2011年8月28日日曜日

2011.08.19-21 Sumida Jazz Festival Outside SR 40RP Staff Report

とみです。
M-AQUAの現場ではありませんが、参加した方からのレポートを皆さんでShareしたいと思います。
どんな現場にも通用するような、グローバルな技術を身につけて欲しいと思います。
今回、レポートを書いてくれた方は、一人で参加したようです。
『自立』『自覚』『自信』
この3つについて自分で考えなければ前に進めないし、音楽そのものを守り、『本音』で仕事をする為には、指示を待っていては出来ない、いずれも『本当の音』を目指してがんばって下さい。

=============
2011.08.19-21 Sumida Jazz Festival Outside SR 40RP Staff Report

野外の掟10カ条(個人的な)
1・暑さ対策をする。
2・雨対策をする。
3・どこでどの機材を使うのかを考える。
4・機材のケアと注意について考える。
5・配線をやって音を出して卓を操作するだけが仕事じゃない。
6・しっかりと電源を確保する。
7・その場所の特性を把握する。
8・晴れても雨でも対応できるように準備をしておく。
9・雨などで危ないと感じたらすぐに中止する。
10・無理をせず休憩すること。そして楽しむこと。

8月19日:前日準備 20日、21日:すみだジャズフェスティバルより。
1RP
「暑さ対策をする」
基本的な準備として帽子、タオル、水分(塩分も同時に取れるとなお良い)は用意する。野外は気をつけないとすぐに熱中症などになる可能性があると思う。帽子で直射日光を避ける。汗をかいたら拭けるようにタオルは常時持っていたい。首にかけてもいいのかもしれないが、作業中に落ちると面倒なので自分はベルトに通しておいた。いちいちベルトから外さなくても汗を拭けるような長さのタオルを選んだ。しかし機材の運搬中に邪魔にならないように注意したい。

こまめに水分を取ること。作業に集中していると思わず汗をかいていたりするのでしっかり水分補給をすること。命に関わる。

「雨対策をする」
タオル、雨具、着替えくらいはあると良い。タオルは手が濡れているときにすぐ拭けるように。着替えは、衣類が濡れた時にそのまま作業を続けるのが気持ち悪かったのでチャンスがあれば着替えたいと思った。雨具は傘ではなくカッパ。傘をさしながら作業ができるならやってみれば良いと思う。また、天気が悪くなった場合に思わず気温が下がることがある。そんなときに防寒着にもなる。

「どこでどの機材を使うのかを考える」
今回は、大小合わせて30ヶ所程のステージがあった。全ての機材を1ケ所の倉庫に集めてからそれぞれの場所へ運んだ。その場所によって、屋内なのか屋外なのか、屋外なら屋根があるのかどうか、どのように電源を取るのかなどを考慮して使う機材を考える。

屋根のない場所なら、雨が降ってきたときにすぐに濡れない位置に運べるように比較的小さくて軽いものを選ぶ。出演者の方はステージごとに決まっていたので、マイクの本数、卓のch数などを考える。

「機材のケアと注意について考える」
今回は湿気が多かったので、使わない間はビニール類で包むなどの雨や湿気に対する対策が多かった。また終わった後に、マイクは乾燥材と一緒に保管する、濡れてしまったケーブルはしっかり拭くなどのケアも大切だと思いました。

「配線をやって音を出して卓を操作するだけが仕事じゃない」
機材の配布について考えたり、テントの設置、当日のスタッフの水分をしっかり確保したりなど色々やるべきことがあった。様々な場所にステージがあったのでお客さんが訪ねてくることが何度かあった。なので、自分が担当するステージの周辺のステージに関しては位置を把握しておくことが大切だと思った。また、お客さんには気分良く楽しんでいただきたいので対応には気を使った。アルバイトで客商売をしていて良かったと思った。とっさに焦らず反応できる。

「しっかりと電源を確保する」
常設のステージなら電源は取れるようになっていると思う。今回はそうだった。その場合は何口取れるのか、テーブルタップはいくつ使えるのか、電源が必要な機材はいくつなのかなどを確認する。仮設ステージなど、電源を近くで確保できない場合はどこから取るのか、どんなルートでケーブルを引くのか(安全面などを考慮して)などに気をつけた。

電源ケーブルを抜いたまま放置しない。雨が降っていたため、放置しておくのは危険。またケーブルを引いて電源を取る場合は、できれば濡れない場所を選んでケーブルを引く。どうしても無理なら水が溜まらない場所が好ましいと思った。

電源の取り口をすべてふさがない。出演者の方がアンプやエフェクターなど電源が必要な機材を持ち込むこともある。

「その場所の特性を把握する」
今回は様々な場所に会場があった。常設ステージ、屋上、カフェの店内、公園、駅の広場など。なので場所によって色々と変わってくる。音が聞かせたい位置とは違う方向へ広がってしまたっり、元々そこにあるものに当たって反射したりなど大変らしい。また他の音がたくさんあった(セミの鳴き声、車両の走行音など)。スピーカーから出す音が小さいとそれらの音にマスキングされてしまう。しかし大きすぎると近隣住民から苦情がくるらしい。今回は、基本的にドラムにはマイクを立てなかった。生音で聴こえる範囲の会場だったので、ドラムは生音で他の楽器をドラムに合わせて調節していった。
会場が駅のすぐ近く、道路を挟んで向かい側にはそこに住んでいる人たちがいる。騒音や近所迷惑などを考えると配慮の必要な会場であった。


「 晴れても雨でも対応できるように準備をしておく」
テントは雨なら雨よけ、晴れたら直射日光を避けられる休息所として使えるので、いずれにしても夏場の野外でテントは必ず必要なのだと思った。

