2005.7.27 JAZZ SR LIVE REPORT 34SI
7月24日 柏祭りJAZZコンサート 感想レポート SI
今回はJAZZコンサートのライブのSR実習に参加させていただきました。急な応募にも関わらず、この機会に参加させていただき、先生には誠に感謝しています。
さて、町での祭りでの野外ステージによるコンサートということで、そのSRに参加させていただいたわけですが、色々な事が勉強になりました。それらを箇条書きに挙げてみると、以下のようなものになりました。
① 野外ということもあり、天候に大きく左右されるという事
② セッティングは迅速に、正確に行わなければならないという事
③ 実際に何度も音を聴いて確認し、その時に応じた最適な音を提供するという事
まず、①に関しては、野外のSRならではの事です。当日は天候が芳しくなく、風も強かったために、セッティングに非常に気を使わなければなりませんでした。野外でのライブの場合、天候が悪くなった場合はどうするのかと思っていましたが、非常に臨機応変な対応をしていて、驚かされました。マイクスタンドを屋根の柱代わりに使うなど、発想の着眼点がすごいと思いました。実際の用途に沿わない使い方でも、それらを利用し、よりよりステージを作るという、柔軟な発想だと思いました。『いいステージを見せる仕事』という本来の目的を再確認することができました。冷静に状況を把握し、行動することが『いいステージを作る』上では欠かせないことなのだと思いました。
途中、雨が降ってきたときには機材をどのように守ったらいいのかを学ぶ事ができました。湿気に弱いマイクには袋をかぶせるなどの方法を取ったり、モニタースピーカーを横に倒して直接降りつける雨を凌いだりといった、現場ならではの方法を見ることができました。
それ以外でも、やはり風があると音は流されてしまいますし、ステージの設置の状況でも、スピーカーの位置を変えたり、機材のセッティングを変えなければならないこともわかりました。例えば、今回のステージのように片側(下手側)が壁になっている場合では、開けている場合と違ったSRをしなければならないことがわかりました。
次に②では、図面を正確に把握し、行動する必要がありました。このとき私が大事だと感じたのは、スタッフ間の意思の疎通です。スピーカー一つ設置するにしても、意思の疎通が図れている方が、時間の短縮にも繋がりますし、より正確なセッティングができるということです。この時自分の勉強不足に情けなくなってしまったのですが、専門用語をわかっていないと迅速に行動できないという事も思い知りました。SR技法で習った知識を総動員し、マイクの立て方、スピーカーの設置の仕方、ケーブルの置き方などが実際のステージで試す事ができて非常によかったと思います。
③では、先生が何度も卓から離れて客席の方へ音を聴きに行っていたことから、そう気づきました。やはり、風の強さなどは時間によって違いますし、その瞬間瞬間でよりよりものを作り上げるためには、何度も自分の耳で確認しなければならないという事だとわかりました。私もそれにならって色々な姿勢や色々な位置で音を聴いてみましたが、実際に位置によって聴こえ方が全然違いました。スピーカーの位置もあり、低い姿勢の方が高音がなくなって聴こえたように感じました。それはスピーカーの指向性の問題もあると思います。先生のちょっとしたフェーダやエフェクターのパラメータのいじり方に驚きました。
上記以外で勉強になったのは、マイクのセット位置もそうです。最初に回線表を見たときに、私はOH L,Rというのがどの位置に置くマイクなのかわかっていなかったのですが、シンバルの位置だということがわかりました。これにはC-414を使用し、学校の授業で教わった、『金物には、音の立ち上がりのよいコンデンサマイクを用いる事が多い』という内容とリンクさせることができました。また、先生からシンバルのマイクセッティング位置の違いによる音の違いについて説明していただきました。その日のセッティングではどちらかというとシンバルの上向き方向からマイクを向けていましたが(私にはそう見えました)、確かに先生から教わったとおり、『チンチン、カンカン』と言った音が鳴っていたように感じられました。また、タムにもコンデンサマイクを使っていた事がわかりました。私は太鼓系はダイナミックで拾うと思っていたので、勉強になりました。その他、スネアやベースやSAXは学校でも扱ったSM-57を使用していたので、自分の中で納得できたのでよかったです。ドラムは金物もスネアも非常にヌケのいい音がしていて、非常に聴きやすいと思いました。
音のことで一番驚いたのはボーカルです。私は、ライブハウスでのSRを聴く機会は今までに何度もあったのですが、あんなにクッキリと声が聴こえたのは初めてでした。発音も正確に聞こえ、ハウリングせず、音もこもっていませんでした。歌が入ったときの先生の卓を操作するのを見ていたのですが、やはりボーカルというのは気を使うのか、非常に細かく操作しているのがわかりました。左手で操作していたコンプレッサーがすごいと思いました。
その他にも様々な機材に触れさせていただき、非常にいい体験ができました。マルチケーブルの先が分かれているタイプのケーブルや、ミニブームスタンドや、ATM25、C-419などのマイクなど、学校では触れたことのない機材も知ることができました。
今回、このSRに参加させていただいた事で、一番勉強になったのは、臨機応変な状況判断です。ステージを作る側になって音を聴く、というのは中々できる機会がないので、とてもいい勉強になりました。足手まといになってしまったのではないか、と悔やまれるばかりですが、ケーブル巻きだけは家で練習しておいてよかったと思っています。それでも、先生や飯田さん、青木さんの半分くらいの速度でしたけど…。ですが、SR技法でやっていた事が実際に役に立っている事が実感でき、それが実際の現場での流れで勉強できた事は非常に嬉しいです。もっと沢山の現場で色々な体験をしたいと思いました。
この度は本当にいきなりで参加させていただき、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
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