からずらしても大丈夫だとも
考えました。私であれば、ついつい音源にマイクを向けたくなってしまいます。
よく考えると、AB方式というのは無指向性のマイクを使ったものですし、音源に
マイクを向けるという行為は、指向性によるマイクの感度を高めるということで
す。つまり、無指向性以外のマイクには有効な行為だと思います。そのため、メ
インマイクは直接に楽器の方を向ける必要がなかったのだと思います。では、な
ぜ直接に楽器の方を向ける必要が無いものなのに、2本のマイクは平行でステー
ジに真っ直ぐ向かい、地面に平行だったのでしょうか。ポーラーパターンを見る
と感度は全方向同じですが、マイクの構造を考えると、正面と横からの音に対し
ては障害物はありませんが、後方からの音に対してはマイク本体が障害物となっ
てしまいます。やはり、録りたい音に対しては、障害物があって欲しくはありま
せん。まず、一番録りたい音は、楽器の直接音です。次に楽器の音がホールの壁
に当たって跳ね返った間接音です。 間接音ですが、客席の最後列の背面の壁より
もマイクの位置の横の壁面や天井面からの音量の方が大きいと思います。以上を
踏まえると必然的に2本のメインマイクは、平行でステージに真っ直ぐ向かいま
す。マイクの向きは地面と平行ということに関しては、客席が上り坂になってい
るのでマイクもそれと平行にした方が良い気がしますが、マイクはワイヤーで吊
ってあり、ある程度の高さがあるので、客席の上り坂と平行にする必要はないと
思います。それでも、吊ったマイクの延長線上には客席があって一番遠い壁では
ないかもしれません。しかし、それでも良いと思います。なぜならば、客席は、
客が入ることによってますますデッドになります。そのため、客席からの間接音
よりも後方の壁面からの間接音の方が大きくなると思います。ちなみに、スタジ
オの人がホールで録音すると近めの音になり、ホールの人がスタジオで録音する
と遠めの音になることもあるそうです。 無指向性のAB方式よりも単一指向性のXY
方式のマイクの方が低音の音量が少ないそうです。音響室で聴いたあの音がAB方
式でした。特に低域が出ているという印象はありませんでしたが、XY方式では低
音がもっと少ないらしいです。指向性の切り替えが付いているマイクのキャラク
ターの違いは、一般的なマイクのように電気的に足し算や引き算をして変えたも
のよりも、C38Bのように物理的に変えたものの方がはっきり出るそうです。
 あるブラスバンドを録音するときに、コントラバス奏者が二人でマイクは無指
向性が1本とします。こうような状態の時、マイクはどこに向けますか。私は、
二つの楽器の間に向けるものだと思っていました。確かにこのような方法もある
と思いますが、どちらかに向けることもあります。例えば、譜面にTp.1などと書
いてあればそちらに向けます。コンサートマスターがいれば、そちらに向けます
。ステージの内側にいる人に向けることもあります。内側にいる人の方が演奏が
巧かったり、偉い人がいる場合もあります。又、三味線などでは、師匠が内側に
いるそうです。
 仕込みの時に何かわからないことがあって、その作業をしている人をただ見て
いるのではなく、何かしら動いた方が良いです。ただ見ているだけでは、自分が
そこにいる意味がありません。頭で考えて、何が必要か、真似してやったり、わ
からなければ、訊いても良いと思います。気づいたこと、アイディア、不安な点
はその場で確認することが大事です。
 リハーサルした後のマイクの位置は重要です。バミることは大事です。一度片
してしまうともとの位置に戻すことは難しいです。演奏者や音源との角度も覚え
ておきます。必要であれば、スタンドの高さ等も目印をつけておくことです。マ
イクをステージに出す時、片す時はさっさとやります。基本的にはバミった所に
マイクを立てますが、突然楽器の位置がかわることもあるのでその時は臨機応変
に対応するしかありません。バミった所にマイクスタンドをおくことばかりに集
中し過ぎていると、肝心の楽器にマイクが向けられておらず、袖に戻った時に後
悔して焦ってしまいます。もし本当にそうなってしまったら、もう一度ステージ
に出て行って直すしかないと思います。それと、マイクスタンドを楽器に向けて
終わりではなく、見た目も非常に大事な要素です。つまりは、ケーブルの引き回
しです。ブームを使っている時は、回転部分のねじのところにケーブルを引っ掛
けて、ケーブルをマイクスタンドの下に綺麗に溜めておきます。マイクスタンド
にぱちっと填めてケーブルを固定するもので止めておくのも良いと思います。そ
れと、バミった時にケーブルをマイクスタンドの下に溜めて、綺麗にケーブルを
マルチボックスや、2対のケーブルに繋げられる長さを袖に戻ってしまったらそ
の長さがわからなくなってしまうのでバミる時にビニールテープか何かで印をつ
けておくと本番に綺麗に素早くケーブルを引くことが出来ます。もし、リハーサ
ルのマイクの位置にバミって置くことを忘れてしまったら、報告です。何かあっ
たら、ホウレンソウです。
 現場での問題は、現場で解決します。スタンドのねじが緩んでいたら、締めま
す。マイクホルダーが余っていたら、元の場所に返します。マルチボックスのキ
ャップが緩んでいたら締めます。壊れたらその場で直します。
 ケーブルの見た目も大事です。ちょっとマイクを片す時もケーブルを綺麗に巻
いておいておきます。現場ではやることが次々とあるので、後でやろうと思って
もすごく忘れてしまいやすいものです。
 音響が早く現場入りする理由は、機材に火を入れておくためです。特に、メイ
ンマイクなどは、早くファンタムをかけておきます。火を入れている時間が長け
れば、それだけ機材が安定してきます。不安定な機材も徐々に安定してきます。
例えば、学校にあったクロストークがひどかったOTARI MX-50も火を入れておくこ
とで症状がだいぶ改善しました。時間丁度よりも早めの方が良いと思いました。
 マリンバは、LRでマイクの角度が違いました。マリンバは、鍵盤の下に共鳴パ
イプが延びています。低音にいくほど長いパイプです。共鳴パイプがアーチ状に
なっているものもありますが、それは見た目上の演出の為にやっていて、実際は
途中で内側が閉まっています。そのためLよりもRのマイクの方が下を向いていま
す。マイクはSM57でした。マリンバの鍵盤の板を音板と言うそうです。アフリカ
で生まれたマリンバ(Marimba)はアフリカのバンツー(Bantu)語で木の棒を表すrimba
に多数を表す接頭語のmaをつけたものです。昔は、共鳴パイプではなくひょうた
んがぶら下がっていたそうです。
 司会とヴォーカルにワイヤレスマイクを使いました。マイクの底に波の送信の
入り切りのスイッチが付いていました。マイクですから、どうしても床に置く時
は何か箱の中に入れます。ワイヤレスマイクなので置いておく時は、盗難防止の
為に明るい所に移動させます。ワイヤレスマイクもそうですが電池が必要なもの
は、必ず本番前に交換してチェックします。
 人の機材に絶対に直に印を付けてはいけません。ビニールテープなどを貼った
り、張った上に字を書いたりします。
 テーブルタップですが、グランド側にGやNのような印がついていることもあり
ます。有色ホットに対して、無色という意味でWhiteのWの場合もあります。日本
の電源は、2Pなのでタップの所でわざわざ3Pに変えても音響に関しては、意味
はないそうです。コールドとグランドが、既に一緒になってしまっているからで
す。
 極性チェックをする時には、体が他の部分に触っているとそこでグランドをし
ていることになってしまうので意味がありません。どこにも触らないようにしま
す。スニーカーなどであれば底がゴムになっているので電気は通しません。ホッ
トタッチをする時も右手でチップを触ってケーブルを持つ左手でスリーブを触っ
ていたりすると意味がありません。
 「携帯電話を持っている方は、電源を切るかマナーモードにしてください。」
などの開演前の注意事項などをアナウンスする人をカゲアナと言います。カゲア
ナのマイクにはボリュームが付いていましたが、先輩が、このマイクをチェック
する時に声で持続音を出しながらボリュームを絞っていました。これをオンオフ
チェックと言うそうです。
 プロセとは、プロセニアムスピーカーのことです。ホールの壁に埋まっている