「 雨などで危ないと感じたらすぐに中止する」
ステージが盛り上がってきたところで強めの雨。それに伴って中止。そうなったらお客さんも出演者の方もスタッフも気分は下がると思う。しかし危険だと感じた場合はすぐに中止するべきだと言われた。機材も壊れてしまうかもしれないし、結構な量の電気を使っているので何より身の危険が考えられる。残念だとは思うけど、危ないと感じた場合はすぐに中止すること。

「 無理をせず休憩すること。そして楽しむこと」
晴れていたなら暑さで体力を奪われ、雨が降っていたなら濡れて体温が奪われたりなど、とにかく注意することが多くあるのが野外だと思った。無理をして倒れたりしたら困るし他の人にも迷惑がかかる。こまめに休息を取ること。ただしだらけないように。今回はスタッフに年配の方が多くいたので、特に無理をしてほしくないと思った。
代表者の方に凄く強く言われたのが「スタッフが楽しそうじゃなかったらお客さんが楽しいわけがない」ということでした。スタッフというのは意外とお客さんから見られているので注意しようと思った。

「全体を通しての感想」
野外の現場は初めてでした。なので自分で考えられること以外にもしっかりとした準備をしたいと思って野外の現場を経験したことのある人たちの言葉を参考にさせていただきました。野外であってもそうでなくても気をつけるべきことはたくさんあると思いますが、個人的には野外のほうが気をつけるべきことが多いと思いました。

知っている人がいない現場へ1人で行くというのにも少し慣れてきました。しっかり挨拶から入り、初対面の方とも協力して声を掛け合って作業をする。その場所の状況を観察して、誰が仕切っているのか、他の人が誰に指示を聞きに行っているかなどを判断する。よく見てみると意外とわかりやすいと思いました。

今回はステージ上での配線、転換、撤収を多くやらせていただきました。
ミキサーなどの機材はステージの上手に設置。お客さんから常に見えているという状況でした。なので待機中も気を抜かないようにしました。転換作業の際には、次のステージのセッティングを理解しておかないと動きづらい。次のステージでも使うものは無理に一度片付ける必要はないし、そのままにしておいた方が早い。基本、Multi-boxからケーブルは抜かなかった。マルチの何番に何を持ってくるかを決めておいて、転換時にその通りにつないでく。そうするとわかりやすかった。Multi-boxにはビニール袋をかけて使用した(雨対策)。

マイクケーブルはスタンドの足元に巻いて溜めるが、ハンドマイクとして使用する場合は少しだけ遊ばせてあとはステージ後方に巻いて溜めておく。ケーブルは綺麗に、ステージ上を美しく。しかしそれにとらわれすぎて危なくないように。フットモニターは音を聴かせたい人の方へしっかりと向ける。動きながら歌う方がいて難しかった。最初の立ち居地にあわせたので地中でずれてしまった。

今回は凄く楽しかったけどなかなか疲れました。知っている曲が演奏されたり、カホンの音が聴けたり、マリンバの演奏を聴けたりなど嬉しかったです。ただ、肉体労働的なことも多くあったので、体力をつけておくのは大事だと思いました。凄くいい経験になりました。

今回の個人的な10か条はどちらかというと「野外」というよりも、さまざまなステージがある場合の注意点だと思えることがあるかもしれないです。
また野外の現場を手伝わせていただいたときにもう一度今回のこととあわせて野外の注意点を考えてみたいです。


「以下、今回気を使った雨対策について基本的なことのまとめ」
・カッパを用意する。
・乾いたタオルを用意する。
・機材を雨から守る。基本的に濡れない位置に置く。使っていないときはビニールを被せておく。フットスピーカーのように上を向いているものは特に危ない。
・濡れた手で機材に触れない。
・使い終わったマイクは乾燥剤と一緒に保管。
・スタンド、ケーブルは拭いてからしまう。
・電源注意。漏電とかしてたら危ない。これも濡れた手で触らない。

・とにかく機材は濡れないように!

3 件のコメント:

y.tanaka さんのコメント...

私自身は野外を経験したことがないのですが、これからあると思いますし、自分自身でも野外でやるときのことを事前に考えなければだな、と思いました。何に関しても事前に想像、想定しておくことが大切だと感じました。

大橋麻理 さんのコメント...

とても参考になる10か条ですね。わかりやすくまとめてありますし、Shareさせてもらえること、ありがたいです。

私はこの夏、2回野外の手伝いをさせていただきましたが、暑さ対策のことばかり考えていました。たとえその時は天候が良くても、突然の雨も想定されますし、やはり電気を使う仕事なので安全のためにも雨対策は大切だと思いました。
それと、一人で知らない現場に足を運ぶという経験の大切さ、同感です。技術的なことだけでなく、人間関係の築き方や対応などもすごく勉強になりますよね。私ももっと自分から新しい関係を造っていけるよう積極的にやっていきたいです。

大橋麻理 さんのコメント...

とても参考になる10か条ですね。わかりやすくまとめてありますし、Shareさせてもらえること、ありがたいです。

私はこの夏、2回野外の手伝いをさせていただきましたが、暑さ対策のことばかり考えていました。たとえその時は天候が良くても、突然の雨も想定されますし、やはり電気を使う仕事なので安全のためにも雨対策は大切だと思いました。
それと、一人で知らない現場に足を運ぶという経験の大切さ、同感です。技術的なことだけでなく、人間関係の築き方や対応などもすごく勉強になりますよね。私ももっと自分から新しい関係を造っていけるよう積極的にやっていきたいです。