2008年7月7日月曜日

2008.6.28 GOSPEL LIVE SR STAFF REPORT 37RP-3

2008.6.28 GOSPEL LIVE SR STAFF REPORT 37RP-3

今まで憧れていた音響の世界を自ら体験出来ると言うことで、とても貴重な経験が出来ると共に本当に自分は音響という道を選んで良いのか、本当に音響の道に進みたいのか、私自身の気持ちの確認をするべく今回の研修への参加を決めました。

元々私は音楽が好きでコンサートにもよく行っていました。
初めて行ったコンサートでの感動が忘れられず、「私もコンサートを作り上げる一人になりたい!」と思ったことがきっかけで音響の仕事に興味を持つようになりました。今までは憧れの思いだけで突き進んで来ましたが、実際本気で仕事にしたいと思っているのならば、もうそのような考えだけでは難しいのではないかと最近では思うようになりました。
しかし、私自身、少し打たれ弱いところがあり、実際音響の仕事に就いても現場の空気に押しつぶされるのではないか、つらい日々が続いたら仕事が嫌になってしまうのではないか、という不安が私の中に生まれてきていました。この研修で、少しでも自分の気持ちがどれほど本気なのか解ればいいな、と初めは簡単な気持ちで構えていました。

しかし、段々と当日が近づいてきて、打ち合わせが行われると、不安で不安で堪らなくなってきました。話を聞けば聞くほど自分では役に立つことが出来ないと思えてくるのです。殆ど経験も無く、知識すら乏しい私が本当の現場でどのように行動出来るのか全く想像もつかないのです。楽しみにしていた筈のボランティアですが、この不安からか参加したくないと思ってしまうほどでした。

偏見かも知れませんが、現場という所は怒鳴り声が響き渡り、どうしても恐い世界というのが私のイメージでした。その世界に自分で入りたいと望んだのだから、物怖じしてはいけないと、何とか自分自身に気合を入れていました。大変なことは承知の上です。その大変さを体験するために参加を決めたのです。だから私は頑張らなければいけないのだと、自分に言い聞かせていました。

いざ当日を迎えると、自分の中で何かが吹っ切れたのか前日までの不安が嘘のように無くなっていました。だから私は安心して会場に向かいました。しかしその安心も長くは続きませんでした。
見ること、聞くこと、触れること、全てが初めての現場です。当然のことですが、授業のようにメモを取る余裕なんてありません。現場での動き方や、搬入の仕方、音響としての心構え、ためになる話はたくさん聞きましたし、身をもって経験しました。しかしそれらは全て自分自身の頭と身体で覚えていかなければならないのです。メモをとって記録を残しておくことはとても大事なことですし、後々自分のためになるものです。けれども、百聞は一見にしかずと言うようにただ話を聞いてメモを取るのと、実際現場で動くのとでは理解力が全く違います。「音響の世界は習うより慣れろの世界だ。」という話を聞いたことがありますが、全くその通りで、いくら頭で分かっていても体が動かなければ意味が無いのだと実感しました。現場ならではの独特の緊迫感、失敗してはいけないという私自身の今までにない緊張感は授業では経験出来るものでは無いと思います。搬入やステージのセッティングで既に緊張はしていましたが、プロの演奏家の方々が実際にお見えになると益々緊張が高まって、改めてプロの現場の厳しさを実感しました。

いくら音響の仕事に憧れていても、いくらやる気があっても普段の生活や授業などではどうしても自分の中に甘えが出てしまうことがあります。事実、最近の私がそうでした。しかし、今回の研修に参加したことで、先ずは普段の意識を変えることが第一だということに気が付きました。

勉強を始めた当初の良い意味での緊張感、そして音響への過度な憧れ、初々しい気持ちを私はいつしか忘れていました。知識が増えていくにつれて薄れていくそのような感情がもう一度芽生えるきっかけにこの研修はなったと思います。
そして、今まで抱いていた音響のイメージをもう一度一から自分の中に新しく思い描くことが出来ました。厳しいのだろうな、と思う反面どこかで理想ばかりが私の中で先走っていました。今回のことだけで現場の全てを知った訳ではありませんが、実際に体験した厳しさを忘れずに、今までとは違った視点で私が目指す音響の仕事について憧れを持てたら良いと思います。しかし、今回の研修で自分の気持ちに多少自信がなくなったのも事実です。役に立てていない自分、知識もなく、動くことさえ出来ないのです。本気で目指すならそれなりの態度で音響に向き合っていかなければならないのだと思います。
中途半端に夢を見ていた自分が恥ずかしく思えました。本気で自分の職業にしたいと思うならば、現実をきちんと見て、理想に埋もれないようにしなければなりません。そして、思うだけでなく行動することです。私自身もっと積極的に動かなければいけないのだと痛感しました。

今回の研修で得たものは数え切れないほどです。
たくさん失敗もして他のスタッフの方たちにご迷惑をお掛けしてしまいました。
しかし、失敗をするから成長できるのだと私は思います。
私はそれだけ成長出来る要素を持っているのだと思って前向きに考えることにしました。
でないと打たれ弱い私のことですからきっと嫌になってしまうと思うのです。小さな失敗が大きな成功を生むと信じて、そして、小さな失敗を大きな成功に自分の手で変えられるように失敗を恐れずにひたすら歩いて行きたいと思います。

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