スピーカーです。
 前日がリハーサルでその時にマイクの位置を決めたら、マイクを外す時は、当
日の為に慎重に外します。前日に私がマイクを外す時にホルダーを動かすなと注
意を受けましたが、2本目のマイクを外す時にも同じ注意を受けました。私は、
それほど動かしているつもりはありませんでしたが、当日の朝に横に4本並んだ
フロントマイクを見ると角度がまちまちになっていました。マイクの角度を直し
たので2度手間になってしまいました。ここでホルダーを動かすなという意味が
よく分かりました。結構マイクホルダーは動きやすいので慎重にやることが必要
です。
 マルチケーブルは、重いので上から下に垂らす時は注意が必要です。おもりな
どを使って止めておかないとケーブル自体の重さで下に引っ張られ危険です。音
響室から直引きでした。ホールの2階の音響室からステージにマルチケーブルを
垂らす時は、場所にもよると思いますが下で引っ張る時に本当に慎重に引っ張ら
ないと8Pのコネクタが落ちてきて危険ですし、コネクタにも衝撃を与えてしまい
ます。
 重ねて機材を運ぶ時は、取っ手の向きを揃えると降ろす時にスムーズに出来ま
す。
 ガリッた後に声でマイクチェックする時に、コンデンサマイクであるのにそれ
を忘れてオンマイクでチェックしてしまいました。それぞれのマイクの正しい距
離でマイクチェックをする必要があります。ブームで高くする時は、その前にマ
イクチェックをします。マイクのスイートスポットを知っておくも大事です。当
たり前のことですが、コンデンサマイクはマイクケーブルを抜く時には、ファン
タムが切ってなければなりません。私は、このことは、見落としやすいです。ミ
キサー側との必要な確認はをすることが必要です。
 110号ケーブルが音響室にありました。ヒャクトオです。元々は、電話交換
機の回線選択用に使われていたプラグで、それをそのまま音響用のパッチ盤に流
用したものだそうです。他のケーブルのように規格番号が名称になったものです
。バンタムを大きくしたような形をしています。ちなみに、ジャック側を110
に対して239Aと言うそうです。今回、110は接触が悪かったのですが、テス
ターで計って導通しないからといって断線とは限りません。110やバンタムの
プラグの部分は銅なので酸化をして導通しなくなることもあります。それでバン
タム磨きをピカールでやります。湿気も大敵です。今までかろうじて繋がってい
たところも湿気によってショートして信号がおかしくなってしまうかもしれませ
ん。
 音響室で110のパッチから卓側に結線する時に少し距離があったのでマルチ
ボックスを使いました。音響室内だけのケーブル引きだったのでローカルのマル
チボックスとマルチケーブルでした。
 デジタル機器には1.6msec位のディレイがあるそうです。音源とマイクの距離、
スピーカーと客の距離のディレイがあります。今回メインとフロントのマイクが
ありましたが、客席で音楽を聴いた時のようにするためフロントマイクに10msec
のディレイを入れたそうです。ソロにマイクを立てる時はオンになるのでミック
スした時にその楽器だけ前に出てきてしまうので、リバーブやディレイで周りの
楽器となじませます。イニシャルディレイは大体でいいので覚えておいたほうが
良いそうです。少ないエフェクトで最大限の効果を得ることが出来、音もクリア
になります。
 卓のアウトの中に運営系というものがありました。これは、ロビーや楽屋に流
れているホールの音です。運営系のアウトは、照明など他の部門にも送られます
。照明の位置からステージから出る音に合わせてピンスポを当てると200msecくら
い遅れてしまいタイミングがずれてしまうので、運営系のアウトを送ってタイミ
ングを合わせます。
 マイクケーブルをステージ上で引く時は、床の線に沿ったりして直線にします
。そうすれば、見栄えが良くなります。
 自分以外の人がしゃべっている時も耳を澄ましておくことも重要です。自分が
そこにいるのに、照明のスタッフと音響のスタッフが話していることをもう一度
話すとひと手間掛かってしまいます。自分の作業が疎かになってはいけませんが
、きちんと話もきていなければなりません。
 前日のリハで、57とかを置いていく時は、マイクホルダーに填めた状態で、ケ
ーブルを繋いだ状態にしておきます。そうする事で、盗難防止になります。マイ
クホルダーにマイクを填めておけば盗りづらいし、ケーブルを繋げておけばXLR
なので、一般の人は盗りづらいです。あと、人等がぶつかったりするかもしれな
いので、マイクを上に向けておきます。
 手元明かりは必要です。テスターと同じく常備です。ハンディーライトとかで
す。ホールでは必須ですし、場所にもよりますが、音響をやるのであれば、コン
ソールの後ろや、機材の後ろで結線したりする時に必要です。
 アンプラックを運ぶ時など二人で重いものを運ぶ時は、二人が同じ位置で持た
ないと片方に重さが掛かって人も機材も危険です。二人で声をかけて、何処を持
つかはっきり決めることで力が入りやすくなります。二人で無理なら無理をせず
、三人で持っていく方が良いです。気を付けましょう。無理をしないことです。
スピーカースタンドのスピーカーの昇降時に片手を上に支えてないと落ちてしま
う可能性もあると思います。
 クラシックの音響をやるときは、眠くなるので睡眠は十分に取っておくことで
す。眠くなるだけならいいですが、椅子に座っておらず、いろいろな機材のある
ところや、照明や楽器や綱元などがあり危険です。
 MOTU 24iでマルチで録りました。PCは録音してからHDDに書き込むのでそれが終
わってからでないと保存されません。DATはテープなので録音した分だけ録れます
。停電が急に起こった時は、PCでは、録音が消えてしまいます。DATだと録った分
は確実にテープに記録されているのでその点は安心です。停電用にバックアップ
になります。XLRのメスとデジタルI/Oも付いていたと思うのでTCD-D10PROのよう
です。
 LRのサイドモニターがあってWLの司会が下手側のサイドモニターの脇を通る時
にハウリングが起こります。その時は、サイドモニターのパンを上手に振ること
でハウリングは収まります。下手側は、近くに司会がいるのでモニターが小さく
てもある程度は音が遅れずに聞こえます。上手は司会と遠いので音が遅れてしま
うのでモニターを大きめにします。これをクロスモニターと言うそうです。
 撤収時、ステージに楽器がある時は、先にステージ上のマイクを片し、転倒等
を防ぎます。
 雨が降ってきた時は、素早く撤収します。積み込みもそうです。ささっと素早
くやって機材を守ります。
 ユーフォニウムにはソロの為のマイクを立てましたが、あまり知名度が高い楽
器ではないと思います。ユーフォニアムはチューバの仲間で、他にはマーチング
バンドでよく使われるベルが前向きのスーザフォンやバリトンがあります。ユー
フォニアムにはいくつか種類があって、国によって名前が入れ替わったりするの
で複雑です。
 緞帳の操作をする人からインカムで「次は司会が登場する」などの連絡が音響
や照明にありました。スタッフ間の連絡はスムーズな運営に欠かせません。他の
セクションとのコミュニケーションも大事だと思いました。
 当日の変更にもなるべく対処することが大事です。MDで録音されたナレーショ
ンは、当日の3部リハーサルが始まる前に到着しました。吹奏楽部の顧問の先生
が、Hi−MDで録音してきてしまったので、アナログでMDにコピーしたそう
です。そののち、CDRにデジタルでコピーしてバックアップとったそうです。
確かに、16秒のナレーションでもでなかったら終わりです。
 音漏れの多い音響室では、必ずプレイバックして生音のカブリが無い時に、実
際に録音されている音を確認します。これは、ヘッドフォンで音をとっていると
きと似ていて、実際に鳴っている音の分を差し引いて、音を録音してしまうのと
一緒だそうです。
 今回はクラシックと言う事なので、録音の音質に大きく関わるマイクはクラッ
シク用のヘッドアンプを使用しました。Millennia HV-3D8でした。
 ADATのVC-8も使いました。ADATはデジタルインターフェイスです。互換性はあ
りあせんが、形状はS/PDIFのオプティカルの角形と同じもので、8chの信号を同時
に送れます。

