2008.8.19 Broad Casting Promotion Video Na Rec STAFF REPORT 36RP
今回は既に完成された映像作品の英語吹き替え版録音のお手伝いをさせていただきました。
技研ということで内心ワクワクしながら音響の研究室へ。
部屋を見回すだけでいかにも実験・研究してるんだな…と。
ああいう状況をみてしまうと普段私たちが「ああなればいいのに」いったことは全て実験し尽くしているんじゃないかという気にさえなってしまいます。
余談はさておき。
録音のシステムはいたってシンプルなものです。
スタジオ内にナレーターの方のマイクが1本、マイクポケットを仲介しMboxへ。
TB用にマイクとヘッドホンアンプ。
これだけのシステムなら何も戸惑うことも無くセッティングは終わるはずです。
しかし私が引っかかってしまったことは「固定観念」。
富さんから手渡されたものはペアケーブル1本と1mケーブルが2本。
マルチボックスはマイクの送りとTB用ヘッドホンアンプの返しで2ch使います。
私は頭の中で
「ペアケーブルを渡された=ペアで使う」
という意識ばかり先行してしまい、機材の配置的に「この配置でこのケーブルの組み合わせで…??」と混乱していました。
結論としてメーターケーブルを2本繋いでマイク~マルチ、ペアの片chをマルチ~ヘッドホンアンプとなり、ペアケーブルであったことに特に深い意味は無かったんですね…^^;
それから当たり前のことでありながらこれまた固定観念で「ん?」と思ってしまったことがもう1つ。
マルチボックスには大抵1つのチャンネルにつきオス・メスが出ています。
「オスからは受ける、メスから送る」
しかし同じチャンネルであればオスもメスも繋がっています。
どちらを使っても信号は送れるし受け取れます。
柔軟に考えないと無駄に変換を用意したりすることに繋がりかねませんね。
本番中、私はスタジオ内でナレーターのそばでキュー出しをしていました。
ヘッドホンには富さんからのTBはもちろんナレーターの声も返ってきています。
そのときしみじみと感じていたのがポップノイズが想像以上に少ないということ。
ウィンドスクリーンは使用していません。
それを見るとやはりナレーターもプロだなと思わざるを得ませんでした。
ただ喋りが上手いだけではなく現場経験を通じマイクにも慣れているんだなという印象です。
収録はサクサクと進みあっという間に終わり、その場で映像に合わせた編集作業へと入りました。
Mboxによる録音でしたので編集もProToolsです。
私はPTに関しては学校でやる程度なので細かいことは分かりませんがやはり「効率」は大事だなとつくづく思いました。
再び余談です。
ProToolsというものに出会った当初は凄く難しいものかのように思っていましたが最近はどんどん「ただのパソコンソフト」という思いが強くなっています。
ゲーム好きの人が新しいゲームを買ってきて0から説明書を見て進めるでしょうか?
ゲームというものに慣れていれば基本が分かっているので「やっているうちに」なんとなく分かってくるはずです。
ProToolsも同じで、プレイする機械がDSでもWiiでもなくてパソコンであるというだけ。
ビクビクする必要はないのではと思っています。
パソコンの基礎が分かっていればすぐに使えるはず…!
偉そうに聞こえるかもしれませんが一歩踏み出せずにいる方に少しだけ。
富さんのアシスタントとして今まで数回お世話になりました。
最初何も分からないのはみんな同じだと思います。
何度かお世話になっても未だにちゃんと動けいない私もいます…。
私が最初に行かせていただいたのは専門学校に入学してすぐの5月頭。
その頃学校では電気数学や現役エンジニアの方のお話程度で、まだ右も左も分かりませんでした。
案の定、その時は何もできずに圧倒されて終わった記憶があります。
それから何度かお世話になり、少しずつ「M-AQUAさんのやり方」というものが見えてきました。
他の方に着いたときにはその方なりのやり方がありました。
片方で絶対と言われたものがもう一方ではいらないといわれたり。
しかしそれを悪く思わずに柔軟に考えると自分の世界が広がって行くように思えます。
「音」の世界に興味があるなら、MA志望だから、制作希望だからと壁を作らずに自分を大きくするつもりで一度足を踏み入れてみると、きっと何か成長が生まれるはずです。
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