2007.6.16 渋谷 Duo Live Recording レポート
・今回、会場がライブハウスでのレコーディングということもあり、
事前にライブハウスさん所有の機材をチェックすることができました。
しかし、日本の輸入代理店のサイトにはブロックダイヤグラムすら載っておらず、
ヨーロッパのサイトを見ることで解決しました。
・事前の打ち合わせにおいて、ハウス卓のスプリッターアウトから各chの回線を
頂くことになりました。もし録音側が何らかのトラブルに見舞われた場合にも、
PA側に影響を与えないためです。
また、PA卓の目の前にあるマルチからの回線を使うとなると、
どうしても12c~12cのケーブルが必要になるためです。
・録音システムはハウス卓の横に組むので、マルチを長く延ばす必要は無く、
8ch大蛇のケーブルを使うことになりました。PA回線全32chの回線のうち
24ch分を8ch入力の3台のH.Aに入れ、
残りの8chはDM1000に、DM1000のアウトを002に、
さらにオーディエンスの4chを002のH.Aに入れるというシステムでした。
その上で、特に重要な回線に関しては、8ch大蛇のケーブル、ADATにしても、
少しでも長さの短いケーブルや質の良いケーブルを使用する。
・録音機は24chのデジタルハードディスクマルチレコーダーを使用しました。
3台のH.Aの出力の24ch分を本線用に一台、予備としてもう一台使用。
ハードディスクの容量としましては、ステレオで1時間で約1GB、
今回の場合ですと24chで2時間で約24GBの容量が必要であること。
また、このレコーダーは容量が無くなると自動的に停止してしまうため、
容量に余裕を持たせることが大切であると感じました。
残りの回線はProtoolsに録音することに。
ハードディスクに記録する場合は、一度停止することでファイルが記録される。
・モニターは予備の回線をモニタリングすることとなりました。
予備用の回線をアナログインプットに入力し、モニタイングしましたが、
信号のループからなのか、時折「プツッ」といったノイズが聴こえ、
本番中もノイズが起きた時間を記録しました。
後日、話を伺った所、本線は大丈夫だったが、予備はノイズが乗っていた
とのことでした。
正直なぜこのようなことが起こるのかわかりませんでした。
・サウンドチェックの時にも、Keybordの出力が大きかったために、
録音側でしかもレコーダーの前に、-20のPADを入れました。
リハーサルの合間にPADを外した時にも、ハウスからノイズが出るという
事態も起こり、電気的な影響があったのかわかりませんが、疑問の残る
出来事であったと思います。
・今回オーディエンスに立てたマイクに使うケーブルを、
2Fの手すりに沿わせて引く際には、一カ所で抑えている間に素早く
引き延ばしてケーブルを引く。
また撤収の際には、絶対に階下へケーブルを落とさずに、貯めていた
8の字巻きを生かして効率よく巻く。
そうすることで、いち早く撤収することにつながると思います。
今回もお疲れさまでした。
また機会も宜しくお願いします。
以下富の投稿です=========
・スプリッターですが、著名なスプリッターメーカー『クラークテクニック』の
サイトを見た所、アウトの取り方によってはノイズが出るみたいです。
インピーダンス的に、スプリットされているだけで、同じトランスアウトから
出すと抜き差しノイズはあり、駄目なようです。
経験的に、T社、S社、そして、Nの音声中継車を見てきましたが、
ほとんど、トランスで構成されていました。
重いですが、トランスならば、影響は出なかったはずです。
ただし、どの回路がDirectでどの回路が、Trアウトで、
どのTrアウトと、どのTrアウトが回線的にコモンになるのかは、
調べておいた方が良いと思った。
また、ハウスのエンジニアさんは、スプリッターと言っても、
ファンタムの関係もあり、その精ではないか?といってました。
真相はわかりませんが、いずれにせよ、単純なトランスで、
いろいろ試す事が必要だと思いました。
入力のオペアンプとの関係もあると思うので・・・・。
特にダイナミックマイクでは大丈夫でも、コンデンサーではどうか?
等も注意点です。
もしかしたら、モニ卓の問題もあったかもしれません。
・D2424のプツッノイズについて。
プツッと言ったノイズは、プレイバックすると、一つもありませんでした。
予備系に乗っていたのは、変調かかった様な(トラック無線)ノイズでしたが、
本線には乗っていなかったので、リカバリーでしました。
今の所ノイズは1カ所だけです。
ライブレコーディングには、トラブルがつきものですが、
いずれにせよ、総録音トラック、60チャンネルにしては、うまく行ったかな、
と思っています。
・アシスタントのS君が細かく、キーボードや持ち替えの楽器を
書いてくれたので助かりました。
こういった、香盤表的な物も、授業内で説明した方が良いと思いました。
現在ミックス中です。
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