以上

2006年8月19日土曜日

2006.8.19 BRASS BAND LIVE RECORDING REPORT 34RP

2006.8.19 BRASS BAND LIVE RECORDING REPORT 34RP
今市文化会館 吹奏楽 録音・SR   34RP
    
だいぶ遅れましたが、レポートを提出させていただきます。
あそこではいろいろと学ぶことがありましたが、あの経験が自分にとって確実にプラ
スになったと思います。

まず、チームの中での動き方について
・ 機材の積み下ろしなどはみんなで息を合わせ、流れを作り効率よくやる。バラバ
ラに動かない。無理をしてたくさん持とうとせず、確実に安全に運ぶ。
・ 現場ではアシスタントも全体のことを把握していなければいけないのでミキサー
が演奏者や舞台監督と話していることは一緒に聞いておき、状況の変化などにも俊敏
に対応できるようにする。
〈反省点〉
・ 自分の不勉強により、富さんの言っていることが良くわからないことや、理解す
るまでに時間がかかり少しもたつくことがあった。鎮(しず)が一瞬わからなかっ
た。
・ トランシーバーでの意思疎通が難しかった。
・ 弁当を食べるのが遅かった。
・ 実は2日目の本番のとき、強い睡魔に襲われていました。


次は、ミキサーテクニックについて
・ 司会者へのモニター返しは近いほうのスピーカーを下げ、遠いほうを上げでハウ
リング回避。マイクが遠いとき、声が小さいときは(わざと?とは言ってもレベルを
上げれば必然的ですが)ハウリングさせることによりちゃんとしてくれることもあ
る。
・ ソロマイクにディレイタイムの設定をすることで生音より先にSR音が出ないよう
にする。
・ ホールのスピーカーが上方にあるため、別のスピーカーも持ち込み、定位を下げ
る。
・ 突然マイクから音が出なくなったとしても慌てず原因を探す。


