2008年11月19日水曜日

2008.11.7 Kagurazaka Piano Adlib Live Recording 37RP STAFF REPORT

2008.11.7 Kagurazaka Piano Adlib Live Recording 37RP STAFF REPORT

 この日は午後からの学校の授業が急遽中止になったので、午後からの参加させて頂きました。以前から、ピアノ一台のレコーディングには行ってみたいと思っていたのでじっくりと音を聞く事ができて良い経験になりました。
 ホールは地下で、床も壁もコンクリートそのままな感じで、この会場でピアノを鳴らしたらどんな音になるのかとても興味深かった。私が到着した時は、セッティングは大体終わっていて、ピアノ用にDPA4006 、C-414のマイクが2本ずつ、オーディエンス用にKM184のマイクがホールの下手、上手ぎりぎりのところに一本ずつ配置してありました。録音機材として使用していたのは、A-DATとバックアップとしてR-44を2ch で使用。録音はPCと同じでSTOPする時に書き込まれる為、60分録音するもので59分で何かのトラブルがあった時に、今までのすべての素材が失われてしまうということを教えて頂いた。R-44はACが切れても電池に切り替わる仕組みになっていた。この機材は、録音機として少し興味があったので実際に触れられて良かった。
 本番の実際の照明にしてリハーサルが始まった。照明が本番と違うと照明からのノイズののり方も違うため、本番の明かりで行う事が大切であるとの事だった。また、比較的大きな音で演奏する楽曲と小さい音で演奏する楽曲でレベルをとっておかないと、本番中にレベルを変えなければならなくなってしまう為、必要なことと知った。
 リハーサルが始まってからは、実際のピアノの音とマイクロホンを通したピアノの音とを注意深く聞いてみた。実際に楽器を演奏している人が聞いている音(その場所で聞こえる音)とその周囲で聞く音が全然違うということは知っていたが、演奏中のグランドピアノの周りを聞いて歩くような経験は無かったので実際に聴いてみて、驚いた。当たり前だが、上蓋の前あたりで聞く音とその後ろ、また、鍵盤の側で聞く音とは音の輪郭が違う。鍵盤側に近づくとピアノの持つ打楽器的な要素が増えていくように感じた。そして、反対側にいくにつれてその要素が弱まって音階を持ってる弦楽器的な要素が増えていった。その辺のバランスがマイクアレンジの難しさなのだろうか?と思った。また、ピアノの弦の発するノイズがどの程度マイクにのってくるのか等は、弾いている側には分からない。自分もピアノを弾いていたので分かるが弾く側には結構なノイズとして感じられるのではないかと思う。それがマイクを通してみてどのくらいのノイズになるのかを聞き伝える事も大切だと思った。
 本番でも、ずっとモニターしていたが、ピアノの音が微妙に変わっていくのが分かった。「録音」という事をする為には、その楽器の基本的な特性だけでなく、楽器の個性だったりその場所場所のホールの個性を短期間で掴んでいかないといけないという事を実感できた研修だった。また、ひとつの楽器の音を注意深く聴くという機会はとても貴重であると思い、色々な発見がありました。そして、まだ、知っているマイクの種類が少ないのでマイクの種類による音の差等にももっと目を向けていきたいと思いました。
ありがとうございました。またよろしくお願い致します。

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