2007年5月21日月曜日

2007.5.4-5 BRASS BAND LIVERECORDING&SR STAFF REPORT 36RP-2

2007.5.4-5 BRASS BAND LIVERECORDING&SR STAFF REPORT 36RP-2

宇都宮北高校の定期演奏会のレポートです。

入学して間もなく、何も知識のない状態で応募、参加させていただきました。
資料を見ても何がわからないのかよりも、
何がわかっているのかというレベルでした。
不安で不安でしょうがなくて、結果やっぱり失敗ばかりしてしまいましたが、
参加して本当に良かったと思います。

「とりあえず8字巻きは出来るようにしろ」と言われ、
家のコードなどを巻いたりして、とりあえず巻けるようになったつもりでした。

実際リハ・本番とケーブルを巻いたり解いたりしてみて、
自分はケーブルが巻けていないと思いました。

輪の大きさもメチャクチャで、始めと終わりが自分でわからなくなって絡まって、
余計に時間がかかってしまったりと悪循環でした。

もっと絡まることも考えてもっと練習してくれば良かったと反省です。


リハ前日の夜に先輩達に色々教えていただいて、
マイクの種類やマイクスタンドの画像を見せてもらいました。
が、いざ会場に行ったらいっぱいいっぱいになってしまい、
マイクの型番を言われても反応できなくて悔しい思いをしました。

もっと自分に余裕をもって動けたら反応できたのかな、と思います。

メインマイクの三点吊りはすごく高い位置にセットしました。
こんなに高い位置でちゃんと音は収音できるのかと思いましたが、
今回は照明もあったのでやむを得ないのかなと思いました。

マイクの位置は勘や経験で決めると知りました。

一度決めた位置を動かせないのは、その場所で調整をしてしまっているから、
動かしたらまた変わってしまうため、また安全上の問題と教えてもらいました。

マイクスタンドを立てる時などでも、何度か安全の確保のためにケーブルに
余裕を持たせたり、ガムテープで固定したりしました。
このような現場では何が起こるかわからないから安全第一だなぁと思いました。


マイクチェックはマイクを出すたびにやります。
さっき音が出たからといって、次につなぎ直した時に、
音が出なくなってしまう可能性は十分にあるからです。

シビアだなぁと思っていましたが、音を録る者の責任なんだなぁと思いました。
もし自分が演奏者で自分の音が録音されていなかったら嫌だと思うでしょう。
ガリと声での確認の両方をやることで音質の調整もしてると知りました。
転換中は時間がないのだからガリだけでも良いのでは、と思っていたけど、
このような理由があるから、ガリだけではいけないんだと納得できました。


リハ中に何度か自由に聞いて良いと言う指示を出されて、
客席を何席か移動したり、音響室で聞いたりしました。
音響室で聞いたときは、客席で生の音を聞く時より、
全然速く音が届いてきて不思議な感じでした。

音声が電気に変わるとこんなにも違うんですね。
今までは演奏者の中にいたのですごく違和感を感じました。


客席でも位置によって聞こえ方は全然違いました。
普段は演奏会に行っても移動は出来ないから、何も考えずに聞いていましたが、
聞こえ方を意識しながら聞くと全然違うなぁとびっくりです。

特に2階席の下に行くと音がこもって聞こえるのが気になりました。
はっきりと音の輪郭が見えなくてなんとなく音色が暗く感じました。

ハープが前の方に行ってもあまり聞こえないのに、
マイクを通さないのは何故だろうと思っていましたが、
そんな大きく聞かせなければならない楽器ではないからなんですね。

ハープにマイクを当てる際、右側( 客席側) から当てるのは、
左からだと音の響きをとめてしまうから、と言われてなるほど!と思いました。
こういうのは楽器の特性をしっかり理解していないとわかりません。
もっと色々な楽器の特徴を知ろうと思います。


逆に上手側に座るとコントラバスの音がすごく聞こえてきていました。
低音楽器で全体を支えなくてはならないから、
それぐらいで調度良いのかなと思って聞いていましたが、
どうなんでしょうか。