Bruel & Kjaerのマイクがサンレコに出ていました。ビンテージなのですね。富さん
が大切にしている理由がわかりました。学校にも同メーカーの測定器があり、録音ゼ
ミで使いました。
遅くなったわりにはあまりボリュームのないレポートですが、字で書いて説明できな
いことも多く学べたと思います。それは演奏者や舞台監督との接し方から、ホールの
電池は使っちゃ駄目とか、ミキシングしやすいフェーダー(レイヤー)割り当てなど
細かいことまでです。
いくつものミックスを1台のミキサーでつくり、録音とSRを同時にひとりでやってい
るのを目の前で見られたことはとても価値のある経験だったと思います。ありがとう
ございました。

2006年8月9日水曜日

2006.8.4-6 EVENT NATSUKOI LIVE SR REPORT 34SI

2006.8.4-6 大平町なつこい 34SI






2006.8.4-6 EVENT NATSUKOI LIVE SR REPORT 34SI


今回は大平町なつこい祭のSRアシスタントとして参加させていただきました。内容としては、2日間通しでの大規模な野外イベントで、高校生バンド選手権やダンス選手権、ファッションショー、吉本興業のショー等がメインの演目でした。
野外会場は野球場内に仮設ステージを設けたもので、会場が大きいために、遠くまで音が届くように考えて設置する必要がありました。
まず、仕込み日である4日は3時過ぎ頃からセッティングを開始しました。機材セッティングの順序を簡単に並べてみると、
① スピーカおよび、アンプの設置
イントレ上にメインのスピーカをLRで4つずつ、計8つを組み、イントレの脇にアンプラックを設置した。スピーカの組み方はFig.1(図は下手側の場合)に示す。
このとき、スピーカ内のホーン角度を上側に大きく開くようにすることで、より遠くまで音が伝達されるようにすることができる。
また、公演前日の仕込みだったので、スピーカには慎重に養生する必要があったため、ブルーシートを用いて養生した。
アンプは下手に3台で、そのうちの1台はサイドモニター用に用い、2台がメイン用、また上手には5台のアンプを設置し、2台がメイン用、1台がサイドモニター用、2台がフットモニター用として用いた。
② マルチケーブルの位置決め
下手側に8対を一つ、上手側に8対と16対を一つずつ用いた。
下手は、マイクを頻繁に出し入れする必要があるために、SM58を2つ(マルチ2ch分)確保した。
上手には主にスピーカ用に用いる(卓からのOUT)ための8対と(フットモニターはマイクの線と混ざらないように上手から出す)、バンド演奏の時の卓へのIN用に16対を用意した。
また、上手下手に一つずつ、連絡用のClearCOM用のchを確保した。

4日は以上の作業を行い、翌日の本番の日に備えました。
 5日は10:50より本番が開始されるので、7時には会場入りし、セッティングを開始した。まず早急にやらなければならなかったのが、
① 電源の確保
工事用発電機により電源を確保した。工事用発電機は、別名ドカジェネとも呼ばれ、ガソリンエンジンにより小容量の電力を得る発電機である。また、ドカジェネとは別に、電源車を用いる場合もあり、これはドカジェネと比べ、音が静かで安全であるようだ。発電機を用いてPA/SRを行う例は結構あるようだが、発電機で発生させた電圧は家庭などに供給されているものよりも、波が不安定である場合があるようで、それを安定化させて用いるようである。例として、三相交流をダイオードで直流にして使用するなどしているようである。三相交流による送電は、単相交流によるものと比較すると、以下のような利点がある。
ⅰ)電線一本あたりの送電電力が大きい。
ⅱ)同じ送電電力ならば、電線の質量を低減できる。
ⅲ)三相交流から単相交流を取り出すことができる。
ⅳ)三相交流からは回転界磁を容易に得られる。
三相交流を全波整流すると、非常に質の良い直流が得られるようだ。
電源確保の際、照明電源から電源を得た事もあり、そのコンセントはいつもホール等で見かけるようなC型ではなく、T型であった。T型コンセントは、主に舞台照明に用いられ、250V・20Aの差込プラグである。しかし、平成3年に、T型250V20Aの差込プラグを100V機器に使用することは、「危険が生ずる恐れ」があるものとみなす、とされ、事実上禁止になった。しかし、多くの照明器具がこのT型コンセントに対応していたために、現在でも多くの照明器具がT型コンセントにより電源を確保しているようである。今回の現場では、このT型コンセントによって電源を確保した。
② ステージ上のセッティング
Fig.2にステージ上のセッティング図を示す(矢印は、翌日のセッティングで移動した事を表す)。A,Bは8対マルチボックスを、Eは16のメスマルチボックスを示している。
ここで、フットモニターはすぐに下げることができるように、マイクのケーブルと混同しないように注意して取り扱った。これを防ぐために、マイクが1本で済む場合などは、フットモニターと逆である下手から出すなどの工夫をした。ボーカル用マイクは計5本用意し、それぞれフットモニターの前と、上手にいつでも出せるように一本セッティングした。また、この日は高校生のバンドコンテストがあったので、Eのマルチの回線も早急に確保した。
弦楽器は全てDIを用いて、ラインで処理した。
また、ワイヤレスマイクを使用する予定があったので、2波はワイヤレスSM58用、2波はヘッドセット用、残り2波は予備として、計6波用意した。予備は使うかわからなかったが(結果としてはワイヤレスSM58を1本追加したので使用することになったが)、使わないにしても、電波は確保しておかなければ、他の場所で電波占有されてしまう可能性があるので、ワイヤレスを用いる時には注意が必要である。

