2013年3月4日月曜日

2013.02.02-03 Takanawa Church Choir Concert 36RP STAFF REPORT

2013.02.02-03 Takanawa Church Choir Concert 36RP STAFF REPORT


卒業して早くも丸4年が終わろうとしています。
音響を志し、上京し御成門へ通い始めたことを考えると、もうまもなく7年目に突入です。

そんな音響人生スタート直後の5月。(北高吹奏楽部演奏会)
意気込みだけで富さんの現場にご一緒したのを今でもはっきり覚えています。

「意気込みだけ」というのは体裁ではなく、いわゆる「何が分からないのか分からない」状況であったのはいうまでもありません。

それが今、気がついてみると現在の職場では直属の上司が一人辞め二人辞め、幸運なのか不運なのか、いつの間にか年上後輩ばかりの一番上の立場になってしまっています。

私には技術面での絶対的師匠の存在がありません。
しかし探究心、好奇心や吸収力はそれをカバーできるほどにあるという自負はあります。
ですから、仕事で出会うすべての音響関係者、もっと言えば音響に限らず全ての方々が師匠であり、反面教師です。


入社当初の上司は当時、いやもちろん今でも技術力は私より遥か上なのは当然のこと。
それなのに私は教えてもらう内容に、心の中で常に疑いばかりかけていました。

なんで?
え?これがホントにいい音?
もっといいアプローチがあんじゃないの?

No Ginger No Lifeな私は裏付けをしなければ気が済まない性格のようです。

教えられても絶対に鵜呑みにしない。
自分でやって同じ結果がでて初めて正解と見なす。

ただこのとき、上司と同じ結果がでないことの方が多いものなのです。
むしろ自分なりには別のアプローチの方が断然良いと思えることが大多数。

自信を持って自分なりのアプローチを現場に持ち込む。
しかしなぜかここで頓挫することも日常茶飯事。
結局、二つのアプローチを掛け合わせてやっと1つの自分のやり方が見いだされます。

これをこの4年間で蓄積してきた量はかなりのものがあるはずです。

前置きが長くなりましたが、何を書きたいかというと、「富さんの現場を見たかった」の一言なのです。

前述のように自分の中で蓄積し続けると、それが一般的に良しとするものなのか、否とするものなのかがなかなか判別できません。
「教えてもらう」ではなく、「人のやり方を(同じ目線で)みる」ことは、給水ポイントにいる我流が多かった私には求めてやまないものなのです。

入学当時の自分と、今の自分では同じ富さんの現場でも、吸収するものが180度違うはずです。それを心底求めていました。

入社してまもなく5年とはいえ、所謂「小屋付き」。
小屋付きだからといって、多くの同業者と接する生活は決してレベルが低いとは思いませんが、搬入搬出を繰り返す仮設現場に慣れているとはとても言えません。

まず富さん自身も初めていく(下見もできなかった)会場での状況把握。
付いて歩いていただけの私ですが「教会」という慣れないものに内心戸惑っていました。
ホールにはホールの、教会には教会のしきたりや常識が、当たり前ですが存在しますね。

小規模な聖歌隊のSRということで、機材物量は多いものではありません。
富さんのシステムを知らない中でどれだけ食いついていけるかなと小心者の面も若干出てはいたのですが、時間にも余裕があり丁寧な解説付き!
こういう時間に以前とは違う大きな収穫が得られるものです。
機材の組み合わせやセッティング等、なぜこういう風にしたのか、今なら(偉そうですが)対等な気持ちで聞くことができます。富さんの工夫も盗み見ることができました。

富さんがどういう思いであったかは分かりかねますが、とても嬉しかった瞬間がありました。簡単なRHが始まったあたりで、その出音のアプローチについて意見を交わせたことです。
内容は本当に些細なことですが、絶対に7年前はできなかったことでしょう。
EQDELAYなど、自分なりの小さなノウハウが他の現場でも少なからず通用すると思えた瞬間でした。


レポートいうよりは、私自身の気持ちの整理で、かなり偉そうな文脈で書かせていただきました。
まだまだ丸4年の若造です。でも1人のエンジニアです。
技術レベルは低いかもしれませんが、それを表に出してビクビクしていては一緒に仕事をする方々に失礼だし、不安を与えるだけです。だからといって出来ないのに踏ん反り返るという意味ではありません。
大規模で複雑なシステムの打ち合わせの前にはそれはもちろん緊張と不安があります。
しかしそういうときこそステップアップの日になります。話題になりそうな内容の予習と、打ち合わせでいまいち分からなかったことの復習。
そんな積み重ねがあるからこそ、どんな方とも対等に技術の話ができる今の自分の自信へと繋がったと思っています。これは自分への戒めです。
ここでストップすることがないように、仮え音響業界から離れたとしても。

2013、いろんな経験をしようと思うのです。



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