2012.01.14 Kawasaki Dreamers Union Choir Free Live SR M-AQUA+ 40RP-1 STAFF REPORT
◯内容
川崎LA CITTADELLA野外広場でDreamers Union ChoirのライブSR。
プランニングから本番までほぼ全てを学生のみで行いました。
◯プランニング
川崎LA CITTADELLA野外広場は普段からライブイベント等が行わ れていて、必要な音響機材はありました。 ただしミキサーのインプット数やマイク、ケーブル等、 足りない物は富さんからレンタルしました。 お店のミキサーはBERINGER XENYX2442 16Chで、インプット数が足りなかったため、YAMAHA 03Dをサブのミキサーとして使用しました。
・メインミキサーとサブミキサーのレベル合わせ・ つじつま合わせについてしっかり考えておくべきでした。 03Dから基準信号を出してメインミキサーでレベルを合わせる。
・イベント担当者の方のお名前と連絡先は事前に確認する。
・会場の下見は2回行きました。 1回目の下見はイベントの無い日に行って会場の広さや、 ケーブル引き回し経路の確認、スピーカー位置・ 卓位置の確認などをしました。電源位置が知りたかったのですが、 野外ということもあり見える部分にはありませんでした。 2回目はイベントのある日に行き、 電源位置や音量感なども確認できました。 フットワークの軽さが重要。
・ 回線のプランニングについてはミキサーのインプット数やコネクタ ー、レベル、 ファンタムの関係でかなり制限のある中でのプランニングになりま した。しかしこういった制限の中でプランを立てるにあたって、 ミキサーの仕様を確認したり、必要な変換ケーブルの把握、 ケーブル長の把握など、 今まで以上に考えるべき事がたくさんありました。 やっぱりその中でミスもあり、 ファンタムのかからないチャンネルにDIをインプットしようとし ていたり、 INとOUTでオスメスのコネクタを間違えていたりなど、 初歩的なミスもありました。 一年近くも学校にいてこんなミスをするのかと、 へこみそうにもなりましたが、 今まで自分自身で考えてやるということを怠ってきたからだと思い ます。他人が考えたプランでやるのと、 自分で考えてやる事の違いはかなり大きいです。
◯本番
12:30 仕込み開始
14:30 第一部開始
16:00 第二部開始
上記のタイムテーブルで行いました。 リハーサル開始の時間は特に決めていなく、 DUCのみなさんのミーティングが終わり次第リハ開始という流れ でした。僕は第二部でミキサーをやらせていただきました。
・とにかくアウトを生かす事が大事。
・会場のミキサーの1Chとマルチの1Chが死んでいて、 急遽回線プランを変更しました。 マルチの方はインプット用4Ch先バラの回線が余っていたのでそ こに載せました。 ミキサーの方はファンタムのかけられるチャンネルが死んでいた事 や、入力レベルの関係で変更点がたくさんありました。 こういう時のためにDIはファンタム、 電池どちらでも対応できるよにしておくべきだと思いました。 それと焦らずに落ち着いて考える事。
・冬の野外なので寒さ対策も重要。
・ステージ側の進行具合もきちんと見ておく。
・チューニングについてはきちんと確認できる時間があまりなく、 リハーサルをしながらの確認になってしまいました。 カホンの低音がかなりまわっていて、80Hzを少し切りました。 ミキサーの方でもLowを下げてはいたのですが、 下げるすぎはふくよかさや迫力を失ってしまうのでスピーカー位置 やマイキングから見直すべきだったと思います。
・PA席と客席での音の違いもかなり感じました。 今回のPA席はFOHより高い位置にありました。 リハでは客席に降りて聞くこともできますが、 本番中はそういう訳にもいきません。 なのでリハでその差をしっかり覚えておかなければいけません。 そう考えると袖オペなどはかなりの経験が必要とされる事だなと思 いました。
・モニターは全てポストで返していました。 DUCはソロもあるのでポストのほうがやりやすく感じました。
◯感想
今回の現場を終えての一番の感想は素直に「楽しかった」 という事です。自分たちで考えて、全てを決め、 トラブルも自分たちで乗り越えて本番をやる。 そしてライブが終わったあとにDUCのみなさんに笑顔で「 ありがとう」と言っていただける。 すごく嬉しい事だと思いました。 もちろん音響的にはまだまだ反省点もたくさんあるし、 DUCのみなさんが歌いやすい、 演奏しやすい環境を作れたかというと、 決してそうではないと思います。ただ、 ライブは音響だけで全てが決まる訳ではないというのも感じました 。
ミックスバランスについては、 富さんが作るDUCのバランスに近づけようとミックスしました。 しかしPA席に座ると客観的な判断が難しくなり、 これでいいのだろうかという不安がかなりありました。 ミックスバランスを変えるとメンバーさんが歌い辛くならないだろ うか、モニターはポストで返しているし… お客さんはどう思うだろうか… など色々な事を考えてしまいました。 ミックスに関しては正解がないというのはすごく難しい事だと思い ます。例えば今までの仕事だと、 回線表通りに結線してスピーカーから音が出れば「正解」 という単純なものでした( もちろんステージではアーティストの事も考えるし、 コミュニケーションも取ります)。 しかしPAが相手にするのはアーティスト、お客さん、そして「 音楽」なので、コミュニケーションや感性が大事になります。 特にchoirのような、本来は空間で混ざった音を聞くものを、 マイクを通してミックスするというのは簡単な事ではなく、 やっぱり音楽を良く聞いていないと出来ないと思いました。
また、今回は責任感も今まで以上に感じました。 現場には富さんがいなく、学生だけでやっているのですが、 DUCのメンバーさんには「M-AQUAさん」と呼ばれます。 富さんの看板を背負いながらやっている訳です。現場で「M- AQUAさん」 と呼ばれた時は少しドキッとして背筋が伸びました。 もちろん手を抜いて仕事をしていたというわけではなくて、 責任の重さを感じたからです。
最後に、今回の貴重な経験をさせて頂いた、Dreamers Union Choirのみなさん、富さん、LA CITTADELLAのスタッフさん、 本当にありがとうございました。 今回のライブを通して学ばせて頂いたことは、 自分にとってすごく重要な事ばかりでした。 自分自身少しステップアップできたかな、 と思えたそんな一日でした。 もちろんまだまだ満足はしていませんが、 次へと繋がるやる気もいただけました。 本当に感謝でいっぱいです。
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