ステージ上のセッティングが終わったら、サウンドチェックをした後に、本番開始となりました。タイムスケジュールでは、開会の挨拶が済み次第、すぐにバンドコンテストがありました。一バンド当たり、大体15分の持ち時間で、計26ものバンドが入れ代わり立ち代りで進めていったので、バンドとバンドの間のステージングが大変でした。次々にこなしていかなければ、時間的にも押してしまうために、いかに素早く準備ができるかが大事なポイントになりました。特にドラムのマイキングなどは、セッティングが毎回変わるために、効率よくマイキングをすることを求められました。工夫としては、オーバーヘッドのL,Rのマイクやスネアのマイクは、前のバンドが終わったところで、下げておき、次のバンドが準備できたら元の位置に戻し、そこで微妙な高さや向きの調整をするといった方法で時間を短縮させました。
この頃はまだクリアカムの使い方にも慣れておらず、どのタイミングでステージに上がってよいかもつかみきれてなかったので、神経を使いました。ステージングのスタッフは下手・上手の二手に分かれて、体力を気にしつつ、効率よく進めていかなければなりませんでした。
バンドコンテストが進んでいく中で、グランプリを受賞する事になるバンドでアクシデントが起こりました。演奏中にギターの音がでなくなるというアクシデントです。ギターのエフェクターからの音がDIでパラにして一方を卓へ、一方をギターアンプ(マーシャル)へ送っていたのですが、DIでパラにするとどちらへも信号が行かなくなってしまうという状態でした。演奏中にケーブルを変えたりなど、色々試してはみましたが、中々復旧せず、結局ギターアンプへのケーブルを引き抜いたところで一応卓側に信号が行きました。しばらくの間、そのトラブルの原因がわかりませんでした。ただ、DIでパラにしなければ信号が流れたことから、原因はDIかギターアンプにあると思われます。しかし、なぜあのバンドだけがこういったトラブルに見舞われたかは、未だにわかっていません。他のバンドでは接続を元に戻しても、正常に音が出ました。
こういった、音が出なくなった時の素早い対応というのは、瞬間的に問題を見つけ出すのは中々困難なことで、冷静に順序だてて対処するように心がけなければならないと思いました。考える際に、『どこからどこまでは大丈夫なのか』、『どこからが駄目なのか』といったように、部分的に問題箇所を区切って考える事で、迅速に対応することができると思いました。
バンドコンテストが終了すると、いよいよ吉本興業のショーの順番になりました。一日目はトリがレイザーラモン氏だったのですが、直前まで現場に到着しておらず、マイキングのことが心配でした。結局、事前に用意しておいたヘッドセットを使用することになりました。それ以外は全てワイヤーのマイクを使用しました。これは下手側から二本出す事で対応しました。このとき、漫才などの時のマイキングは、二人が少し向き合うような感じにマイクを開いてセッティングするようにしました。Fig.3にマイキングの様子を示します。
吉本興業のショーは日に四組の人たちが出演したのですが、入れ代わるときに、素早くFig.3のようなマイキングに直す必要がありました。出囃子が出ている間に素早く綺麗にセッティングする必要があったので、プレッシャーもあり、緊張しました。
ヘッドセットを出演者に装着するのも音声の仕事だというのは、今回知りました。良い経験ができたと思います。ヘッドセットのことで一つ気になったのは、ヘッドセットのサウンドチェックの時に、音が少しプツプツ言っていたような気がしたのですが、自分の解釈ではハンドのワイヤレスとの電波干渉のせいかと思うのですが、どうなのでしょうか。
吉本のショーが終わると、グランプリバンドの再演奏がありました。このバンドは先ほど、トラブルがあったバンドだったので、演奏前のチェックは特に慎重に行う必要がありました。ここでもやはり、DIからパラで出力しようとすると信号がいかなくなるという状態になりました。従って、ギターアンプの方のケーブルを抜いて演奏するという方法をとりました。
その後は花火がありました。観客が花火を観ている間に、翌日使用しないと思われる機材の片付けをしました。翌日はバンド演奏はないので、Eのマルチにささっていたボーカル以外のマイクは全て片付けました。こうして、数日間通しての公演の時などは、随時必要でない機材を片すという気配りをすることが大事だと思います。横目にですが、間近で花火が見れて良かったです。

 6日は、前日に大体のセッティングは終わっていたので、8時半頃から開始されました。セッティングでは、奥のサイドのモニターをイントレ内に配置し(この日はダンスがあったので、ステージを広くする必要があった)ました。
 この日のスケジュールはダンスとファッションショーの後に、ソニーミュージックのオーディションがあり、前日に引き続き、吉本のショーという順でした。
本番中は、私は主に下手で作業していました。ダンス中は、マイクが必要になるグループは少なかったので(ワイヤレスのSM58を一本出したが)、前日のバンドの時よりも幾分か楽でした。ダンスとファッションショーが終わると、少しの間休憩をもらえたので良かったです。その間に、次からの演目がやりやすいようにセッティングを見直すことができました。休憩中などにもBGMを流すといった配慮を怠らないのは勉強になりました。
 オーディションはカラオケ形式で行われ、それぞれがワンコーラスずつ歌ったわけですが、このときは体力的に辛かったです。日差しが強くて、下手には休める日陰もなく、オーディションは入れ代わり立ち代りだったので大変でした。
 基本的にカラオケ形式(又はアカペラ)で歌う人たちは、下手から一本のマイクを出すだけでよかったので、気にかけることといえば、スタンドを使うか、ハンドマイクかということと、ケーブルがちゃんと捌けているか、といった点でした。
 オーディションでいくつか手際の悪くなってしまったところがありました。ギターを用いての歌唱だったのですが、エレアコの音をDIからラインでもらうのに、音が卓の方へ行かないというトラブルがありました。私はすぐにこちら側のミスかと思い、DIの接続やマルチのchが間違っていないかと探ってみたのですが、どこがトラブルの元なのかを見つけられず、焦ってしまいました。結局、出演者側のギターのボリュームが下がっていたという単純な理由でした。
 この場合、出演者はプロの演奏者ではなく、アマチュアなので、アーティスト側の問題まで考えなければならなかったことが、私の頭にはありませんでした。そのせいか、対処が遅れてしまいました。
 オーディションが終わると、すぐに吉本のショーの準備でした。事前に入っていた情報では、四つの組のうち、三つはスタンドを用いたマイクでやるとの事でした。一つ目と二つ目のグループは下手から二本のマイクを出しました。このつなぎ目は、同じマイクを使用したので、特に大きなトラブルはありませんでした。三つ目のまちゃまちゃ氏は上手からマイクを出しました。このとき、まちゃまちゃ氏のネタでマイクを投げるというのがあったので、投げてもいいように古い58を事前に用意しました(結局投げなかったのですが)。
そういった事前の下調べによる配慮は非常に大事だと思いました。事前にどういうネタなのかがわかっていれば、マイキングをするにも予想立てて考えられます。
 四組目のインパルスは本当に直前までマイクがわからず、ヘッドセットの用意もしていたのですが、結局スタンドのマイクで大丈夫とのことでした。三組目と四組目の間が短くて、上手に下ろすマイク、下手から出す二本のマイクを手際よくセッティングしなければなりませんでした。
 本番中は特にアクシデントも無く、成功だったと言えると思います。後はどれだけ手際よく搬出を済ませられるかでした。搬出も先のことを考えながらやる必要がありました。今回のような仮設のステージでは、音響以外にも当然、照明なども搬出があります。それらとうまく連携をとりながら片付けなければ、迷惑にもなってしまうので、注意が必要でした。電源を全て落としたら、照明がイントレに上りやすいように、アンプ周りを片付けるといった配慮をしながら作業をしなければなりませんでした。搬出は9時半頃に終了しました。
 以上、三日間のSRアシスタントをさせていただいたわけですが、今回は夏の野外ということもあり、非常に体力を使いました。常に水分を補給しながらの作業でした。ですが、三日間で色々なことを知ることができました。クリアカムを使ったのも初めてでしたし、ヘッドセットを出演者につけるという貴重な体験もできました。何よりも、大きなイベントをいろんな人の力を借りながら作り上げたというのが、非常に充実感がありました。
 こういったイベントというのは、スタッフが全員一丸となっているというのが非常に印象に残っています。音響スタッフの中での連携だけでなく、照明や進行などとも連絡を密にすることで、より効率よく、スムーズに、そして楽しい現場にできることを身を持って知りました。スタッフみんなが『より良いステージにしたい』と思っているのが、非常に伝わってきました。それが今回、一番勉強になったことだと思います。
 暑い現場で、非常に大変でしたが、その分非常に良い経験ができました。三日間、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