ソロを聞く時に何を聞くか、と富さんに聞かれてソロはソロを聞くのではないのか、
と思っていたので答えられませんでした。
ソロの時は他の楽器がかぶっていないか、などソロ以外を聞くそうです。
すぐに気づかないと終わってしまうからすごく大変だと思いました。


「バミり」というのを初めてやりました。
転換をしてマイクを掃けてしまうと位置がわからなくなってしまうからバミります。
小さい事だけどすごく大切なことだと思いました。


『マルチケーブルはケーブルを持たなくてはいけない』
と、何度か言われてどうしてだろうと、ずっと考えていました。
マルチケーブルは重いから、コネクタを持った方が安全ではないか?と思っていました。
若山さんに聞いたところ
「マルチケーブルのコネクタ部分は複雑です。
 コネクタより単純なケーブルの部分を持った方が安全」
と教えて頂きました。

何も知らなすぎて聞くのが恥ずかしいと思っていましたが、
聞かないで後で困るほうが恥ずかしい。
教えてくれる人がたくさんいたのだから、
もっともっと質問できれば良かったなぁと後悔です。


撤収では、コネクタを奈落に落としてしまいました。
奈落に落とさないためにガムテープで固定していたのに、
何も考えないでガムテープをはがしてしまいました。
何のためにやっているのかを理解していないことが多かったと反省です。
一つ一つの行為に意味があるのだから、もっと考えて行動できれば良かったです。



トラックに詰め込む時も、名前がわからないものが多すぎて、
ただ突っ立っているだけになってしまい邪魔になってしまいました。
2日間で余裕な時間はあったのだから、
もっと機材などをよく見て確認しておけばよかったです。


今回参加して自分のことでいっぱいいっぱいになってしまい、
周りが見えなくなってしまったことが何度もありました。

富さんにあれだけ「空気を読め」と教えていただいていたのに、
それさえもできませんでした。


もっと落ち着いて行動できればもっと周りを見ることもできただろうし、
もっと動けただろうし、もっと学べることがあったのではないか、と思います。
いかに空気を読む事が大事か思い知らされました。


2日間のリハと本番の中で、たくさんの事を見て聞いて経験できました。
教わった事は忘れないでいてこれからに活かしたいです。
参加して本当に良かったです。
また機会があれば参加したいと思います。

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以下富のコメントです。
『空気読む』
『怪我しない』
『機材を壊さない』
この辺りが,大原則でもあると思います。

本文中のソロですが、
演奏のソロと、ミキシングコンソールのソロを混同しているようなので、
解説します。
ミキサーには、入力された各チャンネルを、個別にヘッドフォンや、別の出力で、
聞く事ができる『SOLO』ソロという回路があります。

この回路は、準備の段階、リハの段階、本番の段階、様々な場面で使います。
この、『ソロのボタンを押す時に、何を聞くか?』
という質問でした。

演奏のソロではなく、
ミキサーの、機能である、ソロボタンは、
むろん、例えば、
1にMC
2にVO
を入力した時に、
MCのマイクが、きちんと1につながっているか?
その、音量・音質を聞く事が第一の目的です。

しかし、音は様々な場面でまざり合っており、
『かぶって』います。

そう、MCのマイクに、VOの生声が入ってくるかもしれません。
MCのマイクに、バンドの生音が、下手のスタッフの声がはいってしまうかも、
しれません。

ですから、ソロボタンを押した時に、
もちろん、目的の『この場合はMC』の音が、
きちんと収音されている事はもちろんの事、
そのマイクに、意図していない音が収音されてしまう場合、
隣接する音源からの、ノイズ等、
いろいろな状況を踏まえて判断という事なのです。

まとめれば、
ソロを(押して)個別の音を聞く時、
・そのマイクの担当する音を聞く
・そのマイクの担当する音以外を聞く
この2点を、よく考えて作業する事。

しかも、ソロを押すと、それ以外のミキサーに入力された、
チャンネルの音は、一時的に聞こえなくなるのです。
これは、速やかにやらないと、音楽を見失います。

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