2010年4月4日日曜日

2010.3.26 FemaleVO&Piano SR 38RP STAFF REPORT

2010.3.26 FemaleVO&Piano SR 38RP STAFF REPORT

【3月26日 研修レポート】
研修に参加させて頂き、ありがとうございました。

今回はライブハウスでのボーカルとピアノのPAとレコーディングを行いました。ボーカルマイクとスタンド、SPなどはライブハウスのものを使用したのでトラックから降ろす機材も少く、時間も比較的余裕がありました。トラックから入り口までの道が砂で雨の影響か多少ぬかるんでいて、車も停まっていたので幅も狭く、普段とはまた違った経験ができました。
搬入してからはセッティングをしてリハーサルを行いました。マイクは、ボーカルの方とピアノの演奏者の方に1本ずつ、ピアノに2本立てました。リハーサルでは、マイクアレンジやSPの位置の調整などをしました。その後、お客さんを入れて15時30分から本番スタート。会場には、テーブルと椅子を並べて50人程度が入りいっぱいいっぱいの状態でした。なので、ピアノのマイクに人がぶつかって位置や角度が変わってしまったので直したのですが、富さんに言われて気がついたので、自分で気づけるようにそういう部分にしっかりと注意を配り意識しなくては、と思いました。
公演は、転換なしの2部構成で間に10分程度の休憩を挟み、それぞれの部で5、6曲ずつ1曲終わる毎にMCを入れながら計2時間弱でした。本番中は、富さんの横に座りマイクスタンドの転倒などのトラブルが起きないか気を配りながら、ミキサーである富さんのフェーダー操作を見ていました。本番の際には演奏中、MC中を問わずフェーダーに手を起き細かく動かしていました。理由などは下記に記します。また、大きなトラブルとしては2部前半のMCの途中から突然ノイズが乗ってしまいました。SPからけっこう聞こえるような大きさだったので、全部のマイクを絞ったり、結線部分を確認したり、色々と試したのですが結局最後までノイズは乗ったままでした。1つ興味深かったのは、本番中ライブハウス内外の出入りは可能だったのですがドアを閉めた際に、それまで「シー」というノイズだったのが「ジー」という音に変わり、より目立つようになったことです。ノイズについても下記に記します。このノイズが乗っていた際に、富さんが一瞬だけミキサーを離れることがありその時に、本当に数秒だけ
フェーダーを操作したのですが、とても緊張しました。普通、PAエンジニアを目指していたら一瞬でもミキサーを操作できたら楽しかったり嬉しかったりするものだと思いますが、そんな感情は一切なく富さんに早く変わって頂きたい気持ちでいっぱいでした。しかし、貴重な経験となりました。

<学んだこと>
・PAとRECを同時にやる場合、PAしている方をモニターして録音の音はモニターしないことを「とりっぱ(録りっぱなし、から)」という。
・マイクから入った音をアナログで2つ(PA用とREC用)に分けることを「頭分け」という。この方法が多く使われている。
・本番の演奏中にミキサーがフェーダーを動かしているのは、何を基準にしているのか。
1)女性ボーカルの場合、キーが低い所はどうしても出にくいのでレベルを上げ、逆に高い所は出やすいのでレベルを下げる。
2)Aメロ、Bメロ、サビにはそれぞれ意味があり変化をつけた方が良いと考えているので、レベルを変える。
3)歌のド頭は聞かせたいので、突いた方が良い。
4)歌とMCでは違いをつける為に、リバーブを下げる(今回、歌の際は規定の辺りで、MCでは-20dBでした)
・ノイズの原因や対処法→ノイズの原因が、マイクなのか、ケーブルなのか、本体なのか。
1)接触不良→特にアンバラの部分を確認する。
2)電源を反対にしたり、取り口を変えたりしてみる。
3)レベルダイヤを整理する。例えば、HAを下げてフェーダーを上げたりしてみる。
・コンセントのグラウンドは地面に接しているが、ビルの上層階などは30年くらい経つと離れてしまう。乾燥によって離れることが多いので、秋頃だと起こりやすい。
・モニターに送る音はプリの場合が多いが、プリでなくても良い。その時々で歌の調子も変わるので、エンジニアがMIXしてそれをモニターに送っても良い。
・ケーブルを巻いた後にオスとメスを繋ぐ理由→外側でオスとメスを繋いでおけば、はずした際にコブにならずに済む。
・EQについて→マイクから入る音は情報量が多すぎるので、EQを使って整理してあげる。低域は音量感、高域は明瞭度(聞き取りやすさ)を表現。HPFを使用すると、明瞭度は増すが音量感がなくなってしまう。
・マイクのセッティングはスムーズに行う→その為には、スタンドの構造をよく知り、ボーカルだけでなくギターの弾き語りやピアノの弾き語りなど様々な状況でのセッティングを練習する。
・リハーサルの際に、アーティストの方を見すぎるのは良くない。要望があれば言って頂けるので、全く気にしないのは駄目だが、適度に注意を配る。

今回は、転換もなかったので私は本当に補佐的な役割だったのですが、終了後に出演者の方に申し訳ないほど感謝して頂きました。このブログ内のあるレポートに、「こちらは初めての研修でも、出演者や観客の方は1人のスタッフとして捉えるのでしっかりしなくて」というようなことが書かれていました。確かに、その通りだと実感しました。私は、機材のことも回線表もミキシングについても分からないことばかりなので、あまり「スタッフ」としての自覚がなかったのですが、これからはもう少し意識していかなくてはいけないと考えています。私が勉強させて頂くことが多かったにも関わらず、最後に出演者のお2人に感謝して頂けたこと、とても嬉しかったです。お礼がしっかりと伝えられたので、良かったと思いました。機材や操作が分からなくても、挨拶や返事はできます。これからも、とにかく声を出していきたいです。

ありがとうございました。

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