2006年8月8日火曜日

2006.8.4-6 EVENT NATSUKOI LIVE SR REPORT 35RP

2006.8.4-6 EVENT NATSUKOI LIVE SR REPORT 35RP

2006.8.4~6. 大平町 なつこい2006 35RP

<1日目>
15時現地到着。照明さんはまだ来ていないかったのでステージには音響チームのみ。気温が高く陽も当たるため、体調管理や休憩の取り方などをしっかりしないとダメだと言う事が15時の時点で実感できるほど暑かったです。
搬出はトラックをステージぎりぎりに寄せて角材であおり機材を出しやすくする。スピーカーを設置する、イントレ(地面から140cmくらいのところ)にハウス×3とサブウーハー乗せる。ステージからイントレは乗せるのが難しく、慎重に移動させる。毛布を使ったりしてスピーカーなどが傷つかないようにする。スピーカーは重いと言ってもサイドモニターに使ったEliminaterのスピーカーは、スタンドから一人で下ろせるようにならなければいけないと思う。今回スピーカーはイントレに乗っていることもあり、風に飛ばされないようにラッシングベルトでしっかりと固定し夜雨が降っても大丈夫なように、養生はしっかりと!ケーブルの先もビニールの筒をつけてどこか濡れないところにかけて垂らしておく。
アンプラックは下上ステージ上の端に置く。マルチケーブルも長さを一回卓まで引いてみて、また巻いてステージの下において置く。マイクスタンドやフットモニターなどはステージの真ん中に集めてブルーシートで覆い重りを乗せて風で飛ばないようにする。
18時 撤収

<2日目>
6時45分 ホテル出発
照明さんはBBVの時と同じ照明さんでした。
◎セッティング
まずスピーカーの養生を外して、サイドモニターやフットモニターを決めた位置にセットしスピーカーを最初に生かせるように全部ケーブルを繋ぐ。ここでマルチを引きたいけれど、まだ他のセクションのトラックなどがマルチの上を通ってしまうのでまだ引かない。先にマイクスタンドを立てたり他のステージ上のことを済ませる。
マルチを引く。前日に長さを計って巻いておいたので楽でした。一人がマルチ3本とペアケーブルを持って卓まで引く時に、コネクタのところは持たないで少し間を空けてケーブルの所を持たないとケーブルが切れてしまう。他の人は綱下にいて世話をする、もし絡まってしまったら大きな声で待ってもらうように伝える。ケーブルを揃える時は端と端を持って引っ張る。パイプ椅子などを置いて人が通らないようにガードする。
アンプの蓋やビニール袋など本番には必要ないものはまとめてステージの下へ。
フットモニターは4つもあるので(全て上手だし)ケーブルがごちゃごちゃにならないようにする!リップタイで止めるなど。転換が多いのでフットはキャスターの上に乗せて移動しやすいようにするが、ステージから落ちる可能性もあるので気をつける。
マイクを立てる。58が5本(上手2、下手3)、5本もあるとわからなくなるのでマイクにテプラを張ったり、ケーブルを色つきのものにして区別をする。今回マイクが固定位置ではなかったので25メートルなどの長いケーブルを使った。とぐろは全部舞台袖の見えないところへ。
マルチボックスも今回は3つ。8マルチ(A、B)2個、16マルチ(E)1個全部メス。ABは出先オス、Eは出先メス。
今回はマルチボックスが多く置いてある位置などを考え、どれを何処に繋いであるかなど把握していないと混乱してしまう。チャンネル数も多いのでINPUTは出来るだけ覚えておく方が本番動きやすいと感じた。本番1日目はバンド演奏があるので16マルチはドラムのキックのすぐ前に置きました。
スピーカーチェック。下上一人ずつアンプの前に立ってデミトスで連絡を取りつつ行う。ハウスは全部フルテンで、フットは-6、奥のサイドもフルテンで、フロントサイドは-3。ちゃんと音が出るべきスピーカーから音が出ているか近づいて確認する。アンプの電源を切るとき、絞る時、音がでない時などはしっかりと卓に伝える。
マイクチェックはがり無しで声だけでチェック。音がでない時は飛ばす。ドラムのマイクセット、シンバルの数が多くOHの位置が難しい、クリップマイクをしっかりと付けたつもりだったが、1番初めのバンドの時に落ちてしまっていた。ドラムのMC用マイクは上から下に角度を急めにして演奏の邪魔にならない様にしなければいけない。
DIも3個あるので、ドラテでわかりやすいように印をつける。ホットタッチで回線チェック。INSTの方にケーブルを指す。ギター、ベースのアンプも3つはあったので頭の中でちゃんと整理しないとダメだと思いました、出来てなくて本番中すぐ対応できなかった。
今回は司会用ワイヤレスが2波、予備にワイヤレスマイク2波。吉本のステージ用にヘッドセット2波の6波用意してあったけれど、干渉してしまうので同時に4波までしか使えない。ワイヤレスを渡す時はオンにして渡すが、司会の方にはオン/オフの仕方を説明して自分たちでやってもらいました。ワイヤレスのマイクチェックは電波が届かないところ(デット)のところがないかステージの端やMCテントのところまで行って確かめる。
上下の連絡や卓との連絡はデミトスの他にクリアカムを使用した。デミトスだと聞こえにくいし電波なので安定しないから、クリアカムはラインでマルチから取った。クリカムは同時に複数で離せるし密閉型のヘッドフォンなのでバンドの演奏中でも聞こえる。クリカムを持ってステージ中まで行くのでケーブルは長めに取ったが、クリアカムの使い方がまだわからなくてせっかくのクリカムを上手に使いこなせなかった。転換が多い現場ではスタッフ同士の連絡が本当に大切だと思いました。最初クリカムのことを忘れて呼ばれてるのに気付かなかったり指示を袖で聞いているだけだったり、本当ならクリカムずっと付けた状態で転換をしなければいけないのに全然できていなかった。

◎本番
バンド選手権、前もってもらった資料を元に転換をする。バンドごとに持ち込み機材があるので大変でした、ドラムはマイクを少し離しスタンバイするまで待つ。問題はギター。アンプ、エフェクターの事をよく理解していなかったので音が来ない、アンプから音がでないなど、転換の時間が少なく焦っていたこともありエフェクター、アンプの回線をまったく理解していなかった。楽器屋さん演奏者とのコミュニケーションを取らないと転換がスムーズに進まない事も実感しました。ギターなど繋いだら一回弾いてもらってラインがちゃんと来てるかどうか確かめてから演奏。今回はFM放送の為に音を分けていたのでアンプをマイクで拾うのではなく、全部ラインでやった。Keyは結局なかったのでエレギとエレアコを使う時などにエレアコ用に使った。15分置き位に転換があるので気が抜けない。連絡をしっかり取ること、問題が発生したら焦らずに対応。クリカムは本当に大事です。
バンド選手権の時にあるバンドの時だけアンプから音がでないと言うことがあった。最初に気付いたのは演奏が始まって富さんに言われてわかった。演奏してる中で復旧させるのは連絡も取りづらいしパニックになるし結局何が問題だったかもわからずじまいでたぶんアンプのどこかがショートしてるんだろうと言うことらいしいが、そのバンドは最優秀賞を取り最後にもう1回演奏したのだが、その時もアンプからは音がでずアンプから音は出さないでやりました。フットに足をかけてしまう人もいて、固定されてなかったので危なかった。色々なところに目を配らなければいけないですね。
お昼の抽選会の時、富さんが休憩する間ミキサーをやらせていただきました。マイクのバランスを取るのですが、人それぞれ声の大きさが違ったり、いつ誰が喋るかわからないので余所見していられないです。ミキサーが触れて嬉しかったです。
町長のあいさつがあり吉本ステージ。あいさつの前にヘッドセットを取りに行く。前もってどの芸人さんがどんなマイクでやるかは知らせてもらっていたが、芸人さんに直接聞かないとわからないので直前にヘッドセットかスタンドかわかるという感じでした。ヘッドセットをつける時は男の人は男の人が、女の人には女の人がつけてあげるようにする。でも、今回はワイヤレスではない紐付きのマイク(スタンド)でやる方が多かった。吉本ステージの時はフットはなしで、サイドのモニターだけでやります。警備が厳しかったのでパスをなくしちゃダメ!
芸人さんがはけ始めたら、次の芸人さんの出囃子が始まってしまうためスタンドを引くとき立てる時は、走って急いでセットしないと間に合わない。あんなに多くのお客さんの前で、しかも少ない時間でマイクを立てるのは緊張した。お笑いなのでスタンドはとても近くしてマイクを離してハの時にする。
転換が多い場合はマイクケーブルはスタンドの下に通さない方が絡まないし、スタンドからハンドになったとしても平気。ハンドになったら綱元に必ずいてつんつんになったり絡まないようにする。
バンド選手権結果発表。演奏の用意をするのだが、用意しすぎると結果が発表される前にわかってしまうので気を付ける。
花火。花火中はステージの照明が全部消えて真っ暗になるので、バラシをしてもいいが危険なのであまりしない。

◎バラシ
合図があったらアンプを落とす。でも落し物などのアナウンスがあるので、ハウスは生かしておく。それ以外は全部外す、ケーブルを巻いたりスピーカーを養生しなおしたりする。ブルーシートや細引きなど無くならないように注意。長さを決めたサイドのケーブルなどは次の日も使うのでそのままにしておく。
マイクなど大事なものだけトラックに積んであとはステージに残す。音響が撤収しないと照明さんが帰れないので素早く!!暗いので作業はなるべく明るいところで。

1日目終了。

<2日目>
8時40分 ホテル出発。今日はバンド選手権はないので出発は遅め。
◎セッティング
現場に着いたらまずスピーカーの養生をはずしてサイドやフットを準備する。フットはオーディションの時にしか使わないし、多くても2人ぐらいしか一度にでないので2個だけしかださなかった。マルチもマイクとクリカムしかインプットがないので楽でした。
スピーカーチェック。私は上手のスピーカーチェックをやりました、ハウスは4つスピーカーがあるのでイントレに上って近くに行って確かめないとわからなかったです。設定が違っていて下手は一つスピーカーからハイ落ちした音が出ていたみたいです。
マイクチェックは前日と同様に。私はこの日はワイヤレスのマイクチェックをしました。声を出しながらMCテントのところまで行ったりするのですが、野外なので声がよく響く…自分は女なのでいつも聞いているマイクチェックの声より自分の声がとても高く感じてなんか恥ずかしかった。

◎本番
実行委員長の挨拶があり、ダンスステージ。
私はステージ側ではなくMDのポン出しをした。初めてのポン出しでかなり緊張したし、プレッシャーを感じた。渡されたMDと資料を見ながらポン出しをするのですが、曲の間は止めるのか止めないのかなど前もって確かめておかないと直前に確かめることになってしまうのでダメ。あと出演者からの合図を見てポン出しをする時のタイミングが難しかった。手を上げる人もいるし、始めのポーズで止まったら自分で判断して音をだすなど…あるグループの時、司会の人への合図を勘違いしてまだ音を出してはいけないのに音を出してしまう失敗があった。一曲一曲止めるときはAUTO.PAUSEにしてやるとPLAYを押すと頭のところで一時停止をするのでそれでやる。その他にもためらってしまって一回頭が出たのになぜか止めてしまったり、躊躇してしまったりと色々失敗してしまいました。間違えて再生してしまったらミキサーの方で音を絞ってもらえば良いので、一回再生してしまったら触らない!30秒前や10秒前などもうすぐ終わる時はミキサーに声をかけるし、再生する時も声をかける。ミキサー卓からステージを見ているのと袖から見るのとでは違い、卓からだとセンターなどの位置などの感覚がわかりやすかった。わからない時は自分でセンターがどこか確認しておいた方がいいと思います、袖によりがちになってしまうので。
ファッションショー
MDの音だしのみ。高校生の手作りの衣装がすごい可愛くてしっかりと作られてすごかったです。
ダンスステージ。前半より後半の方がミスが多くずっと集中するのは大変だった。
オーディション。フットを2つセンターに出しマイクは1本。ほとんどカラオケだが、たまにアコギの人もいるのでミニブームやDIを用意しておく。それを使う時は回線を増やさずにマイクを抜き差しして対応。
私はさっきに引き続きMDのポン出し。オーディションはタイミングが掴みやすくやりやすかった。でもMDに歌う曲以外の曲が入っていたり、CDの場合もあるのでポン出ししながら次の準備をしなければいけなかった。
吉本ステージ。私は下手に待機してスタンドを下げたりしました。その時とぐろが袖からは手が届かないところに巻いてあるのに気がつかなくて、スタンドからハンドになった時綱元でケーブルをさばくことが出来なかった。他にも転換の時間が短い中で2つのスタンドを一気に下げた時に、ケーブルが絡まってしまいしかもそのケーブルが20メートルなので次の芸人さんが出るまでにごちゃごちゃになったケーブルを巻きなおさなくてはいけなくなってしまい、かなり焦った。結局少し絡まったまま出囃子が始まってしまい先輩に綱元を持ってもらってスタンドを立てたのだが、アームの部分などを調節する時間がなくかなりぎりぎりで掃けることになってしまいました。

◎撤収
 トラックをミキサーのところまで移動させて一回荷物を乗せて、ステージに移動して下ろしてスピーカーなどを積みなおす。撤収も効率よくやることが大事です。


 今回の研修に参加して本当に良かったなと思いました。とても多くの事を学ぶこともできましたが、それ以上に楽しかったですし、SRはやっぱり楽しいと改めて思いました。あの暑さは辛かったですが、こまめに水分を取っていたのでなんとか耐えることができました。また研修を頑張りたいです。

2006.8.4-6 EVENT NATSUKOI LIVE SR REPORT 34RP

2006.8.4-6 EVENT NATSUKOI LIVE SR REPORT 34RP
 先日は有難う御座いました。今回の研修で学んだ事などを書き留めさせて頂きます。

 今回はものすごく暑い場所でした。こまめに水分を取らないと本当に倒れるかと思います。

日差しも強いので、半袖よりも長袖の方が良かったかもしれないと、後で思いました。

 イベントの内容は、地元のバンド演奏や吉本の芸人さん達のステージでした。バン
ドの演奏時では、エレアコのラインの信号が卓までいかないトラブルがありました。これ
は、エレアコ本体のマスターボリュームがあがっていなかった事が原因でした。単純で初
歩的なミスですが、各楽器やアンプなどについても、多少の知識がないとこういったトラ
ブルの時、対応ができないかもしれません。
 他のバンドの時、後半の曲をAGに持ちかえるということで、イスの前にモニター
の位置を変える時に、ホール側にモニターを置いてしまい、後でネック側からねらうことを
教わりました。ホール側からねらってしまうとモニターの返しの音がホールにたまってしま
うからでした。
 芸人さんの時では、マイクを出したり、片付けたりをすばやく行わなくてはならな
いのでブームスタンドなどはあらかじめセッティングしておく事。また、マイクケーブルは
マイクやスタンドがある状態でも介錯できるようにならないとスムーズにいかないと思いま
す。
 他にも、搬入時に何がどこにあったのかなど、メモをとったりしておくと、搬出時
に役にたつし、夜の搬出時には、ライトの前に物を置かないようにするなど、どうすれば時
間を使わずに素早く作業が出来るかを考えながらやることが大切です。そして動いている
のは自分だけではないので、周りとの情報の受け渡しを円滑にする方法も考え、全員が
しっかり連係して、物事を進める事が一番必要だと感じました。

2006年8月4日金曜日

2006.8.4 GOSPEL LIVE SR REPORT 34RP

ベナン独立記念日
ゴスペルイベントSR

JICA地球広場

覚える事
フォークリフトを上げ下げする時は、手などを挟むと危険なので、周りに声をかける。
ラッシングベルトはひもを中にいれて巻いた後、閉める。
相手に確実に伝えるための言葉を話す。
赤いベルトのケーブルはキャノンのスピーカーケーブル。
会社にはそれぞれのやり方があって、それを知る事。
ワイヤレスマイクの電源は必ずOFFにしてからしまう。
問題点を予測して起こらないように対策をし、起こっても今ある機材で、できる事を対応する。

感想
ミキサーも、アーティスト同じくらいのレベルの表現者であるという事。アーティストと音響とお客さんやお店の人などみんながいい方向に進むように環境を作るためのコミニケーション能力の大切さが分かりました。全体的な感想として、今まで習ってきた事や先生たちの言葉が、今日現場に出てみてとても大切で、重要のことなんだと強く感じました。 

ありがとうございました。



34RP